PET検査を受けましょう

PET検査とは
PET検査とはポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略で、「陽電子放射断層撮影」という意味です。細胞の活動状況を画像でみることができ、がん、脳などの病気を診断するのに有効な検査方法です。




どんな検査かというと、特殊な薬剤を身体に投与することで、全身の細胞のうち、がん細胞と他の細胞とを区別しやすくし、それを撮影して判断するのだ。
だから、小さながんも見つけやすいんだよ。
PET検査について詳しく知りたい方はこちら
PET検査について詳しく解説!

がん細胞の特徴を利用したPET検査

人間の身体は細胞からできています。がんは、普通の細胞から悪性に転換した異常な細胞のかたまりです。正常な細胞は、身体や周囲の状態に応じて増えたり、増えることをやめたりしますが、がん細胞は身体からの命令を無視して増え続けて大きくなり、転移などを起こして広がります。人間の身体の細胞はエネルギーを生産するためにブドウ糖を必要としますが、がん細胞は正常な細胞より3〜8倍のブドウ糖を取り込むのです。
このがん細胞の性質を利用した検査方法がPET検査です。
PET検査は、ブドウ糖に近い成分(FDG)を体内に注射します。するとがん細胞はブドウ糖を正常な細胞より多く取り込むので、ブドウ糖(FDG)が多く集まるところはがんである可能性が高いです。ブドウ糖に近い成分(FDG)は、ごく微量の放射線を放出するので、その放射線をPETカメラで撮影し、診断します。
PET検査の仕組み
PET検査薬 FDGについて
PET検査をする際に体内に投与する検査薬FDGは、式名称は18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)といい、グルコース(ブドウ糖)に目印となる「ポジトロン核種(=陽電子放出核種)」を合成した薬剤です。
この薬に放射性同意元素である18F(フッ素18)を標識したものがPET検査でしようする18F-FDGです。これを静脈から体内に投与します。注射後、数十分~1時間ほど静かに横になっている間に、FDGが血流にのって全身に運ばれます。
体中の細胞がブドウ糖としてFDGを取り込みます。がん細胞は通常の細胞より多くのブドウ糖を取り込みますので、FDGが集中します。また、がんの悪性度が高いものほどブドウ糖(=FDG)を多く取り込みます。
細胞に取り込まれたFDGが反応し、放出される放射線(γ線)を、体の外からPETカメラで撮影します。放射線は人体組織を透過して外まで届くので、どんな奥にあるがん細胞でも、カメラで捉えることができます。
PET以外にCTなどの検査を併用し、画像を重ねることで、より場所が断定しやすくなります。また、PETには反応が出にくかったり、判別が紛らわしい場合の診断も可能になります。
PET検査のメリット
メリット1がん細胞の特徴を利用したPET検査
PET検査は、検査薬を体内に注射し、全身のスクリーニングをします。そのため、一度で全身のがんを調べることができるのです。(PET検査には一部、苦手な部位があります)
CTやMRIでは、通常、頭部、胸部、腹部など部位を絞って検査を行いますが、PET検査では全身を一度に調べることができます。
また、一度の撮影で全身を検査できるため、がんが周辺の臓器に広がったり、移転していた場合でも見落とすことなくとらえることができます。そのため、PET検査はがんのステージ(進行度)を診断することもできるのです。
メリット2早期のがん発見が可能
レントゲン検査など従来の画像検査は写し出された造形からがんを見つけますが、PET検査はがん細胞がブドウ糖を多く取り込む性質を利用し、細胞に取り込まれた検査薬(ブドウ糖に近い成分)が反応し、放出される放射線をPETカメラで撮影します。そのため、小さながんでも、PET検査では発見が可能です。さらに、良性・悪性の区別、がんの進行度合い、がんの成長の仕方や性質が推定できますし、一度に全身を撮影して調べるので、がんの広がり方を把握することにも役立ちます。
メリット3負担が少なく、短時間で検査可能
注射した検査薬が全身に行き渡るのを安静にして待った後、検査台で横になってPETスキャナで撮影するだけです。準備から最後まで2時間程度、実際の検査は30分程度で終わります。
また、放射線の被ばくについて心配される方も少なくないと思いますが、1回あたりの被ばく量は胃のレントゲン撮影のおよそ半分となっており、この量は地球上で普通に生活していて1年間に受ける放射線の量(1人あたり 約2.1msv/年間日本平均)とほぼ同等と考えられ、PET検査による被ばくは人体にほぼ影響がないと言われています。
乳がんや子宮がんなどの検査に伴うような、精神的負担がとても少なく済みます。
PET検査の得意ながんと不得意ながん


どの検査でも得意、不得意があるから、組み合わせると良いぞ。
主ながんの種類
得意とするがん |
---|
頭頚部がん |
転移性脳腫瘍 |
肺がん |
乳がん |
膵ぞうがん |
卵巣がん |
子宮体がん |
子宮頸がん |
食道がん |
大腸がん |
尿管がん |
膀胱がん |
悪性リンパ腫 |
不得意とするがん |
---|
脳腫瘍 |
肝細胞がん |
胆道がん |
尿管がん |
膀胱がん |
前立腺がん |
早期の胃がん |
白血病 |
PET検査の苦手な部位やケース
●胃や食道などの消化器官粘膜に発生するごく早期のがん
●ごく小さながん細胞が、散らばって存在する場合
●糖を必要としないがん細胞
…まれにこのようながん細胞もあり、その場合は発見できないこともあります。
●炎症を起こしている部位
…FDGが集まりやすいため、がんと判別が紛らわしいことがあります。
●正常でもFDGが集まる臓器:泌尿器科系・脳・心臓・肝臓
…もともと多くの糖を消費する(脳・心臓)…投与した薬が尿として排出される経路である(腎臓、尿道、膀胱)
●肝細胞がん、胆道がん、白血病など
…これらに対しては有用性が低いといわれています。
●糖尿病の方
…FDGが筋肉に集中しやすいため、検査の精度が落ちる場合があります。 血糖値が150~200mg/dlを超えている方は診断が難しいとされています。
●一部の肺がん、甲状腺がん、胃がん
…PETの得意とするこれらのがんも、全て発見されている訳ではなく、まれに見つからないケースもあります。
これらの器官や場合では、広範囲に反応がでてしまったり、正常な場合との判別がしにくくなったり、反応が出なかったりして、見つけられない場合があります。
また、通常のエックス線レントゲンと同じく、妊婦、または妊娠の疑いのある方は受けることができません。
ほかの検査(CT、MRI、超音波、生化学、内視鏡など)を併用することで、お互いの長所と弱点がカバーされ、より精度の高い診断結果を得ることができます。
PET-CT検査とは

PET-CTとは、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層撮影)とCT( Computed Tomography)の特徴を融合させた検査です。
PETでは、がん細胞の活動状況を知る事を得意とします。そして、CTは臓器の形を鮮明に写し出す事を得意とします。この二つの画像を重ね合わせる事でより正確な判断を行う事ができるのです。
PET-CTは、PET機器とCT機器を一体化したもので。二つの検査を同時に行う事ができます。
PET-CT検査の利点
●機能画像と形態画像の融合による高い診断上の有用性
より見やすく精度の高いPET検査が行なえます。
●検査時間を短縮
一度にPETとCTが撮影できるので、別々で撮影する場合に比べ、検査時間が短縮できます。
●見やすい画像
デジタルでデータが残り、様々な角度の断面や、目的に応じた画面表示が可能です。
学会誌でもPET-CTの有用性を示した論文を数多く掲載しています。また、新しいPET-CTは性能の向上により、カメラ部分(本体トンネル状の空間)の奥行きが薄くなっていて、検査中に感じる圧迫感が軽減されています。
PET-CTとPET検査の違い




PET単独検査で撮影された画像では、位置はわかっても正確な部位を判定する事が困難な場合もあります。しかし、PET-CT検査では、同じ体位で同一断面でのPET画像とCT画像の融合画像が得られるため、正確な位置を判定することができると共に、がんの代謝や性質、形状、場所を画像として確認する事ができます。それにより、がんの悪性度も診断できるのです。
PET単独検査では見つけにくかった小さながんも早期に発見できます。
PET-CT検査では、頭頸部、腹部、骨盤部などPET単独検査では診断が難しかった部位の診断にも有効です。
PET検査費用
PET検査の相場は10万円前後
PET検査とPET-CT検査はほとんど費用の差がありません。医療施設・プランによって費用は異なりますが、ひと通り全身を調べるスタンダードなPET検査で10万円前後が相場です。
より精度を上げるためにCTやMRI検査などと組み合わせているプランもあり、その場合は費用がプラスになります。
PET検査の流れ
-
1予約
予約は早めに行いましょう。マーソで、自分の受けたい項目が含まれているかを確認し、予約をします。 予約はパソコン、スマートフォン、お電話でも可能です。
-
2受診日当日 ー PET検査薬投与
検査の5時間以上前から絶食します。
※水分をとる場合は、水または甘みのないお茶だけにしましょう。
FDG (PET検査薬)の注射をし、全身にいきわたるまで静かに横になって過ごします。(30分〜1時間) -
3受診日当日 ー PETの撮影
画像診断の直前にトイレに行き、膀胱を空っぽにします。PET装置の検査台に仰向けで横たわり全身の撮影を行います。(約30分)終了後、体内のFDGが減衰するまで30分ほど休息します。
帰宅後検査のために注入したFDG(PET検査薬)が、体外に排出されるまで、まる1日かかります。
そのため、検査後FDGにより発生した(放射能)が、完全に消えてなくなるまで1日間は、以下のことに気をつけましょう。
●妊婦さんや乳幼児への接触を控えてください。
●使用されたFDGは、尿として体外に排出されますので、トイレの後はよく手を洗うよう心がけてください。 -
4診断結果を見る
診断結果は後日郵送されることが多いです。当日に簡易な説明を行うところもあります。何か異常が見つかった場合は、医療施設に相談しましょう。
その他のがん検査
代表的な検査方法
現在行われているがん検査は、PET検査以外にも複数あります。
いずれの検査方法にも得意・不得意があり、それらを組み合わせたり、部位や場合によって使い分けることで、より多面的で精度の高い検査が可能になります。
検査機器の進歩により名称が異なる場合もありますが、代表的な検査方法をご紹介します。
CT検査(コンピュータ断層診断)
X線を照射して臓器の形態的な異常を見つける検査法です。 X線を360度全方向から照射することで、人体を輪切りにした画像を撮影でき、体内の断面が白黒写真のような画像となっていくつも写し出されます。
これにより立体的に体内の形を把握して、異常を発見することができます。薄く広がっているタイプのがんや、悪性度の低い高分化がんの発見にも適しています。
所要時間は検査範囲によって異なります。 検査内容によっては、検査前に造影剤を飲む場合があります。 わずかですが被ばくがありますので、妊婦の方、または妊娠の可能性がある人は受けられません。

MRI検査(磁気共鳴画像診断)
強力な磁場と電波を利用して体内の状態を撮影する検査法で、体内の磁気に対する共鳴作用を利用しています。
姿勢を変えることなく、体のいろいろな部分を縦、横、斜めなどあらゆる角度から断面像として撮影するため、がんの位置を把握するのに有効です。 放射線を使わないので、被ばくの心配もありません。
骨盤部や頭部の診断に優れており、がん検査以外では脳の検査にも利用されています(MRA検査)。 所要時間は検査範囲によって異なります。 しかし、胃や腸などの動く部位の検査にはあまり適していません。
強い磁気が体に当たるため、心臓ペースメーカー、金属の器具が体内にある方は検査できないことがあります。 また、妊娠初期の方も受けられません。 検査中に大きな音が出るタイプの機器もあります。

エコー(超音波検査)
弱い超音波(人間には聞き取れない高い周波数の音)を体に当てて、臓器や組織にぶつかってできる反射波を画像化することによって診断する検査方法です。
人体に無害で、放射線の被爆や、検査による痛みなどもほとんどないと言われています。
がん検診では乳房、甲状腺、腹部、骨盤部などで広く使われています。
ただし、超音波は骨や空気を通りにくいので、脳や肺、胃、腸などの検査には、あまり適していません。

内視鏡検査
内臓や体腔内部に小型カメラ状の機器を直接入れて観察する検査法のことです。
胃、大腸、気管支など、調べる部位によって様々なタイプの機器がありますが、それらを総称して内視鏡と呼びます。
腫瘍マーカー
がんには多くの種類がありますが、中には腫瘍マーカーと呼ばれる物質を作り出すものがあります。体液(主に血液)の中に含まれる腫瘍マーカーを測定する事で、がんの有無や進行度などをある程度把握することができます。
腫瘍マーカーを作り出すのは、ある程度病状が進行しているがんで、早期のがんの発見に役立つ腫瘍マーカーは今のところ見つかっていません。日々新しい腫瘍マーカーが開発されており、すでに確率された腫瘍マーカーでも最新の研究で別のがんに対してもマーカーになりうる事が明らかになる場合があります。
腫瘍マーカーはあくまでも特定のがんを発症している可能性としてとらえられるもので、特定の腫瘍マーカーが一定以上の数値を示している場合は、詳しい検査を行う必要があります。
がんについて
40歳以上でがんの発症率が増加!



そして、その割合は年々増加しているぞ。




やはり定期的に検査を受けた方がいいな。
がんとは
がんと言われるのは悪性腫瘍のことで、腫瘍には良性腫瘍もあります。
がん(悪性腫瘍)の特徴は
1.自律性増殖:がん細胞は人間の正常な新陳代謝の都合を考えず、自律的、勝手に増殖を続け止まりません。
2.浸潤と転移:周囲にしみ出るように広がる(浸潤)とともに、体のあちこちに飛び火(転移)し、次から次へと新しいがん組織をつくってしまいます。
3.悪液質(あくえきしつ):がん組織は、他の正常な組織を摂取しようとするので栄養をどんどん奪ってしまい衰弱させます。
良性腫瘍とは
良性腫瘍は、自律性増殖はしますが、「浸潤と転移」「悪液質」はしません。
増殖のスピードも悪性腫瘍に比べるとゆっくりです。腫瘍の大きさ、発生した場所によっては症状が起こる場合もありますが、完全に切除すれば再発しません。代表的な良性腫瘍として、子宮筋腫があります。
どんながんがあるのか?
がんの名称は、一般的には発症した臓器、組織などにより分類されます。

人間の身体は、たくさんの細胞からできています。だから、がんは身体のいたるところで発症する可能性があります。がんになりにくいようにする事はある程度できますが、がんにならないようにする事はできません。よって、がんになっても、できるだけ早い段階で発見する事が重要なのです。全身のがんを一度に検査したい方はPET検査を検討しましょう。
PET検査の医療施設を探そう
PET検査が受診できる医療施設を探しましょう。予約数が多い施設から探す「予約数順から探す」、
エリアから探す「都道府県で医療施設を探す」の 2つの切り口から探すことが出来ます。
このページを見た人によく見られているPET検査の施設
茅ヶ崎駅徒歩5分。病院併設の健診センターです。そのため、疾患が発見された場合でもグループの病院で速やかに対応します。 PET/CT検査、MRI検査などの画像診断検査から通常の人間ドックまで幅広く検査が可能です。 提携の無料駐車場もございますので、お車でご来院頂くことも可能です。
当院は『すべては患者さんのために』という院是を胸に、患者さんに公正な医療を提供するよう毎日努めております。また当院では2014年9月に新病棟をオープン致しました。オープンに当たってはSPECTやPET-CTなど最新医療機器を取り揃え、多くの方にご受診をいただいております。 新江古田駅から徒歩10分(タクシー5分)、近隣の5つの駅から無料送迎バスが出ておりアクセスも非常に便利です。新しい清潔...
PET検査を予約数順で表示
【直近予約可】【西台脳ドック+PET/CTコース】☆ 頭部MR+ 頸動脈エコー+ 血液検査(腫瘍マーカー付き) ☆ 脳腫瘍・脳卒中を早期発見!
- 基本検査
- 血液検査
- 頭部MRI/MRA
- PET-CT/PET
- 腫瘍マーカー
- 頸動脈エコー
- 動脈硬化検査
- 胸部CT
- 尿検査
- 便潜血検査

【直近予約可】【西台PET/CTコース】☆ 血液検査・腫瘍マーカー検査付、検査項目充実!
- 基本検査
- 血液検査
- PET-CT/PET
- 腫瘍マーカー
- 動脈硬化検査
- ピロリ菌検査
- 尿検査
- 便潜血検査

ご予約はお電話から