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逆流性食道炎

逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎とは、胃酸や胃の中の内容物が食道へ逆流し、食道に炎症を起こす病気です。食生活の欧米化などによって、逆流性食道炎が増えているといわれています。放置しておくと、食道がんなどの合併症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。治療は、生活習慣の改善や内服薬で様子を見ていくことが一般的です。

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎で起こる代表的な症状は以下のようなものです。
●胸やけ
●心窩部不快感
●げっぷ
●胸の痛み
●咳
●喘息
●喉の違和感
●腹部膨満感
●食べ物がつかえる感じがする
●食後に胃がもたれる
●食後に気持ちが悪くなることがある
●胃酸が上がってくる

逆流性食道炎の原因と予防法

逆流性食道炎の原因は、食道下部の筋肉(下部食道括約筋)の力の弱さや胃酸の分泌増加であることがわかっています。それらは、脂肪分やタンパク質の多い食事などの食事内容、食べ過ぎや肥満、加齢、背中が曲がるなどの姿勢の悪さ、薬の副作用などによって引き起こされます。

つまり逆流性食道炎は、食生活などの生活習慣の改善や姿勢の改善などによって予防することも可能です。具体的な予防方法は以下のようなものが挙げられます。

食生活を改善する

脂肪分やタンパク質の多い食事を避け、逆流性食道炎の症状を悪化させる可能性のあるチョコレートなどの甘い物、唐辛子などの香辛料、みかんなどの酸味の強いフルーツを摂るのを控えるようにしてみましょう。そして、食べ過ぎを防ぐようにしてください。

アルコールやコーヒーの量を減らす

アルコールもコーヒーも胃酸の分泌を増やします。また、アルコールは食道下部括約筋をゆるめることがわかっています。

減量する

肥満の人は、減量するように心がけましょう。

姿勢に気を付ける

前かがみの姿勢を避け、寝る時には上半身を少し高くして寝ると逆流が起こりにくくなるといわれています。また、食後すぐに横になったり、寝る直前に食事を摂ったりすることを避けた方がよいです。

お腹をしめつけない

ベルトやガードル、帯などのようなお腹をしめつけるものはなるべく避けましょう。

禁煙

喫煙は逆流性食道炎を悪化させることがわかっています。

逆流性食道炎になりやすい人

●食べ過ぎ
●早食い
●脂っこい(脂肪分が多い)食事が好き
●飲酒している
●喫煙している
●食べてすぐに寝る、または横になる
●前かがみの姿勢になることが多い
●お腹を締めつける服装が多い
●肥満

逆流性食道炎の罹患率・死亡率

逆流性食道炎の罹患率・死亡率について詳しいデータは発表されていませんが、日本消化器病学会によると、日本人における逆流性食道炎の有病率は約10%となっています。有病率とは、対象集団における一時点での罹患割合を指します。

逆流性食道炎そのもので死亡することはありません。しかし、逆流性食道炎から食道がんを発症することがあり、その場合には死に至る可能性があります。

逆流性食道炎を調べる検査

問診

胸やけや腹部膨満感、食後の不快感など、日頃から感じている症状を医師が聞き取り、総合的な判断に活用します。
「問診」についてもっと詳しく見る→

胃内視鏡検査(胃カメラ検査)

上部消化管内視鏡(胃カメラ)を口もしくは鼻から挿入して、食道の粘膜の状態を直接確認する検査です。びらんや潰瘍など、どれくらい重症かどうかもわかります。
「胃内視鏡検査(胃カメラ検査)」についてもっと詳しく見る→

組織検査

内視鏡検査の時に、食道の病変を採取して顕微鏡で確認する検査です。逆流性食道炎やがんなどの病気の診断が可能です。

酸分泌抑制薬内服による検査

胸やけなどの症状があっても内視鏡検査で異常がない場合や内視鏡検査を行うことが難しい場合に、逆流性食道炎の治療薬である酸分泌抑制薬の内服をする検査方法です。1週間内服して、症状の改善がある場合に逆流性食道炎の可能性が高いと診断します。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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