身長・体重・BMI・肥満度
身長・体重・BMI・肥満度とは?
身長・体重・BMI・肥満度はいずれも健康診断や人間ドックなどにおける「身体計測」の項目です。
「BMI」とはBody Mass Indexの略称で、体格指数またはボディマス指数とも呼ばれます。身長と体重を計算式に当てはめ、算出した数値から肥満かやせているかを判定します。BMIの計算式は下記のとおりです。
BMI=体重(kg)÷ [身長(m)]2
成人になると身長の変化はあまりありませんが、体重は生活習慣などによって変化します。BMIは、現在の体重が身長に対して見合っているかの指標となります。
「肥満度」は文字通り肥満の度合いを表すもので、成人ではBMIの数値が肥満度の指標として世界中で使われています。肥満度分類は6段階あり、BMIが18.5以上25未満の範囲を普通体重とし、25以上では段階的に肥満1度から4度で示されます。ただし、医療施設等によっては、標準体重と比べどれくらい重いか、軽いかをわかりやすく%で表したものを肥満度として健康診断等の結果に表記している場合もあります。
なお、子どもの「肥満度」はBMIとは異なり、下記の計算式で算出した数値を用います。
肥満度=(実測体重-標準体重) / 標準体重×100 (%)
身長・体重・BMI・肥満度の測定の目的
身長・体重・BMI・肥満度測定の目的は、身長や体重のバランスをチェックし、外見的な肥満度を調べることです。体重の増減によって、病気の疑いを持つことができます。BMIが高く肥満と判定された場合は生活習慣病などのリスクが高くなります。
身長・体重・BMI・肥満度の測定で見つけられる病気
BMIにより肥満度が高い、あるいは低体重と判定された場合、下記のような病気が疑われたり、リスクが高まったりします。
<BMIが高い場合>
・糖尿病
・脂質異常症
・高血圧
・痛風
・心疾患(心筋梗塞など)
・脳梗塞
など
<BMIが低い(低体重)場合>
・貧血
・神経性やせ症(拒食症)
など
<体重が前回の測定よりも5%以上軽い場合>
・うつ病
・悪性腫瘍
・糖尿病
など
身長・体重・BMI・肥満度の測定結果の見方
BMIの計算式で求めた数値によって、下表のとおり分類されます。
身長・体重・BMI・肥満度の測定の特徴
身長・体重を計測するだけで肥満や低体重などの判定ができ、身体的負担はほとんどありません。車椅子の方は専用の機器で計測ができます。一方、BMI測定では体内の脂肪分や筋肉量、水分量などを調べることはできないため、身体計測のみで身体の内部の状態を正確に知ることはできません。そのため、標準体重であるものの体脂肪率が高く、筋肉量が少ないといった「隠れ肥満」は見落としがちなどの留意点があります。
身長・体重・BMI検査・肥満度の測定の流れ
● 身長測定
身長は背筋を伸ばした状態で、あごを引き気味にして測定する。
● 体重測定
以下のポイントを満たしていることが望ましい。
・空腹時(食後2時間以上経過が目安)
・計測前に排尿排便を済ませている
● BMI・肥満度
測定した身長と体重を元に計算式に当てはめて計算する。
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この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)