肝炎ウイルス検査
肝炎ウイルスとは?
肝炎ウイルスとは、肝臓の細胞に炎症が起こり、肝細胞(肝臓の実質細胞)が損傷されることで『肝炎』を発症させるウイルスのことです。肝炎の原因となるウイルスにはA型、B型、C型、D型、E型などがありますが、日本ではB型あるいはC型肝炎ウイルス感染による肝炎がその多くを占めています。
肝炎ウイルスを調べる目的
肝炎ウイルスの感染が慢性化すると、肝硬変や肝臓がんへと至ることがあります。肝臓がんの原因の70〜80%が肝炎ウイルス(とくにB型およびC型肝炎ウイルス)と関連していますが、自覚症状に乏しいため感染に気づかないまま過ごすことも少なくありません。
日本では国の政策として肝炎対策が推進されており、各自治体の保健所でB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスの無料検査が提供されています。また、人間ドックなどでも肝炎ウイルス検査を実施しています。
肝炎ウイルス検査で見つけられる病気
肝炎ウイルス検査は、次のような病気の診断やリスクの把握に役立ちます。
- B型肝炎
- C型肝炎
- 肝硬変
- 肝臓がん
など
肝炎ウイルス検査結果の見方
B型およびC型肝炎ウイルスの結果は多くの場合、陰性・陽性で示されます。
結果が陽性の場合は、すみやかに専門医を受診してください。
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この記事の監修ドクター
この記事は、以下の医師による監修を受け、MRSO編集部が作成しています。

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)