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この検査は何のための検査?

ピロリ抗体検査

ピロリ抗体検査の血液検査とは?

日本人に多くみられるがんのひとつである胃がんのリスクを調べる検査のひとつです。ピロリ抗体は、ピロリ菌に感染したときに作り出されるたんぱく質です。

ピロリ抗体検査の血液検査の目的

ピロリ菌に感染すると、胃炎や胃がんになるリスクを上げることが分かっています。ピロリ抗体検査の血液検査は、胃がんの発見のきっかけとなります。

ピロリ抗体検査の血液検査で見つけられる病気

ピロリ抗体を調べることで、胃がんのリスクであるピロリ菌の感染を見つけることができます。

ピロリ抗体検査の血液検査の見方

ピロリ抗体の検査の見方は次のようになります。

●陰性:ピロリ菌に感染していない
●陽性:ピロリ菌に感染している、あるいは感染していたことがある。
※胃がん検診ガイドライン

ピロリ菌抗体が陽性でも、すぐに胃がんというわけではありません。ただし、胃がんになるリスクは高いので、定期的に胃がん検診を受ける必要があります。

なお、胃がんのリスクを調べる検査にはペプシノゲン検査というものがあります。ペプシノゲン検査はピロリ抗体検査と併用して行われることがあります。
「ペプシノゲン検査」についてもっと詳しく見る→

ピロリ抗体検査の長所/短所

ピロリ抗体を調べるには、採血で手軽に行うことができます。ピロリ抗体検査は菌の感染の有無を知るものです。そのため、検査結果が陽性でも、必ずしも胃がんであるとはいえません。

このふたつの検査は血液検査なので、人によっては注射針による痛みを苦痛に感じる人もいるかもしれません。採血で極度にストレスを感じると、副交感神経が緊張して、冷や汗、低血圧、顔面蒼白、吐き気などの症状が現われることがあります(「迷走神経反射」といいます)。

採血では、消毒綿や手袋、注射針のなどの物品を使うため、アレルギーを起こす可能性もあります。特に、アレルギーでよくみられるのが、感染予防に使用されるアルコール綿です。アレルギーに心当たりのある人はあらかじめ、採血を担当する医療スタッフに伝えるようにしましょう。

また、採血の手技によっては神経損傷が生じることがあります。神経損傷は、注射の針先が神経に触れることで起こります。採血時にピリッとした刺激を感じたときは、採血の担当スタッフに伝えるようにしましょう。採血による神経損傷の多くは、2~3ヶ月で自然に治ります。

なお、採血後には、アザなど皮下血種ができることがありますが、数日以内で自然に吸収されます。

ピロリ抗体検査の流れ

ピロリ抗体を調べるには、採血が行われます。ここでは、腕からの採血の具体的な流れについて説明します。

1. ひじの内側など血管がはっきりと確認できる部分を露出させ、専用の小さな台に腕を乗せる。
2. 上腕部を「駆血帯」と呼ばれるひもやベルトで締める。
3. アルコール綿で消毒し、注射針を刺す。
4. シリンジ内の検体が血液でいっぱいになったら、アルコール綿で抑えながら針を抜く(ほかの項目の血液検査を行うために、複数の検体を取ることがある)。
5. 注射した部位に絆創膏を貼る。血が止まるまでの数分間、自身で圧迫しておく。
6. 完全に止血したら、絆創膏を剥がす。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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