PET/PET-CT検査
PET/PET-CT検査とは?
PET検査
PET検査とは、がん細胞が好むブドウ糖を身体へ注入して、ブドウ糖が集まっている部位を調べる検査です。人間の細胞はブドウ糖をエネルギー源にしています。その中でも、がん細胞は健康な細胞に比較して3倍以上のブドウ糖を細胞内に取り込むという原理を応用した検査方法です。
PET検査で使用するブドウ糖は実際のブドウ糖とは異なります。ブドウ糖に放射性同位元素を付着させた「FDG」というものを使用します。がん細胞にFDGが取り込まれ、それをPETで撮影すると放射性同位元素ががん細胞の部位を示すという原理です。
PET-CT検査
PET-CT検査とは、PET検査とCT検査が同時に行える検査のことです。がん細胞の部位を明らかにするPET検査だけでなく、CT検査を並行することで体内のがん細胞の正確な位置を把握しやすくなります。
PET/PET-CT検査の目的
がん細胞の早期発見だけでなく、がんが疑われる疾患を見つけたときに遠隔転移の有無を調べます。遠隔転移の部位やがん細胞の存在する部位を調べるには、PET-CT検査を行い、位置情報を把握します。PET検査で得られた情報は、白黒の濃淡や赤黄緑青などのスペクトルで表現され、視覚的にわかりやすいです。
PET/PET-CT検査で見つけられる病気
全身におけるがん細胞や腫瘍
PET/PET-CT検査の見方
PET検査ではブドウ糖が集積している部分だけ、黒く写ります。FDGの集まり具合からがん細胞の有無を判定し、良性か悪性かの判別も可能です。
PET検査が受診できる医療施設を探しましょう。予約数が多い施設から探す「予約数順から探す」、
エリアから探す「都道府県で医療施設を探す」「プランを詳細検索する」の3つの切り口から探すことが出来ます。
PET/PET-CT検査の長所/短所
PET検査はさまざまながんを初期(1cm程度の大きさ)の段階から発見できるという長所があります。しかし、脳・心臓・腎臓などではブドウ糖が常に集積するため、がん細胞の発見には不向きという短所があります。また、検査で使用したFDGから放射線が放出するため、被曝を避ける意味で妊娠中の人や妊活中の人や幼児が近づかないような注意が必要です。
PET/PET-CT検査の流れ
<PET検査>
1. 検査前6時間から絶食する
2. 体重と血糖値を測定する
3. FDGを静脈注射で入れる
4. FDGが全身にまわるまで約1時間安静にする
5. 検査台に寝て撮影する
6. 体内のFDGが減少するまで待機
<PET-CT検査>
1. 検査前6時間から絶食する
2. 体重と血糖値を測定する
3. FDGを静脈注射で入れる
4. FDGが全身にまわるまで約1時間安静にする
5. 検査台に寝て撮影する
6. CT検査を同時に行う
7. 体内のFDGが減少するまで待機
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マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)