広島県広島市中区広瀬北町9-1
広島県佐伯区三宅6-265
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広島県広島市中区千田町3-8-6
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広島県広島市東区二葉の里三丁目 1-36
広島県広島市西区横川新町3-11
広島県広島市中区幟町13-4広島マツダビル4F・5F
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広島市は広島県の県庁所在地です。1980年に全国で10番目の政令指定都市となりました。政令指定都市とは、地方自治法にもとづき政令によって指定される、人口50万人以上の市を指します。2021年現在、20市が指定されています。
2021年6月現在の人口は約119.2万人(住民基本台帳による)です。国勢調査によれば、広島市の人口は1985年に100万人を超え、その後も毎年増え続け、1994年には110万人を超えました。なお、日本全体のピークは2008年、広島県全体のピークは1998年です(いずれも国勢調査をもとにした推計人口)。国立社会保障・人口問題研究所によれば、2020年の人口約120.8万人をピークに、2030年には約119.4万人に減少すると推計されています。2021年3月における65歳以上の高齢者人口は約30.6万人で、高齢化率は25.6%です。2020年10月の日本全体の高齢化率は28.8%であることから、広島市の高齢化率は全国よりも低いと言えます。多くの地方自治体同様、人口が減少しているのに対して、高齢者の人口は増加しています。
健康寿命とは、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指します。日常生活に制限のない、自立した状態で過ごせる期間と言えます。
下記は、広島市の平均寿命と健康寿命、およびその差です(カッコ内は全国平均)。平均寿命と健康寿命との差(不健康である期間)が長くなるほど医療費や介護費がふくらみ、公費負担が増大する要因になります。
平均寿命※2015年 | 健康寿命※2016年 | 不健康である期間 | |
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男性 | 81.4歳(80.8歳) | 72.25歳(72.14歳) | 9.15年(8.66年) |
女性 | 87.6歳(87.0歳) | 72.66歳(74.79歳) | 14.94年(12.21年) |
2016年現在の健康寿命は、男性72.25歳、女性72.66歳で、これは政令指定都市20市のうち男性7位、女性19位です。全国平均と比較すると、広島市の男性は健康寿命が長くて不健康である期間が長く、広島市の女性は健康寿命が短く、かつ不健康である期間も長い、という結果になっています。「広島市健康づくり計画 元気じゃけんひろしま21(第2次)」では、2022年度の健康寿命の目標が「平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加」と「国の平成34年度の健康寿命を上回る」であることを明記しています。
1981年以降、日本人の死因の第1位はがんです。以降、生活習慣病を主因とする疾患が上位を占めています。生活習慣病とは、生活習慣(食、運動、喫煙、飲酒等)が影響する一部のがんや心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)、糖尿病などを指します。人口動態調査によると、広島市と日本全体の死因とその割合は下記のようになっています。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
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広島市※2019年 | 悪性新生物(がん)28.4% | 心疾患15.3% | 老衰8.7% | 脳血管疾患7.3% | 肺炎6.2% |
日本全体※2019年 | 悪性新生物(がん)27.3% | 心疾患15.0% | 老衰8.8% | 脳血管疾患7.7% | 肺炎6.9% |
広島市の死因順位は日本全体と同じですが、がんによる死亡割合が日本全体よりも1ポイント以上高くなっています。
日本では、厚生労働省の指針に基づき、自治体主導で実施されている「5大がん検診」と呼ばれるがん検診があり、全国各自治体とも受診率の向上を目指しています。5大がん検診は、胃がん、子宮がん(子宮頸がん)、肺がん、乳がん、大腸がんの5つの検診を指します。
5大がん検診は、加入している健康保険の種類に関係なく住民票のある自治体で受診することができます。検診の種類によって対象年齢や頻度は異なりますが、受診費の一部もしくは全額が公費で負担されます。ただし、企業に勤めている方などは、企業による健康診断にがん検診が含まれていることが多いため、自治体主導のがん検診受診者は国民健康保険加入者や後期高齢者医療保険加入者を含む、「勤務先などでの受診機会のない人」が中心です。
広島市が実施しているがん検診の種類と費用は下記の通りです。太字は、広島市独自の取り組みです。
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 | 費用 |
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胃がん | 造影剤を用いた胃のレントゲン検査(バリウム)または胃内視鏡検査(胃カメラ) | ・バリウム40歳以上・胃カメラ50歳以上 | ・バリウム年1回・胃カメラ2年度に1回 | ・バリウム個別:2,200円集団:1,100円広島市健康づくりセンター:1,100円・胃カメラ個別:3,000円広島市健康づくりセンター:2,200円 |
子宮頸がん | 子宮頸部細胞診※医師の判断により子宮体部細胞診を追加 | 20歳以上女性 | 2年度に1回 | ・子宮頸部のみ個別:1,000円集団:1,000円広島市健康づくりセンター:1,000円・子宮頸部+子宮体部1,800円(個別のみ) |
肺がん | 胸部レントゲン検査※必要に応じて喀痰検査も行われる | 40歳以上 | 年1回(年度末) | ・エックス線のみ個別:400円集団:400円広島市健康づくりセンター:400円・エックス線+喀痰個別:900円集団:400円広島市健康づくりセンター:700円 |
乳がん | 乳房エックス線検査(マンモグラフィ) | 40歳以上女性 | 2年度に1回 | 個別:1,600円集団:1,500円広島市健康づくりセンター:1,500円 |
大腸がん | 便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回(年度末) | 個別:400円集団:400円広島市健康づくりセンター:400円 |
広島市のがん検診は、基本的に厚生労働省の指針に沿っています。また、医師判断によって子宮体がんの検査も追加できることが特長です。
広島市のがん検診の無料クーポンは下記の通りです。
種類 | 対象者※年齢は当該年度4月1日時点で判定 | 無料になる検査項目 |
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子宮頸がん | 20歳の女性 | 問診、視診、細胞診、内診 |
乳がん | 40歳の女性 | 問診、マンモグラフィ |
職場などでがん検診を受ける機会がなく、広島市のがん検診を受けたい場合は、事前登録が必要です。登録後、「各種がん検診受診券」が送付されます。
また、次の方は、事前に登録がなくても受診券が送付されますので、手続きは不要です。 ・国民健康保険被保険者 ・国民年金第1号被保険者の方 ・60歳以上の方
以下のいずれかを持参した場合は、無料で検診を受けることができます。 ・生活保護世帯であることを証明するもの ・市民税の非課税世帯であることを証明するもの ・70歳以上であることを証明するもの ・後期高齢者医療被保険者証
下記は、広島市が実施した2015年度から2019年度の各がん検診の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 4.0% | - | 7.4% | 18.8% | 7.6% |
2016年度 | 6.2% | - | 6.8% | 14.9% | 6.7% |
2017年度 | 7.0% | - | 6.6% | 13.2% | 6.3% |
2018年度 | 7.9% | 14.5% | 6.7% | 12.8% | 6.3% |
2019年度 | 7.5% | 14.1% | 6.3% | 12.6% | 5.9% |
下記は、自治体主導のがん検診における2015年度から2019年度の日本全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 6.3% | 23.3% | 11.2% | 20.0% | 13.8% |
2016年度 | 8.6% | 16.4% | 7.7% | 18.2% | 8.8% |
2017年度 | 8.4% | 16.3% | 7.4% | 17.4% | 8.4% |
2018年度 | 8.1% | 16.0% | 7.1% | 17.2% | 8.1% |
2019年度 | 7.8% | 15.7% | 6.8% | 17.0% | 7.7% |
広島市のがん検診受診率は、日本全体を下回っている検診がほとんどです。全体との乖離が最も小さいのは肺がん検診です。また、全検診とも年々低下している傾向にあり、これは日本全体においても同様の傾向です。
2016年度から一部の受診率が顕著に低下している要因としては、地域保健・健康増進事業報告における受診率の算定法の対象者が変更されたことが考えられます。また、過去に国のがん検診推進事業として、大腸がん検診、乳がん検診では40~60歳の間で5歳おき、子宮頸がん検診では20~40歳の間で5歳おきに無料クーポンが配布されていました。しかし、2016年から大腸がん検診は事業の対象外になり、2017年から子宮頸がん検診と乳がん検診の無料クーポンは検診開始年齢(子宮頸がん検診20歳、乳がん検診40歳)のみになりました。これら無料クーポン対象外の影響が受診率低下につながっていると考えられています。このため、自治体によっては独自の無料クーポンを配布したり、キャンペーンを実施したりして、受診率向上に努めています。
がん検診の受診率向上やがん予防に向けて、広島市では次のような取り組みを行っています。5種類のがん検診と特定健康診査を同時に受診できる取り組みや、検診受診時の託児サービスなどの施策があります。
インターネット予約の導入 集団検診に24時間いつでも予約ができるインターネット予約制度を導入。
・乳がんの自己触診のリーフレットを配付 乳がん検診受診者に自己触診の啓発のため、リーフレットを配布。
・集団検診における5種類のがん検診と特定健康診査との同時実施の拡充 特定健診と胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんの5種類のがん検査を同時実施。
・検診における託児サービス 預かりが必要な子どもがいる方に対し、集団検診の特定日に託児サービスを実施。
・小・中・高校への出前授業 「がんに関する授業」を実施。小中高生に対して、がんの正しい知識や予防の大切さを啓蒙する取り組み。
広島市では、国民健康保険加入者を対象に、1日人間ドックの助成を行っています。助成内容は下記の通りです。
【1日人間ドックの助成対象者】 ・前年度の保険料を完納している世帯に属する人 ・前年4月から健診を受ける日まで引き続き広島市の国民健康保険に加入している人 ・今年度中(当該年4月1日~翌年3月31日)に、40歳、45歳、50歳、55歳になる人
【1日人間ドックの助成額】 健診料金の7割相当
上記は年度によって変更される可能性がありますので、詳しくは自治体に確認してください。
「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。
審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった人間ドックの健診施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。
日本人間ドック学会が審査した機能評価認定施設は、全国で410以上の施設が認定されており、このうち広島市内の人間ドック機能評価認定施設は2023年8月現在で8施設あります。
マーソでは、機能評価認定施設から人間ドックのプランを探すことができます。くわしくはこちらをご覧ください。
広島市は、2022年度の市民の健康寿命を「国の平成34年度の健康寿命を上回るとする」という目標を掲げています。健康寿命の延伸に向け、市民の健康への意識づくり、行動変容、環境づくりの3つを基本方針に、さまざまな取り組みを行っています。ユニークな取り組みを紹介します。
・毎月19日は「わ食の日」 広島市では、毎月19日(食育の日)を「わ食の日」とし、栄養バランスのとれた日本型食生活「和食」、食卓を囲む家族等との団らん「輪食」、環境に配慮した食生活「環食」の3つの「わ食」を推進している。
・家庭で作ろう!「元気じゃけん定食」 栄養バランスのとれた食事を摂ることができるよう、広島市の各区にある保健センターで、家庭で作れる「元気じゃけん定食」のレシピを作成し、公開。「元気じゃけん定食」とは、主食・主菜・副菜がそろった定食、野菜100g以上(果物、いも、きのこ、海藻を除く)、塩分3g以下エネルギー650kcal±100kcal(550kcal~750kcal)と定め、上記の基準にあった定食を出すお店を「元気じゃけんひろしま21協賛店・団体」として認証している。
・ラジオで情報発信&おひるーなトレーニング 広島市は、RCCラジオの「おひるーな」内で、「健康づくり」や「健康経営」に関する情報を発信している。RCCラジオの「おひるーな」内で放送したオフィスでできる1分間のトレーニング動画を収録した「おひるーなトレーニングDVD」を製作し、企業等に配布した。
※本記事は2021年6月時点の情報を元に作成しています。