人間ドックのマーソ
メニューを閉じる 無料会員登録

最大3.5%貯まる!

気になる病気を知る&検査を探す

腎細胞がん

腎細胞がんとは?

腎細胞がんは、腎実質の細胞が悪性化することによって発生したがんを指します。腎臓は、腎実質と腎盂(じんう)とよばれる部位からなり、それぞれの場所に発生したがんは腎細胞がん、腎盂がんといわれます。腎臓は、腹部の左右にひとつずつある臓器で、尿の生成、血圧のコントロール、造血に関わるホルモンの産生などに関わっています。腎細胞がんは、特徴的な症状が出づらいため、ほかの病気の検査などで偶然発見されることが多いと言われています。

腎細胞がんの種類

淡明細胞がん

腎細胞がんのなかでもっとも多く、75~85%を占めると言われています。

乳頭状腎細胞がん

腎細胞がんの10~15%を占めるがんです。遺伝性の腎細胞がんに多いタイプといわれています。

嫌色素性細胞癌

腎細胞がんの5~10%を占めるがんです。一般的に、予後がよいと言われています。

紡錘(ぼうすい)細胞がん

稀なタイプですが、予後が悪いと言われています。

その他

嚢胞随伴性腎細胞がんや集合管がんなどがあります。集合管がんは、予後が悪いと言われています。

腎細胞がんの症状

腎細胞がんでは特徴的な症状がなく、がんが進行するまで気づかれないことも多いです。腎細胞がんが進行して大きくなると、以下のような症状が出ることがあります。
●血尿
●背中や腰の痛み
●腹部のしこり
●足のむくみ
●食欲不振
●吐き気
●便秘
●腹痛
など

腎細胞がんの原因と予防法

原因

腎細胞がんの原因は、全てが明らかになっているとはいえませんが、喫煙や肥満などが腎細胞がんの発症リスクになることがわかっています。

また、疾患によって起こるケースもあり、糖尿病などによる長期間の透析歴、腎臓に嚢胞ができる後天性嚢胞腎、遺伝性の病気で、嚢胞などが多臓器にできるフォン・ヒッペル・リンドウ病などが原因になります。

ほかにも、カドミウムやアスベストなどの化学物質によって引き起こされる可能性もあります。

予防法

腎細胞がんの予防法は、はっきりとはわかっていませんが、禁煙や標準体重を維持することが推奨されます。他にも、節度のある飲酒、バランスのよい食事、運動、感染予防が効果的であるとも言われています。
※標準体重=身長(m)×身長(m)×22

腎細胞がんになりやすい人

●喫煙している
●肥満である
●透析をしている
●腎細胞がんを発生しやすい遺伝的疾患がある

腎細胞がんの病期(ステージ)別生存率

腎細胞がんの病期別生存率は以下のとおりです。
腎細胞がん5年相対生存率

*出典:四国がんセンター 腎がん

腎細胞がんの罹患数・死亡数

腎細胞がんを含む腎臓・尿管がんの罹患数は、2014年の全国合計値では男性16,781人、女性は7,900人です。国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」最新がん統計によると、腎細胞がんを含む腎臓・尿管がんの死亡数は、2017年のデータによると男性では6,000人、女性では3,470人となっています。

腎細胞がんを調べる検査

腎細胞がんを調べるためには次のような検査をします。

腹部エコー

身体の表面に機械をあてて、超音波のはね返りによって腎臓にがんがあるかどうか調べます。
「腹部エコー」についてもっと詳しく見る→

CT検査

エックス線を使用して、身体の断面像を得ることができる検査です。がんの状態や転移の有無などを調べることができます。

MRI検査

磁力を使用して、身体の断面像を得ることができる検査です。がんの状態や転移の有無などを調べることができます。CTで確定診断できなかった場合にも有効なことがあります。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
人間ドック健診のご相談はこちらから