人間ドックのマーソ
メニューを閉じる 無料会員登録

Vポイントまたはdポイント最大1.5%貯まる!

この検査は何のための検査?

体脂肪率

体脂肪率とは?

体脂肪率とは、体重に占める体脂肪の比率を%であらわしたものです。体脂肪には大きく「内臓脂肪」と「皮下脂肪」があり、生活習慣病に関与するのは「内臓脂肪」です。体脂肪率の測定は多くの場合、内臓脂肪・皮下脂肪を合わせた脂肪の量を推定するため、肥満の判定やメタボリックシンドロームの診断基準には用いられていません。

なお、肥満は病気ではなく、身長に比較して体重が重い状態を指します。BMIが25以上の場合に肥満と判定されます。BMIが25以上かつ、耐糖能障害、脂質異常症、高血圧などを1つ以上併せ持っている、またはBMIが25以上で内臓脂肪型肥満(腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上)の場合は「肥満症」と診断され、医学的な減量治療の対象となります。

メタボリックシンドロームも、肥満と同様に身体の状態をあらわす言葉です。内臓脂肪の蓄積(腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上)があり、かつ血圧、血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れている状態を指します。

体脂肪率測定にはいくつかの方法がありますが、広く用いられているのが「生体電気インピーダンス法(BIA)」です。BIAとは、身体に微弱な電気を流し、身体の電気抵抗から体脂肪率を測定する方法です。体脂肪は電気をほとんど通さない特性があるため、電気抵抗が高いと体脂肪率も高くなります。測定の方法は、体組成計(体脂肪計)に年齢、性別、身長などのデータを入力して乗るだけです。

体脂肪率は健康診断や人間ドックの必須検査項目ではないため、検査の実施の有無は医療施設によって異なります。体脂肪率測定を希望する場合は、受診先の医療施設に確認してください。

体脂肪率測定の目的

体脂肪率測定は、体重に占める体脂肪率を確認し、生活習慣の改善などに役立てることを目的としています。体脂肪率が高い場合には、食生活や運動量などを見直す必要があります。体重は標準でも体脂肪率が高い場合にも注意が必要です。

体脂肪率測定で見つけられる病気

体脂肪率は肥満やメタボリックシンドロームの判定には用いられませんが、身体の体脂肪の状態を知る目安のひとつになります。体脂肪のうち内臓脂肪が過剰な状態は、さまざまな生活習慣病を引き起こすもとになることがあります。また、体脂肪率測定により、体重は標準でも体脂肪率が高い「かくれ肥満」に気づくこともできます。

体脂肪率測定の見方

「体脂肪率とは?」で解説したとおり、生活習慣病などに関わるのは体脂肪のうち内臓脂肪です。体脂肪率測定では多くの場合、内臓脂肪だけでなく皮下脂肪も合わせた脂肪の量が反映されることから、肥満の判定およびメタボリックシンドロームの診断基準としては用いられず、基準値は定められていません。

体脂肪率の目安については、各体組成計メーカーが公開していることがありますので、メーカーのWebサイト等でご確認ください。

体脂肪率測定の特徴

体脂肪率測定は、体組成計(体脂肪計)にデータを入力して乗るだけで、おおよその体脂肪率を知ることができます。測定に多く用いられるBIAによる測定機器は、測定中に微弱な電流が流れますが、とても微弱なので痛みなどは感じません。BIAによる体組成計+体重計は一般家庭にも普及していることから、日々手軽に測定ができ、体型維持や健康増進のモチベーションを高めることができます。

ただし、BIAによる体脂肪率測定は体内の水分量によって結果が左右されやすい点に注意が必要です。身体の水分が増えると電気が通りやすくなるため、体脂肪率は低くなります。そのため、水分を摂ったあとや、入浴後など足の裏が濡れた状態での計測でも、体脂肪率は低くなります。反対に、排尿後や発汗後は体内の水分量が減るため、体脂肪率は高くなります。体脂肪率の変化をできるだけ正確に知りたい場合には、毎回同じ条件下で測定することが大切です。

関連記事

身長・体重・BMI・肥満度
腹囲
肥満

「人間ドックのミカタ」関連記事

男性、女性の「腹囲」の平均は? 健康診断のメタボ基準と脂肪を減らすヒントも紹介

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
人間ドック健診のご相談はこちらから