愛媛県松山市一番町3-3-3
愛媛県今治市北宝来町2-4-9
愛媛県松山市六軒家町4-20
愛媛県松山市大手町1丁目4-1ココファン松山大手町1階
愛媛県松山市松末2-19-36
愛媛県松山市味酒町1-10-10-5
愛媛県松山市富久町360番地1
愛媛県松山市末広町18-2
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愛媛県は四国地方に位置する県で、県庁所在地は松山市です。瀬戸内海に面している一方で、西日本でもっとも高い山である石鎚山(いしづちさん)もあり、海と山両方の自然に恵まれています。道後温泉や内子町など、全国各地から観光客が訪れる名所もあります。
2021年10月1日現在の人口は約132.2万人(推計人口)です。愛媛県の人口は、47都道府県のうち27位(2021年1月1日現在)です。愛媛県の直近の人口ピークは1985年の約153.0万人で、以降は減少局面に入っています。なお、日本全体のピークは2008年です(いずれも推計人口)。国立社会保障・人口問題研究所の2018年時点の推計によれば、愛媛県は将来にわたって引き続き人口減少が進み、現状のままでは2045年には約101.3万人に減少するとされています。
2021年4月1日現在における65歳以上の高齢者人口は約44.4万人で、高齢化率は32.8%です。2020年10月の日本全体の高齢化率は28.8%であることから、愛媛県の高齢化率は全国平均を上回っていると言えます。また、多くの地方自治体と同様に高齢者の人口は増加しており、高齢化が進んでいくことが予想されます。
健康寿命とは、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指します。日常生活に制限のない、自立した状態で過ごせる期間と言えます。
下記は、2016年における愛媛県の健康寿命と「日常生活に制限のある期間の平均」です(カッコ内は全国平均)。日常生活に制限のある期間が長くなるほど医療費や介護費がふくらみ、公費負担が増大する要因になります。
健康寿命※2016年 | 日常生活に制限のある期間の平均※2016年 | 【参考】平均寿命※2015年 | |
---|---|---|---|
男性 | 71.33歳(72.14歳) | 8.89年(8.84年) | 80.2歳(80.8歳) |
女性 | 74.59歳(74.79歳) | 12.24年(12.34年) | 86.8歳(87.0歳) |
2016年現在の愛媛県の健康寿命は、男性71.33歳、女性74.59歳で、これは47都道府県のうち男性45位、女性32位です。「日常生活に制限のある期間の平均」は、全国平均と比較して、男性はプラス0.05歳、女性はマイナス0.1歳で、ほぼ水準と言えます。「第2次県民健康づくり計画『えひめ健康づくり21』」では、生活習慣病の予防や社会生活を営むために必要な健康を維持するため、健康寿命を延伸すること、また、地域や社会経済状況の違いによって生じる健康状態の格差を縮小することを目標としています。
1981年以降、日本人の死因の第1位はがんです。以降、生活習慣病を主因とする疾患が上位を占めています。生活習慣病とは、生活習慣(食、運動、喫煙、飲酒等)が影響する一部のがんや心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)、糖尿病などを指します。人口動態調査によると、愛媛県と日本全体の死因とその割合は下記のようになっています。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
愛媛県※2020年 | 悪性新生物(がん)25.2% | 心疾患17.7% | 老衰10.8% | 脳血管疾患7.6% | 肺炎5.7% |
日本全体※2020年 | 悪性新生物(がん)27.6% | 心疾患15.0% | 老衰9.6% | 脳血管疾患7.5% | 肺炎5.7% |
愛媛県の死因順位は日本全体と同じです。生活習慣病の三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の割合を見ると、とくに心疾患が日本全体を2.7ポイント上回っています。一方で、がんは2.4ポイント下回っていますが、1位である点は変わりなく、愛媛県では全死亡者のおよそ4人に1人はがんで死亡していることがわかります。
日本では、厚生労働省の指針に基づき、自治体主導で実施されている「5大がん検診」と呼ばれるがん検診があり、全国各自治体とも受診率の向上を目指しています。大がん検診は、胃がん、子宮がん(子宮頸がん)、肺がん、乳がん、大腸がんの5つの検診を指します。
5大がん検診は、加入している健康保険の種類に関係なく住民票のある自治体で受診することができます。検診の種類によって対象年齢や頻度は異なりますが、受診費の一部もしくは全額が公費で負担されます。ただし、企業に勤めている方などは、企業による健康診断にがん検診が含まれていることが多いため、自治体主導のがん検診受診者は国民健康保険加入者や後期高齢者医療保険加入者を含む、「勤務先などでの受診機会のない人」が中心です。
厚生労働省が示している指針は下記の通りです。全国各市区町村に対し、科学的根拠に基づいた効果が認められるがん検診を推奨しています。
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 問診、胃部X線検査(バリウム)または胃内視鏡検査(胃カメラ)のいずれか | ・バリウム検査:40歳以上・胃カメラ:50歳以上 | ・バリウム検査:年1回・胃カメラ:2年に1回 |
子宮頸がん検診 | 問診、視診、子宮頸部細胞診および内診 | 20歳以上女性 | 2年に1回 |
肺がん検診 | 問診、胸部X線検査および喀痰検査 | 40歳以上 | 年1回 |
乳がん検診 | 問診およびマンモグラフィ | 40歳以上女性 | 2年に1回 |
大腸がん | 問診および便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
これを受け、全国各市区町村は、基本的に上記に沿ってがん検診を実施しています。さらに、前立腺がん検診や子宮体がん検診などの実施、年齢の引き下げ、受診費の無料化などに取り組んでいる市区町村もあります。
市区町村によっては、がん検診の無料クーポンが配布されている場合があります。愛媛県の県庁所在地である松山市の場合、がん検診無料クーポンは以下の通りです。
種類 | 対象者 | 無料になる検査項目 |
---|---|---|
子宮頸がん | 20歳の女性 | 視診、内診、子宮頸部細胞診 |
乳がん | 40歳の女性 | マンモグラフィ |
松山市に転入してきてクーポンを受け取っていない方は、受診前に健康づくり推進課まで電話で申し込むと、郵送で受け取ることができます。
また、次の方は免除制度があり、無料でがん検診を受診することができます。 ・松山市国民健康保険加入者(2020年度〜2023年度限定) ・後期高齢者医療保険加入者 ・生活保護受給世帯 ・市民税非課税世帯 ・中国残留邦人等の支援給付の受給者
がん検診の詳細は各市区町村ページをご参照ください。
・愛媛県松山市の健康への取り組みを見る(医療施設一覧ページへ)
下記は、2015年度から2019年度の愛媛県全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
---|---|---|---|---|---|
2015年度 | 10.0% | 26.1% | 12.7% | 5.2% | 17.5% |
2016年度 | 8.4% | 13.4% | 6.0% | 17.3% | 7.5% |
2017年度 | 7.3% | 13.0% | 5.7% | 16.1% | 7.0% |
2018年度 | 7.0% | 12.5% | 5.6% | 15.3% | 6.9% |
2019年度 | 7.0% | 12.0% | 5.3% | 15.0% | 6.8% |
下記は、自治体主導のがん検診における2015年度から2019年度の日本全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
---|---|---|---|---|---|
2015年度 | 6.3% | 23.3% | 11.2% | 20.0% | 13.8% |
2016年度 | 8.6% | 16.4% | 7.7% | 18.2% | 8.8% |
2017年度 | 8.4% | 16.3% | 7.4% | 17.4% | 8.4% |
2018年度 | 8.1% | 16.0% | 7.1% | 17.2% | 8.1% |
2019年度 | 7.8% | 15.7% | 6.8% | 17.0% | 7.7% |
愛媛県のがん検診受診率は、2015年度は乳がん検診を除いて日本全体を上回っていましたが、2016年度以降は日本全体の受診率を下回っています。全検診とも年々受診率は低下しており、これは日本全体においても同様の傾向です。
2016年度から一部の受診率が顕著に増減している要因としては、地域保健・健康増進事業報告における受診率の算定法の対象者が変更されたことが考えられます。また、過去に国のがん検診推進事業として、大腸がん検診、乳がん検診では40~60歳の間で5歳おき、子宮頸がん検診では20~40歳の間で5歳おきに無料クーポンが配布されていました。しかし、2016年から大腸がん検診は事業の対象外になり、2017年から子宮頸がん検診と乳がん検診の無料クーポンは検診開始年齢(子宮頸がん検診20歳、乳がん検診40歳)のみになりました。これら無料クーポン対象外の影響が受診率低下につながっていると考えられています。このため、自治体によっては独自の無料クーポンを配布したり、キャンペーンを実施したりして、受診率向上に努めています。
愛媛県では、生活習慣の見直しによりがんを予防する「一次予防」と、定期検診による早期発見・早期治療に取り組む「二次予防」の双方に取り組んでいます。「県民総ぐるみ」をキーワードに、多様な主体の連携による取り組みが行われています。
・愛媛県がん検診受診率向上プロジェクト 保険会社及び銀行等、県民との接点を持つ企業9社と協定を締結し、企業の拠点網をいかして、がん検診の受診を勧める。
・肝炎ウイルス検診の無料実施 肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎や肝硬変は、肝臓がんの主要な原因となっている。ウイルスに感染していても数年は無症状のため、肝炎ウイルスの血液検査(B型・C型)の実施は、肝臓がんの予防につながる。県民で、過去に肝炎ウイルス検査を受けたことがない人が無料で受診することができる。
・がん対策推進員の養成・がん予防かるたの制作 がん対策推進員は、養成研修を受けて県から認定を受けたボランティアで、がん予防の知識の普及啓発を行う。がん予防かるたは、研修を受けた学生ボランティアが発案した。
愛媛県では市区町村によって人間ドックの費用を補助または助成している場合があります。詳しくは各市区町村のWebサイトを参考にしてください。例として、松山市の人間ドック費用補助を紹介します。松山市では、「まつやま笑顔ドック(人間ドック)」という名称で、国民健康保険加入者に対して人間ドックを実施しています。
【対象者】松山市国民健康保険加入者(40~74歳)で、受診年度に特定健康診査及び各種がん検診どちらも受診していない方 ※胃・前立腺がん検診は50歳以上の方が対象 ※胃(内視鏡)・乳・子宮頸がん検診は2年度に1回の受診
【自己負担額】15,250円 ※2020年度~2023年度の期間は13,950円で受診可 ※2020年度~2023年度はオプション検査無料
「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。
審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。
全国で390以上の施設が認定されており、このうち愛媛県内の機能評価認定施設は2021年10月現在で5施設あります。
マーソでは、機能評価認定施設から人間ドックのプランを探すことができます。くわしくはこちらをご覧ください。
愛媛県では、「愛顔(えがお)ひろがれ!めざせ健康人(けんこうびと)」をスローガンに、健康寿命の延伸と健康格差の縮小をはじめとした5つの方向性に沿って、健康対策を行っています。愛媛県らしい取り組みの例を紹介します。
・すき間時間で参加できるウォーキングイベント 県が実施するスマートヘルスケア推進事業で提供しているスマートフォンアプリ「kencom」を活用したキャンペーン「みんなで歩活」を実施。エントリー後、登録歩数に応じたポイントを付与。ウォーキングのほか、生活動作も歩数換算して登録できる。ポイントはアプリ内でギフト券等に交換できる。
・若い世代の食生活をサポート 若い世代や働き盛りを対象とした食生活・栄養改善に向けた「愛顔(えがお)のE-IYOプロジェクト」を実施。企業と連携して県産食材をつかった朝食レシピや野菜を使った季節弁当の開発、飲食店・スーパー等を対象とする「愛顔の健康づくり応援店」登録制度などを展開。市内の学生が考案した朝食メニューの紹介なども行われている。
・高齢者のスポーツの祭典「ねんりんピック」、2023年に愛媛で開催! 厚生労働省が1988年から毎年開催している高齢者を対象としたスポーツ大会「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」の開催が愛媛県で2023年に予定されている。「ねんりんピック愛顔(えがお)のえひめ2023」と題し、愛媛県の文化や特産を生かしつつ、高齢者の地域参加や健康づくり、生きがいづくりにつながる大会運営を目指す。会期中には健康フェアや美術展、シンポジウムや相談コーナーなどの関連イベントも多数開催される。
※本記事は2021年10月時点の情報を元に作成しています。