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この検査は何のための検査?

遺伝子診断

遺伝子診断とは?

人間ドックで行われるものを含めて、予防的な遺伝子検査には大きく3つあります。

1.もともと持っている遺伝子を調べることで、がんや心臓病、糖尿病などになりやすいか調べる検査。家系で遺伝する病気などを調べるのに役立ちます。
2.がんなどの病気になると、遺伝子に変化が起こります。その変化を調べることで、がんになりやすい状態になっていないかを調べる検査。
3.マイクロRNAを調べ、さまざまながんを極めて早期に発見できる検査。
マイクロRNAについて詳しい説明はこちら

検査方法は、本人の細胞であればどの細胞でも使用できますが、血液を使用して調べるものや粘膜から細胞を採取して調べるもの、唾液を採取するものなどがあります。血液は一部郵送キットが存在しますが、具体的な病気のリスクやスクリーニングとしての遺伝子診断の場合、医療機関で採取します。診断ではなく、リスクを知るための遺伝子検査は唾液で採取することが多く、郵送キットが一般的です。

遺伝子診断で遺伝子を調べる目的

遺伝子診断の目的は、がんや糖尿病など家系的に遺伝しやすい病気の発見です。遺伝子の変化をいち早く察知することで、がんなどの病気になりやすい状態になっていないかを調べることができます。

遺伝子診断の血液検査で見つけられる病気

遺伝子診断は、次のような病気の早期発見に役立ちます。

 ●糖尿病や心臓病
 ●各種がん
 ●遺伝性乳がん・卵巣がん、家族性大腸腺腫症
 ●ハンチントン病、筋ジストロフィーなど遺伝性疾患
など

遺伝子診断の結果の見方

遺伝情報は重要な個人情報として扱われる部分があるなど、他の検査とは違う特色があります。そのため、検査数値などで測るだけでなく、医者による説明・カウンセリングを行うことが多く、遺伝カウンセラーという専門の職種も交じりカウンセリングを行い、倫理的問題などに対処しながら説明が行われます。

遺伝子診断の長所/短所

遺伝子診断は、採血検査により簡易に行うことが可能です。検査の内容により半年ほど結果が出るのに時間がかかることがあります。現在、日本では健康保険を用いて行える遺伝子検査は、がんを罹患した人が今後の治療法を探るためであったり、遺伝性疾患であったりするなどの条件があります。健康保険が使用できない検査に関しては、自費診療となります。
しかし、今まで原因不明だった体調不良が遺伝子検査により特定できたり、家族内でがんが多いが遺伝性のものか調べることができたりするなどのメリットもあります。

遺伝子診断の血液検査の流れ

遺伝子診断では血液のほか、唾液や粘膜の採取などいくつかの方法が存在しますが、ここでは採血による血液検査について説明します。腕からの採血の具体的な流れは下記のとおりです。

1. ひじの内側など血管がはっきりと確認できる部分を露出させ、専用の小さな台に腕を乗せる。
2. 上腕部を「駆血帯」と呼ばれるひもやベルトで締める。
3. アルコール綿で消毒し、注射針を刺す。
4. シリンジ内の検体が血液でいっぱいになったら、アルコール綿で抑えながら針を抜く(ほかの項目の血液検査を行うために、複数の検体を取ることがある)。
5. 注射した部位に絆創膏を貼る。血が止まるまでの数分間、自身で圧迫しておく。
6. 完全に止血したら、絆創膏を剥がす。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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