耳鳴りがする
耳鳴りのメカニズム
耳鳴りとは、おもに「キーン」という音が聞こえる状態のことです。音を遮断した部屋に入ると聞こえるのは問題ありませんが、耳鳴りと同時に音の聞こえにくさがある場合は、医療機関の受診をおすすめします。
耳鳴りの原因のひとつには、加齢変化があります。また、ストレスが原因で耳鳴りが起こることもあります。一般的に耳鳴りの症状だけでは、生命を脅かすことは少ないですが、耳鳴りとめまいが発生した場合は脳血管系や神経系の病気の可能性があります。
神経系の病気の中でも、神経の近くに腫瘍ができてしまった場合は、耳の神経を腫瘍が圧迫することで、神経に栄養を供給する血管の血流障害を引き起こします。脳の中では視床下部という部位が耳鳴りに関係する自律神経系を司っているため、脳梗塞や脳出血で視床下部が侵害されると耳鳴りが引き起こされます。
耳鳴りが続く場合に考えられる病気
耳鳴りの原因が耳自体にある場合は、メニエール病や突発性難聴、細菌感染が原因で引き起こされる外耳道炎、中耳道炎、鼓膜炎の疑いがあります。加齢によって起きる、老人性難聴も耳鳴りを引き起こします。
また、神経系疾患で耳鳴りを引き起こすものには、前庭神経炎や聴神経腫瘍があります。その他、脳梗塞や脳出血など脳血管疾患を発症している場合も耳鳴りがすることがあります。
耳鳴りの原因究明のための検査
耳鳴りが続く場合は、以下の検査を行います。
聴力検査
防音室でヘッドホンから聞こえる音をどれくらい聞き取れるか検査します。左右片方ずつ測定して、聴力の低下を調べる検査です。
耳鳴検査
自分に聞こえる耳鳴りの音を機械から発生する音と比較して検査する方法です。
耳の視診や触診
耳に異常がないか調べる方法です。
頭部CT検査
エックス線を当てて、頭部の断層画像を形成する検査方法です。脳腫瘍や脳梗塞などの存在を確認します。
「頭部CT検査」についてもっと詳しくみる→
頭部MRI検査
磁気を頭部に当てて、水分と反応した画像を形成する検査方法です。脳腫瘍や脳梗塞の範囲を確認しています。
「頭部MRI・MRA検査」についてもっと詳しくみる→
聴性脳幹反応検査
音刺激などを使って、聴神経を興奮させて脳幹の反応を記録します。音が神経によって伝わっているか、調べる検査です。
この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)