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この検査は何のための検査?

HIV抗体検査

HIV抗体検査とは?

HIVに感染すると、体内にHIV抗体がつくられます。HIV抗体検査では、採血をして血液中にHIV抗体があるかどうかを確認します。HIV抗体は、HIVに感染してもすぐにつくられません。そのため感染した恐れのある日から、3ヶ月以降に検査することが大切です。3ヶ月以内でも検査を受けることはできますが、3ヶ月以降にも検査を受けるようにしましょう。

なお、HIV抗体検査は、人間ドックや健康診断を始めとした一般的な血液検査には含まれません。単独での検査、性感染症関連検査、ブライダルチェックなどで行います。

HIV抗体検査の目的

HIV抗体検査は、HIVの感染の有無を知ることが目的です。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)とは、白血球などの免疫細胞に感染して破壊し、からだの免疫力を低下させるウイルスです。免疫力が低下することによって、健康体では感染しないような疾患にかかる状態になります。この状態を後天性免疫不全症候群(エイズ)といい、エイズの診断には免疫力が低下することで感染する23の疾患が決められています。おもな感染経路には、血液感染、性的感染、母子感染があります。

HIVの感染の有無を知ることで、必要な治療を早期に行うことができます。HIVを他の人に感染させないようにする対策を、徹底することも必要です。

HIV抗体検査で見つけられる病気

HIV抗体検査をすることで、HIVに感染しているかどうかを知ることができます。HIVの感染が原因で発症する、後天性免疫不全症候群(エイズ)の診断に役立てることもできます。

HIV抗体検査の結果の見方

検査結果は、HIV抗体が陽性もしくは陰性かで表されます。HIV抗体が陽性の場合、HIVに感染していると考えられます(エイズ予防情報ネット「API-Net」より)。

HIV抗体検査の長所/短所

HIV抗体検査の長所は、採血で手軽に調べることができるところです。採血量は少量で、採血時間も10分程で済みます。結果が出る日数は検査方法や医療施設によって違いがありますが、1~2週間程で分かるようになっています。即日検査を受けた場合、陰性に限って当日に検査結果を知ることができます。陽性の疑いがある場合には、確認検査を行うため検査結果が分かるのに1~2週間程かかります。

短所は、針を刺すことによって、多少の苦痛を感じる場合があるところです。人によって極度の緊張などから、顔面蒼白、冷や汗、吐き気、意識消失などを起こしてしまうことがあります(「迷走神経反射」と呼ばれているものです)。採血で気分が悪くなったことがある方は、あらかじめ医療スタッフに伝えておきましょう。横になって採血をするなどの対応をとってもらうことができます。

まれにですが、針先が体の神経に触れて神経損傷を起こしてしまうことがあります。ピリッとした痛み、しびれ、違和感がある時には、医療スタッフに申し出てください。これらの症状は、2~3ヶ月すると自然に治まることが多くなっています。

採血部位が内出血することもありますが、数日で自然に治ります。採血で使用するアルコール綿やゴム手袋によって、アレルギー反応を起こしてしまう人もいます。アルコールでアレルギーが出る人は、医療スタッフに相談してください。アルコール以外の消毒液を使用することも可能です。

HIV抗体検査の流れ

HIV抗体をもっているかどうかは、採血で調べることができます。採血部位として選ばれることの多い、腕からの採血の流れについてご説明します。

1.ひじの内側など血管がはっきりと確認できる部分を露出させ、専用の小さな台に腕を乗せる。
2.上腕部を「駆血帯」と呼ばれるひもやベルトで締める。
3.アルコール綿で消毒し、注射針を刺す。
4.シリンジ内の検体が血液でいっぱいになったら、アルコール綿で抑えながら針を抜く(ほかの項目の血液検査を行うために、複数の検体を取ることがある)。
5.注射した部位に絆創膏を貼る。血が止まるまでの数分間、自身で圧迫しておく。
6.完全に止血したら、絆創膏を剥がす。

<参考>
エイズ予防財団 エイズ予防情報ネット「API-Net」

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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