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2017.2.27

意外と知らない、カロリーについての基礎知識


健康的な食生活を送るためには、食事の基礎知識をおさえる必要があります。「痩せたいけどなかなか痩せられない」と悩んだ経験のある人は多いかと思います。ダイエットをはじめ、健康的な身体を維持するために鍵を握る「カロリー」について基本のきを解説していきます。正しいカラダづくりに役立てていきましょう。

私たちのエネルギー源:カロリーとは

私たちの食べたものはエネルギー源として、体を動かしたり、生命維持のために使われます。ダイエット中に気になる「カロリー(cal)」は、エネルギーの単位です。

カロリー(cal)の定義

水1ℓの温度を1度上げるのに必要なエネルギーが1kcalです。食事におけるカロリーは、体内で消化吸収されて、どれくらいのエネルギーを発するかを表しています。

栄養素別のカロリーを知ろう

食品にはさまざまな栄養素が含まれていますが、その中で体の生命維持・活動に主に使われる5種類を5大栄養素と呼びます。5大栄養素には1gあたりの次のカロリーがあります。

  • 炭水化物(糖質)  4kcal
  • 脂質         9kcal
  • タンパク質      4kcal
  • ビタミン       0kcal
  • ミネラル       0kcal

このうち、炭水化物・脂質・タンパク質は3大栄養素と呼ばれ、私たちの生命維持や身体活動などに欠かせないエネルギー源となっています。

栄養素はどのように利用されている?

糖質はグルコースに、脂質は脂肪酸に分解され、エネルギー源として身体を動かすために使われます。これらが身体を動かすために必要な量を上回ると、中性脂肪に変換され、脂肪組織の中に溜め込まれます。これが、体脂肪が増えるメカニズムです。しかし、ただ摂取カロリーを抑えれば良いということではありません。

カロリー摂取量よりも栄養バランスが大切

どの栄養素も健康を維持し、病気を予防するために必要なので、極端に減らすのは良くありません。例えば同じカロリーでも、炭水化物を100gとるのと、タンパク質を100gとるのでは体の中での働きが全く異なります。では、どの栄養素を中心に摂取すれば良いのでしょうか?

理想的な栄養比「PFCバランス」

そのヒントとなるのが「PFCバランス」です。PFCは、タンパク質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の頭文字をとったものです。これら3大栄養素の摂取比率をPFCバランスと呼びます。厚生労働省によると、理想的なPFCバランスは次の通りです。

  • タンパク質 13-20%
  • 脂質    20-30%
  • 炭水化物  50-65%

加えて、この3大栄養素には、1日で優先的に摂取量を確保すべき順位があります。

特に減らしてはいけないのはタンパク質

タンパク質は身体の維持に必要な量が決まっています。1日の摂取カロリーの中でも、まず初めにタンパク質の量を確保し、次に脂質の量を決め、残りを炭水化物にするのが適切とされています。

脂質は摂り過ぎている人が多い

一方、20歳以上で脂質を30%以上とっている人の割合は、男性で約2割、女性で約3割に上ると言われています。「摂取カロリー」が「消費カロリー」を上回る時、私たちの身体は脂肪を蓄えてしまいます。多い食事の量を減らすことも大切ですが、同時に栄養素に気を配ることも忘れてはいけません。

バランスを意識して食べましょうとはよく聞きますが、PFCのバランスを意識していくことが健康的な身体をつくっていけるんですね。

文/Dr.Note
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Colorda編集部