問診表の酒量申告について教えて。
医療施設側で純アルコール量を把握できるよう、お酒の量と種類、頻度を正確に記入しましょう。
1週間分のお酒の量、種類、頻度を具体的に記入
人間ドックの問診票では、酒量の申告を記入する欄があります。
飲酒量の記入は、生活習慣病の危険の有無を判断する材料となります。医療施設側で正確な純アルコール量を把握できるようにするため、1週間分のお酒の量と種類、頻度を正確に記入しておきましょう。
月に数回しか飲まない場合はどのように記入する?
人間ドックを受ける人の中には「月に数回」あるいは「年に数回」しかお酒を飲まない人もいるでしょう。その場合は問診票に「機会飲酒」と書くとよいでしょう。
「機会飲酒」と記入することで日常的に飲酒はしないが、飲むときもあるという状況を知らせることができます。また「機会飲酒」のほかに「月に何回飲むのか」、「1回に飲むお酒の量」をおおまかでよいので記入してください。
具体的な情報となり、正確な診断の材料になります。以下に書き方の例を載せているので、参考にしてみてください。
例:月に2回ほどの飲酒、1回の飲酒量はビール1ℓ、ハイボール中ジョッキ2杯の場合
「機会飲酒、月2回程度、ビール1ℓ、ハイボール中ジョッキ2杯程度」
アルコール量の換算方法は?
お酒に含まれるアルコール量のことを「純アルコール量」と言います。この純アルコール量は、以下のように換算できます。
純アルコール量=「飲酒の量(ml)」×「アルコール濃度(%)」×アルコール比重0.8
医師は、受診者が記入した酒量から純アルコール量を換算するため、受診者が換算する必要はありません。しかし、厚生労働省は節度ある適度な飲酒量を、1日平均20g程度の純アルコール量を推奨しているため、健康な生活を送るためには換算方法を知っておくとよいでしょう。
以下は厚生労働省が提示しているおもな酒類の純アルコール量の目安です。参考にしてください。
出典:厚生労働省 健康日本21(アルコール)
この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)