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この検査は何のための検査?

冠動脈MRA検査

冠動脈MRAとは?

冠動脈MRAとは心臓周辺の血管に特化した検査です。冠動脈の血管の様子を3次元で観察できるため、血管の走行の異常、血管のつまりや狭窄を観察することができます。

MRAとは、Magnetic Resonance Angiographyの略で、日本語では「磁気共鳴血管撮影法」と呼ばれる検査です。MRI検査と同様に、磁気の共鳴現象を利用して体内の様子を画像で描き出すことができ、病変を見つけるにあたって有効な検査のひとつです。また、MRA検査は、造影剤を使わなくても血液を白く光らせて観察できる点が評価されています

冠動脈MRA検査の目的

冠動脈MRA検査の目的は、冠動脈の狭窄や硬化の有無を調べることです。冠動脈は大きく3本あります。右側は右冠動脈(みぎかんどうみゃく)の1本、左側は左前下行枝(ひだりぜんかこうし)と左回旋枝(ひだりかいせんし)の2本です。冠動脈MRA検査では、これら3本の冠動脈を中心に、心臓周辺の血管の末梢まで狭窄を検出できます。

冠動脈の役割は、心臓への栄養や酸素の供給です。冠動脈が狭窄すると、狭心症や心筋梗塞などの発症リスクが高まります。

冠動脈MRA検査で見つけられる病気

冠動脈MRA検査で冠動脈を調べることで、次のような病気や症状の発見につながります。

●狭心症
●心筋梗塞
など

冠動脈MRA検査の結果の見方

描き出された血管の画像の解読には卓越した技術が必要とされます。正常より細くなっていないか、血管壁が異常に分厚くなっていないかなどを医師が判断します。

冠動脈MRA検査の長所/短所

冠動脈MRA検査の最大の特徴は、造影剤を使用しない点と、被曝をともなわない点です。また、心臓組織に影響されず、血管の観察に特化した検査であることから、冠動脈以外の心疾患リスクが比較的低い受診者に向いています。

一方で、検査時間は40~60分程度と、心臓CT検査よりもやや長めです。MRI検査機器を利用するため、せまいトンネル状の機器内でなるべく動かずに静止している必要があります。閉所恐怖症の人は、あらかじめ申し出るとよいでしょう。さらに、検査中は大きな音が鳴り続けるため、ヘッドフォンや耳栓を装着して検査を受けます。

冠動脈MRA検査は、強い磁場のなかで受ける検査です。そのため、心臓にMRI非対応ペースメーカーがある人、金属の義歯のある人など体内に金属物がある場合は検査が受けることができません。

冠動脈MRA検査の流れ

冠動脈MRA検査の流れは、下記のとおりです。

1.検査着に着替え、アクセサリー・ピアス・入れ歯・時計などの金属製のものを外す
2.検査台に横たわり、電波を受信するコイルを検査部位に装着する
3.MRI検査機器のなかは大きな音がするため耳栓をする
4.気分が悪くなったときのためにブザーを持ち検査開始
5.検査が終了したら、検査台からゆっくり立ち上がる。
6.検査後は衣類に着替え、終了

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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