頭部CT検査
頭部CT検査とは?
頭部CT検査とは、エックス線を使用して、頭部の断層撮影を行う検査です。5mmから1cm間隔で脳内を輪切りにした画像を撮影することで、脳出血や脳梗塞、腫瘍の有無を診断します。
頭部CT検査の目的
頭部CT検査は、脳梗塞や脳出血など疾患の有無など、頭部の状態を確認することが目的です。
CTは1mm以下の病変を検出できるうえに、広範囲の検査を短時間で行えるという特性があり、急性期の脳出血も発見できるので、救急外来などでの検査に使用されています。
頭部CT検査で見つけられる病気
頭部CT検査は、次のような疾患の診断に役立ちます。
●脳出血
●くも膜下出血
●脳梗塞
●脳腫瘍
●脳奇形
●脳浮腫
●硬膜下血腫
●下垂体腫瘍
●副鼻腔炎
●眼窩底骨折
●頭蓋骨骨折 等
頭部CT検査の見方
病変のある部位を中心に画像診断を行います。もっとも細かく断層画像を撮影するのは「肺」ですが、肺でも撮影枚数は60枚です。そのため、断層画像は60枚以下の撮影を行います。
血管が破裂している場合は、範囲や腫瘍の有無・血塊が黒色で表示されます。脳梗塞が起きている場合は、画像上に白く写ります。
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頭部CT検査の長所/短所
頭部CT検査と似たような検査方法にMRI検査がありますが、MRI検査と比較してみると検査時間が短いことや急性期の出血を発見しやすいという長所があります。
また、骨の状態を観察しやすい点も長所です。一方、被曝の有無という点では、MRIは被曝なし、CT検査は被曝があります。
頭部CT検査で撮影された画像は、病変組織と正常組織の差が出にくいケースもあり、医療現場では、脳梗塞や動脈瘤を正確に判断するためには、頭部CT検査と頭部MRI検査の画像の特徴を活かして、同時に行うことがあります。
頭部CT検査の流れ
1. 金属類などアクセサリーを身につけている場合は外す
2. CTの検査台に仰向けになる
3. 検査中(約1分弱)は動かないように注意する
この記事の監修ドクター
マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)