新潟県新潟市西区小針3-27-11
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新潟県新潟市南区上下諏訪木770-1
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新潟市は新潟県の県庁所在地で古くから港町として栄えています。1889年の市制施行の後、近隣市町村との合併を経て、人口は約81万人にまで増えました。2007年、本州の日本海側で初となる政令指定都市に移行しました。政令指定都市とは、地方自治法にもとづき政令によって指定される、人口50万人以上の市を指します。2021年現在、20市が指定されています。
2021年7月末現在の人口は約78.1万人(住民基本台帳による)です。国勢調査によれば、新潟市の人口は2005年をピークに、その後はゆるやかな減少傾向となっています。なお、新潟県全体のピークは1998年、日本全体のピークは2008年です(いずれも国勢調査をもとにした推計人口)。国立社会保障・人口問題研究所によれば、現状のままでは新潟市の人口は2045年に約68.9万人まで減少すると推計されています。2021年6月における65歳以上の高齢者人口は約23.3万人で、高齢化率は29.9%です。2020年10月の日本全体の高齢化率は28.8%であることから、新潟市の高齢化率は日本全体の中で高齢化がやや進んでいると言えます。
健康寿命とは、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指します。日常生活に制限のない、自立した状態で過ごせる期間と言えます。
下記は、新潟市の平均寿命と健康寿命、およびその差です(カッコ内は全国平均)。平均寿命と健康寿命との差(不健康である期間)が長くなるほど医療費や介護費がふくらみ、公費負担が増大する要因になります。
平均寿命※2015年 | 健康寿命※2016年 | 不健康である期間 | |
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男性 | 81.3歳(80.8歳) | 72.02歳(72.14歳) | 9.28歳(8.66歳) |
女性 | 87.6歳(87.0歳) | 75.20歳(74.79歳) | 12.40歳(12.21歳) |
2016年現在の新潟市の健康寿命平均は男性72.02歳、女性75.20歳で、政令指定都市20市の中で男性10位、女性5位という結果でした。新潟市の男性の健康寿命は全国平均とほぼ同程度ですが、女性は全国平均よりも健康寿命はやや長いことがわかります。新潟市ではさらなる健康寿命延伸に向け「新潟市健康寿命延伸計画[アクションプラン]」の中で、検診受診率の向上、食塩摂取量の抑制、運動習慣の定着、健康経営の推進を取り組むべき目標としています。
1981年以降、日本人の死因の第1位はがんです。以降、生活習慣病を主因とする疾患が上位を占めています。生活習慣病とは、生活習慣(食、運動、喫煙、飲酒等)が影響する一部のがんや心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)、糖尿病などを指します。人口動態調査によると、新潟市と日本全体の死因とその割合は下記のようになっています。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
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新潟市※2019年 | 悪性新生物(がん)28.3% | 心疾患12.9% | 老衰9.4% | 脳血管疾患9.0% | 肺炎5.8% |
日本全体※2019年 | 悪性新生物(がん)27.3% | 心疾患15.0% | 老衰8.8% | 脳血管疾患7.7% | 肺炎6.9% |
新潟市の死因順位は日本全体と同じです。ポイント数でみると、日本全体と比べて、心疾患による死亡割合が2.1ポイント低くなっている一方、がんは1ポイント、脳血管疾患は1.7ポイント高くなっています。
「新潟市健康寿命延伸計画」によれば、脳梗塞が原因で亡くなる人の割合は20政令指定都市の中で新潟市が最も高いという報告があります。「新潟市健康づくり推進基本計画(第3次)」でも、脳血管疾患の標準化死亡比は全国に比べ約1割高いとされており、運動不足・食塩のとり過ぎなどの生活習慣が課題となっています。
日本では、厚生労働省の指針に基づき、自治体主導で実施されている「5大がん検診」と呼ばれるがん検診があり、全国各自治体とも受診率の向上を目指しています。5大がん検診は、胃がん、子宮がん(子宮頸がん)、肺がん、乳がん、大腸がんの5つの検診を指します。
5大がん検診は、加入している健康保険の種類に関係なく住民票のある自治体で受診することができます。検診の種類によって対象年齢や頻度は異なりますが、受診費の一部もしくは全額が公費で負担されます。ただし、企業に勤めている方などは、企業による健康診断にがん検診が含まれていることが多いため、自治体主導のがん検診受診者は国民健康保険加入者や後期高齢者医療保険加入者を含む、「勤務先などでの受診機会のない人」が中心です。
新潟市が実施しているがん検診の種類と費用は下記の通りです。
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 | 費用 |
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胃がん | 胃部X線検査(バリウム)または胃内視鏡検査(胃カメラ) | 40歳以上 | ・集団(バリウム):年1回・個別(バリウムまたは胃カメラ):40歳・45歳で1回ずつ、50歳以上で胃カメラ 2年に1回 | ・集団:1,000円・個別41~59歳:2,000円60~69歳:1,000円 |
子宮頸がん | 子宮頸部細胞診、内診 | 20歳以上女性 | 2年に1回 | 個別:1,000円 |
肺がん | 胸部X線検査(該当者には喀痰検査) | 40歳以上 | 年1回 | 集団:無料 |
乳がん | マンモグラフィ | 40歳以上女性 | 2年に1回 | 集団・個別:1,000円 |
大腸がん | 便潜血検査(2日法) | 40歳以上 | 年1回 | 個別:1,000円 |
前立腺がん | 血液検査(PSA値) | 50歳以上男性 | 5年に1回 | 個別:1,000円 |
新潟市のがん検診は基本的には厚生労働省の指針に沿っていますが、指針にはない前立腺がん検診も実施しています。
新潟市のがん検診の無料クーポン(無料受診券)は下記の通りです。
種類 | 対象者※年齢は翌年3月31日時点の年齢 | 無料になる検査項目 |
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胃がん | 40歳 | バリウムまたは胃カメラ |
子宮頸がん | 20歳の女性 | 子宮頸部細胞診、内診 |
肺がん | 40歳 | 胸部X線検査、該当者に喀痰細胞診(令和3年度は中止) |
乳がん | 40歳の女性 | マンモグラフィ |
大腸がん | 40歳 | 便潜血検査(2日法) |
無料受診券は40歳以上の該当者にのみ届きます(20歳女性の場合は、無料受診対象者に子宮頸がん検診はがきが届きます)。ただし、検診を受けようとする部位のがんで治療中・経過観察中の方は市のがん検診は受診できません。また、乳がん検診・子宮頸がん検診は、職場で2年に1回の検診がある方は、市の検診は受診できません。職場で胃がんバリウム検査を実施している場合も、市の胃がん検診(バリウム検査および内視鏡検査)は受診できませんのでご注意ください。
新潟市では次の方も無料でがん検診を受診することができます。 ・70歳以上の方 ・65歳以上の後期高齢者医療制度加入者の方 ・当該年度市民税非課税世帯の方 ※健康福祉課に申請書の提出が必要 ・生活保護受給世帯の方 ※保護課に要相談
詳細は新潟市サイトを確認してください。
下記は、新潟市が実施した2015年度から2019年度の各がん検診の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 4.6% | - | 6.5% | - | 11.2% |
2016年度 | - | - | 6.3% | - | 10.3% |
2017年度 | - | - | 6.0% | - | 9.7% |
2018年度 | - | - | 5.7% | - | 9.4% |
2019年度 | 16.3% | 14.0% | 5.2% | 14.7% | 8.7% |
下記は、自治体主導のがん検診における2015年度から2019年度の日本全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 6.3% | 23.3% | 11.2% | 20.0% | 13.8% |
2016年度 | 8.6% | 16.4% | 7.7% | 18.2% | 8.8% |
2017年度 | 8.4% | 16.3% | 7.4% | 17.4% | 8.4% |
2018年度 | 8.1% | 16.0% | 7.1% | 17.2% | 8.1% |
2019年度 | 7.8% | 15.7% | 6.8% | 17.0% | 7.7% |
新潟市のがん検診の受診率は日本全体と比べて、大腸がんでは同程度の値となっています。一方で子宮頸がんや肺がん・乳がん検診においてはわずかに下回る状況でした。また5大がん検診とも受診率は年々低下している傾向にあり、これは日本全体においても同様の傾向です。
とくに大きく低下したのは2016年度以降の大腸がん検診、子宮頸がん検診および乳がん検診です。日本全体のデータにおいて、2016年度から一部の受診率が顕著に低下している要因としては、地域保健・健康増進事業報告における受診率の算定法の対象者が変更されたことが考えられます。また、過去に国のがん検診推進事業として、大腸がん検診、乳がん検診では40~60歳の間で5歳おき、子宮頸がん検診では20~40歳の間で5歳おきに無料クーポンが配布されていました。しかし、2016年から大腸がん検診は事業の対象外になり、2017年から子宮頸がん検診と乳がん検診の無料クーポンは検診開始年齢(子宮頸がん検診20歳、乳がん検診40歳)のみになりました。これらが無料クーポン対象外の影響が受診率低下につながっていると考えられています。このため、自治体によっては独自の無料クーポンを配布したり、キャンペーンを実施したりして、受診率向上に努めています。
がん検診の受診率向上やがん予防に向けて、新潟市では次のような取り組みを行っています。
・がん検診とともに「肝炎ウイルス検査」「ピロリ菌検査」を実施 新潟市の対象者は、がんリスクを調べる検査として、肝炎ウイルス検査とピロリ菌検査を受診できる。肝炎ウイルス検査はこれまで一度も検査を受けていない方であれば1回無料。ピロリ菌検査は40歳・56歳の方であれば1回1000円で受診できる。ただしピロリ菌検査は新潟市特定健康診査または胃がん内視鏡検査と同時受診の場合のみ。
・検診受診後に抽選で景品が当たる「とくとくキャンペーン」 新潟市の各種検診を受診し応募すると、抽選で温泉ペア招待券や健康食品などの景品が当たる。景品は協賛する企業・団体からの無償提供によるもの。
・「新潟市がん検診啓発アンバサダー」による普及啓発 がん検診の大切さを広くPRするために任命された「新潟市がん検診啓発アンバサダー」が行う普及啓発活動。これまで、市内で活躍されるアナウンサーやアスリートが任命されており、広報活動や講演などを行っている。
新潟市では人間ドックの助成は行っていませんが、「特定健診(新潟市国民健康保険加入者)」や「がん検診」と同一項目の検査について、市が発行する受診券を人間ドックで利用することができます。市が発行するの受診券を利用することで、人間ドックの際の自己負担額が軽減される仕組みです。
特定健診の内容は次のとおりです。
【対象者】 新潟市国民健康保険に加入している40歳以上の人(当該年度3月31日までに40歳以上の誕生日を迎える人)で、特定健診受診券が配布されている人
【料金が差し引かれる検査項目】 問診、身体計測(身長、体重、BMI、腹囲)、身体診察、血圧測定、尿検査(尿糖・尿蛋白・尿潜血)、血液生化学検査 等
新潟市特定健診の受診券を利用しての受診は年度内に1回のみです。また、受診券を利用せずに人間ドックを受診した場合、受診券利用分の払い戻しはできませんのでご注意ください。人間ドックのコースによっては受診券を利用できない場合もあります。人間ドックで特定健診の受診券利用を希望する方は、必ず申し込み前に医療機関へ確認してください。
「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。
審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった人間ドックの健診施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。
日本人間ドック学会が審査した機能評価認定施設は、全国で410以上の施設が認定されており、このうち新潟市内の人間ドック機能評価認定施設は2023年8月現在で6施設あります。
マーソでは、機能評価認定施設から人間ドックのプランを探すことができます。くわしくはこちらをご覧ください。
新潟市は「健康寿命の延伸」を目標に「新潟市健康づくり推進基本計画(第3次)」を進めています。生活習慣病の発症予防・介護予防、早期発見・早期治療、重症化予防、地域に密着した健康づくりの推進などを基本方針として、さまざまな取り組みが実施されています。その中からユニークな取り組みをいくつか紹介します。
・飲食店や販売店などと連携した「ちょいしおプロジェクト」 市民の減塩意識を向上させるため、市内の飲食店やスーパーで減塩メニューを販売。また自宅で減塩料理が作れる「ちょいしおレシピ」も新潟市サイトで公開している。
・ウォーキングイベントや運動教室 体を動かす習慣をつけるため、ウォーキングイベントやまち歩きイベント、体育施設・公民館などでの運動教室などを開催。子どもから大人まで楽しみながら体を動かす機会を提供している。
・認知症予防出前講座 運動普及推進委員が自治会や地域の団体などに出向き、認知症予防に効果的とされる運動などを提供。体を動かしたり、楽しく頭を使ったり、人と交流したりすることで、認知症の予防につなげている。
※本記事は2021年9月時点の情報を元に作成しています。