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2017.2.20

一日に摂っていい塩分ってどれくらい? 塩分量の正しい知識を知ろう

わたしたちの体は水分で6割が構成されています。その水分は汗や尿となって排出されますが、一緒にミネラルなども排出されてしまうので、日々「塩分」を摂取することは必要なのです。でも摂りすぎてしまうと、むくみや高血圧、心疾患につながることもあります。いったいどれくらいの塩分を摂っていいのでしょうか。1日に摂っても良い塩分量についてしっかり基礎知識をつけて、健康な食卓も意識していきましょう。

わたしたちは摂りすぎている?

塩分を摂り過ぎると、心疾患や脳梗塞などを引き起こす確率が上がっていきます。しかし、一口に「減塩しましょう!」と言っても、「何グラム以下にするのが良いのか」を知らなければ行動のしようがありません。この上限値、日本では厚生労働省が規定しています。それに対して日本人が一日に摂っている塩分の平均値は、それを上回っているのが現状です。

塩分などの目標量は厚労省の「日本人の食事摂取基準」という資料に記載されています。

  • 成人男性:8g未満
  • 成人女性:7g未満
  • 高血圧患者:6g未満

この「日本人の食事摂取基準」は5年に一度改定されており、減塩の必要性は年々強くなっていっているようです。

実際どれくらい摂っているのか

厚労省の「平成24年 国民健康・栄養調査」を見ると、日本人の塩分の平均摂取量は

  • 男性:11.3g
  • 女性:9.6g

となっています。つまり2015年改訂版を基準に考えると、平均値から「男性では3.3g」「女性では2.6g」の減塩が必要になるのです。

さらに厳しいガイドラインも

WHO(世界保健機関)が2013年1月31日に発表した新ガイドラインでは、一日に摂取する塩分の目標値はなんと「5g未満」とされています。また日本高血圧学会では減塩目標を「1日6g未満」としていますが、これは「血圧が正常な人では6g未満にしなくても良いという意味ではない」と警告をしています。

日本では2016年時点で「成人男性:一日8g未満」「成人女性:7g未満」と定められていますが、これは「平均摂取量が9.6~11.3gの人たちが一気に6g以下にするのは無理だろう」ということで暫定的に決められたものであって、そこがゴールではないとのことです。健康のためにこの「6g未満」や「5g未満(WHO)」に合わせていくと、およそ今平均の半分にしなければなりません。目標量が設定されているとはいえ、今現状の摂取量から急に半分にするというのは結構無理な話ですよね。やっぱり食事はある程度塩分があるからこそ美味しく感じられるもの。美味しく感じられないと、食事が楽しくなりません。

大切なのは、目標に向かって減塩を意識するということ。どれもこれも薄味にするのではなく、味にメリハリをつけていくと上手に減塩をはじめられますよ。

文/Dr.Note
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Colorda編集部