2017.5.1

デリケートな赤ちゃんの肌を紫外線から守ろう

将来のために、紫外線を赤ちゃんに当てないで!


紫外線を受けたときのダメージは、肌の性質によって異なり、少し当たっただけでヒリヒリするという人もいれば、黒く焼けるだけで痛くはならないという人もいる。もっぱら女性は紫外線対策には敏感だが、1番気を付けなくてはいけないのは赤ちゃんだ。赤ちゃんの皮膚は大人に比べて格段に薄くデリケート。紫外線から受けるダメージは、非常に大きい。乳幼児期に受けた紫外線のダメージは、10年などの長い時間をかけてシミ、そばかす、たるみとして現れるほか、深刻な場合は、体質異変や免疫力低下、さらには白内障や皮膚がんなどの疾患につながる可能性がある。

紫外線の身体への影響は、「浴びすぎは危険! 紫外線が原因で起こる病気」を読んでほしい。

赤ちゃんの紫外線対策は?

赤ちゃんを紫外線から守るにはどうすればよいのか。生後1か月頃から、散歩などで外に出る機会も増える。この頃から行える紫外線対策を紹介しよう。

日差しに強い時間帯の外出を避ける

日差しが強くなる10時~14時あたりの外出はなるべく避け、朝方、夕方に出かけるようにする。

帽子、長袖、ベビーカーの日よけなどを活用する

できる限り紫外線が直接肌に当たらないようにすることが重要だ。たとえば、足元が露出しないようにバスタオルなどで覆う、帽子をかぶるか、嫌がる場合はベビーカーの日よけを使う、抱っこの場合は日傘を差す、車の場合は窓にUVカットのシートを貼るなど、紫外線が直接当たらないようにしよう。

日焼け止めをつける

生後3ヶ月を過ぎた頃からは、赤ちゃん用の肌にやさしい日焼け止めをつけるほうがよい。選び方としては、SPFが低く、石けんで洗い流せるものを。そのほか、無香料、無着色、アルコールフリー、界面活性剤フリー、防腐剤フリーなどの記載もチェックしよう。初めてつけるときは、腕などでパッチテストを行ってから使うと安心だ。

紫外線とビタミンDの関係

体内でカルシウム代謝の調整を行うビタミンDは、肌が紫外線に当たることで生成が促される。不足すると骨が弱くなって、骨折や骨粗しょう症の原因となる。ビタミンD不足の妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、将来的に骨が弱くなることが指摘されている。また、母乳で育った赤ちゃんやアレルギーのため食事を制限している赤ちゃんは、ビタミンDが不足する場合がある。

1日のビタミンD必要摂取量は、成人の場合4~5μg(およそ0.004~0.005mg)で、妊娠中、授乳中はこの1.5倍とされている。ビタミンDが摂取できる食物は、サケ、サンマ、カレイ、メカジキなど魚に多い。これらからの摂取を心がけるとともに、身体の一部分、たとえば両手の甲を15分程度日光に当てる、木陰で30分程度過ごすなど、適度に紫外線を浴びるように心がけよう。

母子手帳には、1997年まで「日光浴」を推奨する項目があったが、1998年以降「外気浴」へ変更となった。日光に当たることは大切だが、日焼けしてダメージを受けるほど当たる必要はない。肌や身体にとって、適度な日の光を浴びて過ごしたいものだ。


Colorda編集部