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この検査は何のための検査?

胆管・膵管MRCP検査

上腹部における胆管・細管MRCPとは?

胆管・膵管MRCP検査とは、MRI検査装置を使い、胆のうや胆管、膵管を同時に撮影できる検査です。

胆管・膵管MRCP検査は、従来から用いられている内視鏡とカテーテルを組み合わせたERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影法)検査、造影剤を使うCT検査に比べ、身体的負担が非常に少ない検査です。またMRI検査は放射線を使用しないため、ERCP検査やCT検査と異なり被曝の心配がありません。

胆管・膵管MRCP検査の目的

胆管・膵管MRCP検査の目的は、胆道(胆のう、胆管)や膵臓に異常がないかを確認することです。とくに、胆道がん、膵がんの早期発見に有効です。胆道がん、膵臓がんともに進行が早いため、早期発見が非常に重要です。

胆管と胆のうには肝臓で作られた胆汁が流れ、膵管は膵臓で作られた膵液が流れています。その2つの管は十二指腸の手前で合流します。この流れを観察することで、胆石や胆管結石、膵臓のう胞性腫瘍などの病変の発見や、胆道がんや膵臓がんの早期発見につながります。

胆管・膵管MRCPの検査で見つけられる病気

胆管・膵管MRCP検査で胆のうや胆管、膵管を調べることで、次のような病気や症状の発見に繋がります。

●胆道がん
●膵臓がん
●膵のう胞性腫瘍
●胆のう結石
●総胆管結石 など

胆管・膵管MRCPの検査結果の見方

基本的には胆管・膵管MRCP検査によって得られた画像から、胆道(胆のう、胆管)や膵管に病変がないか医師が診断します。

胆管・膵管MRCP検査ではMRI検査と同じように、胆石や胆管結石は磁場から共鳴する電波の信号がないためはっきりした黒色に映ります。また膵臓のう胞性腫瘍は信号が薄く色の抜けた黒色に映ります。

このような画像から、胆道(胆のう、胆管)や膵管の病変を発見します。

胆管・膵管MRCP検査の長所/短所

胆管・膵管MRCP検査は、胆道がんや膵がんの早期発見につながる検査です。そのため検査結果は施設によって異なりますが、専門の医師がいる場合は撮影画像をすぐに読影し、診断できることがあります。専門の医師がいない場合は検査結果が数日後になります。

MRI検査は、放射線を使用しないことから、ERCP検査やCT検査やレントゲン検査のように被爆の心配がありません。また検査に痛みがないことも特徴です。

ただし検査中に大きな音がするため、耳栓をして受けることになります。さらにMRI検査機器がトンネルになっているため、閉所恐怖症の人は検査できない場合があります。

MRI検査は強い磁場のなかで受ける検査です。そのため、心臓にペースメーカーがある、金属製の義歯のある、血管にステント(血管内部を広げた状態に保つ医療器具)が挿入されているなど、体内に金属物が有る場合は検査が受けられません。

胆管・膵管MRCP検査の流れ

胆管・膵管MRCP検査の流れは、下記のとおりです。

1.検査着に着替え、アクセサリー・ピアス・入れ歯・時計などの金属製のものを外す
2.検査台に横たわり、電波を受信するコイルを検査部位に装着する
3.MRI検査機器のなかは大きな音がするため耳栓をする
4.検査時間は30〜40分、気分が悪くなったときのためにブザーを持ち検査を開始する
5.検査が終了したら、検査台からゆっくり立ち上がる
6.検査後は衣類に着替え、終了。すぐに医師との面談があることもある
7.鎮静剤を点滴で投与する(ここからは眠っている状態となる)

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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