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くも膜下出血

くも膜下出血とは?

脳は、外側から硬膜、くも膜、軟膜とよばれる膜でおおわれています。くも膜下出血とは、くも膜と軟膜のすき間であるくも膜下腔に出血が起こる病気です。くも膜下出血は、脳の血管にできたこぶのような動脈瘤(どうみゃくりゅう)が破裂することなどによって起こります。発症すると死亡率が高いことが知られており、救命できたとしても後遺症を残す場合があります。好発年齢は50~60歳代で、男性よりも女性の発症率が多いことがわかっています。

くも膜下出血の罹患数・死亡数

厚生労働省が発表している「平成26年患者調査」によると、くも膜下出血のような脳血管疾患の総患者数は117万9,000人であることがわかっています。また、「平成27年人口動態統計」によると、くも膜下出血による年間死亡者数は1万2,476人であったことがわかっています。くも膜下出血は、発症すると死亡率50%といわれる怖い病気です。

くも膜下出血の症状

くも膜下出血では以下のような症状が見られることがあります。

●突然起こる激しい頭痛(バットで殴られたような、などと表現される)
典型的には、突然起こる、今まで経験したことのないような激しい頭痛ですが、出血量が少ないと軽い頭痛のみのこともあるので注意が必要です。
●吐き気や嘔吐
●意識障害
●手足の麻痺
●血圧の上昇(血圧の乱れ)
●物が二重に見える
●まぶたが下がる
●頭がぼおっとするなどの違和感
●不整脈
●呼吸停止

くも膜下出血の原因と予防法

くも膜下出血の原因として考えられている代表的なものを挙げます。くも膜下出血の原因の約85%は、脳動脈瘤の破裂によるといわれています。
●脳動脈瘤
●血管奇形
●外傷

予防法としては、禁煙し、塩分を控えることです。塩分を摂り過ぎると血圧が高くなることがわかっています。みそ汁や漬け物などの摂り過ぎには注意しましょう。そういった点を意識して、血圧を正常に保つよう心がけましょう。

血圧の変化や頭痛など、いつもと違う症状がある時には早めに医療機関を受診するようにしましょう。前兆を見逃さずに早めに受診することで、くも膜下出血の発症を防げるかもしれません。

くも膜下出血になりやすい人

●高血圧
●塩分を摂り過ぎている人(塩分の摂り過ぎは高血圧の原因になります)
●喫煙者
●家族に脳卒中(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)を発症した人がいる
●輸血歴(詳細なメカニズムはわかっていません)
●ストレス
●過度の飲酒

くも膜下出血を調べる検査

頭部CT検査

出血している部分が白く写ります。
「頭部CT検査」についてもっと詳しく見る→

頭部MRI検査

発症から時間が経過している場合や軽症の場合にはCTで診断が困難なことがあるため、MRIを施行することがあります。
「頭部MRI・MRA検査」についてもっと詳しく見る→

腰椎穿刺(ようついせんし)

腰に針を刺して、出血がないかどうか確認します。

3DCT血管撮影

造影剤を使用し、くも膜下出血の原因となっている脳動脈瘤の場所や形を調べます。

脳血管撮影

カテーテルを使用し、くも膜下出血の原因となっている脳動脈瘤の場所や形を調べます。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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