香川県高松市朝日町2丁目7番23号
香川県高松市林町2528-1
香川県高松市観光町649-8
香川県高松市郷東町134-1西高松メディカビルイーア2階
香川県高松市観光町588-8
香川県高松市高松町2310-2
香川県高松市福岡町4-28-30
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香川県は四国地方に位置する県で、県庁所在地は高松市です。全国で最も面積が小さい県ですが、瀬戸内海の温暖な気候で、美しい自然に恵まれた豊かな地域です。旧国名は「讃岐」で、「うどん県」の愛称もあります。
2021年10月1日現在の人口は約94.3万人(推計人口)です。香川県の人口は、47都道府県のうち38位(2021年1月1日現在)です。国勢調査によると、香川県の人口は1985年以降、約100万人でほぼ横ばいの状態で1995年の102.7万人をピークに減少局面に入っています。なお、日本全体のピークは2008年です(推計人口)。国立社会保障・人口問題研究所の2018年時点の推計によれば、香川県は今後、加速度的に人口減少が進み、現状のままでは2045年には約77.6万人に減少するとされています。
2019年10月1日現在における65歳以上の高齢者人口は約29.7万人で、高齢化率は31.8%です。2020年10月の日本全体の高齢化率は28.8%であることから、香川県の高齢化率は日本全体を上回っていると言えます。また、多くの地方自治体と同様に高齢者の人口は増加しており、高齢化が進んでいくことが予想されます。
健康寿命とは、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指します。日常生活に制限のない、自立した状態で過ごせる期間と言えます。
下記は、2016年における香川県の健康寿命と「日常生活に制限のある期間の平均」です(カッコ内は全国平均)。日常生活に制限のある期間が長くなるほど医療費や介護費がふくらみ、公費負担が増大する要因になります。
健康寿命※2016年 | 日常生活に制限のある期間の平均※2016年 | 【参考】平均寿命※2015年 | |
---|---|---|---|
男性 | 72.37歳(72.14歳) | 8.90年(8.84年) | 80.9歳(80.8歳) |
女性 | 74.83歳(74.79歳) | 12.23年(12.34年) | 87.2歳(87.0歳) |
2016年現在の香川県の健康寿命は、男性72.37歳、女性74.83歳で、これは47都道府県のうち男性13位、女性26位です。「日常生活に制限のある期間の平均」は男女ともに全国平均とほぼ同水準となっています。「健やか香川21ヘルスプラン(第2次)」では、高齢化が進行するなか、日常生活が制限されることなく生活できる期間が長くなることを重視し、平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加を目標としています。
1981年以降、日本人の死因の第1位はがんです。以降、生活習慣病を主因とする疾患が上位を占めています。生活習慣病とは、生活習慣(食、運動、喫煙、飲酒等)が影響する一部のがんや心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)、糖尿病などを指します。人口動態調査によると、香川県と日本全体の死因とその割合は下記のようになっています。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
---|---|---|---|---|---|
香川県※2019年 | 悪性新生物(がん)24.4% | 心疾患16.7% | 老衰11.0% | 脳血管疾患7.4% | 誤嚥性肺炎6.3% |
日本全体※2019年 | 悪性新生物(がん)27.3% | 心疾患15.0% | 老衰8.8% | 脳血管疾患7.7% | 肺炎6.9% |
香川県の死因順位は日本全体と同じです。生活習慣病の三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)の割合が日本全体50.0%に対し、香川県では48.5%となっています。生活習慣病以外では老衰での死亡率が高く、日本全体を2.2ポイント上回っています。また、日本全体で6位の誤嚥性肺炎(欄外:2.9%)が香川県では5位にランクインしています。誤嚥性肺炎は高齢者や寝たきりの患者に多いとされており、高齢化が進んでいることが背景にあると考えられます。
日本では、厚生労働省の指針に基づき、自治体主導で実施されている「5大がん検診」と呼ばれるがん検診があり、全国各自治体とも受診率の向上を目指しています。5大がん検診は、胃がん、子宮がん(子宮頸がん)、肺がん、乳がん、大腸がんの5つの検診を指します。
5大がん検診は、加入している健康保険の種類に関係なく住民票のある自治体で受診することができます。検診の種類によって対象年齢や頻度は異なりますが、受診費の一部もしくは全額が公費で負担されます。ただし、企業に勤めている方などは、企業による健康診断にがん検診が含まれていることが多いため、自治体主導のがん検診受診者は国民健康保険加入者や後期高齢者医療保険加入者を含む、「勤務先などでの受診機会のない人」が中心です。
厚生労働省が示している指針は下記の通りです。全国各市区町村に対し、科学的根拠に基づいた効果が認められるがん検診を推奨しています。
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん検診 | 問診、胃部X線検査(バリウム)または胃内視鏡検査(胃カメラ)のいずれか | ・バリウム検査:40歳以上・胃カメラ:50歳以上 | ・バリウム検査:年1回・胃カメラ:2年に1回 |
子宮頸がん検診 | 問診、視診、子宮頸部細胞診および内診 | 20歳以上女性 | 2年に1回 |
肺がん検診 | 問診、胸部X線検査および喀痰検査 | 40歳以上 | 年1回 |
乳がん検診 | 問診およびマンモグラフィ | 40歳以上女性 | 2年に1回 |
大腸がん | 問診および便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
これを受け、全国各市区町村は、基本的に上記に沿ってがん検診を実施しています。さらに、前立腺がん検診や子宮体がん検診などの実施、年齢の引き下げ、受診費の無料化などに取り組んでいる市区町村もあります。
市区町村によっては、がん検診の無料クーポンが配布されている場合があります。香川県の県庁所在地である高松市の場合、がん検診無料クーポンは以下の通りです。
種類 | 対象者※年齢は当該年度4月1日時点で判定 | 無料になる検査項目 |
---|---|---|
子宮頸がん | 20歳の女性 | 問診、細胞診 |
乳がん | 40歳の女性 | 乳房X線写真(マンモグラフィ) |
また、下記いずれかに該当する方は受診費が減額または無料になります。 ・市民税非課税世帯に属する方 ・後期高齢者医療制度に加入している方 ・生活保護法による保護を受けている方 ・中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律による支援給付を受けている方
がん検診の詳細は各市区町村ページをご参照ください。
・香川県高松市の健康への取り組みを見る(医療施設一覧ページへ)
下記は、2015年度から2019年度の香川県全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
---|---|---|---|---|---|
2015年度 | 11.0% | 36.0% | 22.0% | 38.5% | 26.7% |
2016年度 | 8.9% | 18.3% | 10.2% | 22.5% | 11.7% |
2017年度 | 9.2% | 18.1% | 9.7% | 22.3% | 11.2% |
2018年度 | 9.1% | 17.9% | 9.0% | 22.3% | 10.4% |
2019年度 | 8.7% | 18.1% | 8.2% | 22.4% | 9.9% |
下記は、自治体主導のがん検診における2015年度から2019年度の日本全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
---|---|---|---|---|---|
2015年度 | 6.3% | 23.3% | 11.2% | 20.0% | 13.8% |
2016年度 | 8.6% | 16.4% | 7.7% | 18.2% | 8.8% |
2017年度 | 8.4% | 16.3% | 7.4% | 17.4% | 8.4% |
2018年度 | 8.1% | 16.0% | 7.1% | 17.2% | 8.1% |
2019年度 | 7.8% | 15.7% | 6.8% | 17.0% | 7.7% |
香川県のがん検診受診率は、全検診において日本全体を上回っています。受診率が最も高いのは乳がん検診ですが、2016年度以降は2015年度以前に比べて、10ポイント以上低くなっています。胃がん・子宮頸がん検診は年によって上下していますが、肺がん・大腸がん検診は日本全体と同様に受診率が年々低下しています。
2016年度から一部の受診率が顕著に低下している要因としては、地域保健・健康増進事業報告における受診率の算定法の対象者が変更されたことが考えられます。また、過去に国のがん検診推進事業として、大腸がん検診、乳がん検診では40~60歳の間で5歳おき、子宮頸がん検診では20~40歳の間で5歳おきに無料クーポンが配布されていました。しかし、2016年から大腸がん検診は事業の対象外になり、2017年から子宮頸がん検診と乳がん検診の無料クーポンは検診開始年齢(子宮頸がん検診20歳、乳がん検診40歳)のみになりました。これら無料クーポン対象外の影響が受診率低下につながっていると考えられています。このため、自治体によっては独自の無料クーポンを配布したり、キャンペーンを実施したりして、受診率向上に努めています。
がん検診の受診率向上やがん予防に向けて、香川県では次のような取り組みを行っています。
・かがわマンモグラフィーサンデー 平日にがん検診を受けにくい働き盛り世代の受診率をあげるため、10月は休日にも乳がん・子宮頸がんの検診日を設定している。検診車では、同時受診も可能。ピンクリボンかがわ県協議会との連携で、受診者にはピンクリボングッズの配布も行う。
・精密検査協力医療機関の名簿を公開 精密検査の受診率向上のため、精密検査に必要な要件を満たす医療機関からの届け出により、医療機関の名簿を作成し、周知を図っている。
香川県では市区町村によって人間ドックの費用を補助または助成している場合があります。詳しくは各市区町村のWebサイトを参考にしてください。例として、高松市の人間ドック費用補助を紹介します。
●人間ドック 【対象者】高松市在住の国民健康保険被保険者(35歳以上75歳未満)および後期高齢者医療被保険者(75歳以上) 【助成額】1日コース 10,000円、1泊2日コース 16,000円 【助成条件】 ・保険料を完納している ・「1日コース」と「1泊2日コース」のいずれか1回 ・同一年度内に「特定健康診査」「後期高齢者医療健康診査」「40歳未満の被保険者の健康診査」「脳ドック」を受診した場合は助成対象外
●脳ドック 【対象者】高松市在住の国民健康保険被保険者(40歳以上75歳未満)および後期高齢者医療被保険者(75歳以上) 【助成額】脳ドック 13,000円、簡易脳ドック 7,000円 【助成条件】 ・保険料を完納している ・「脳ドック」と「簡易脳ドック」のいずれか1回 ・「人間ドック」を受診した場合は助成対象外 ・「脳ドック」は同一年度内に「特定健康診査」「後期高齢者医療健康診査」「40歳未満の被保険者の健康診査」を受診した場合は助成対象外
●歯科ドック 【対象者】高松市在住の国民健康保険被保険者(40歳以上75歳未満)および後期高齢者医療被保険者(75歳以上) 【助成額】標準コース 2,400円〜2,600円、精密コース 4,800円〜5,200円 【助成条件】 ・保険料を完納している ・「精密コース」と「標準コース」のいずれか1回 ・市が行う「成人歯科検査」または香川県後期高齢者医療広域連合が行う「歯科健康診査」との重複受診は不可
「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。
審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。
全国で390以上の施設が認定されており、このうち香川県内の機能評価認定施設は2021年10月現在で4施設あります。
マーソでは、機能評価認定施設から人間ドックのプランを探すことができます。くわしくはこちらをご覧ください。
香川県では、「健やか香川21ヘルスプラン」を策定し、健康長寿かがわの実現を目指して、健康づくりに取り組んでいます。県民の主体的な健康づくりを促進する取り組みを紹介します。
・マイチャレかがわ! 歩数カウント等ができるスマホアプリを使った健康ポイント事業。食事や運動、禁煙等、個人の目標設定への取り組みや検診受診等のチャレンジに応じて、ポイントを付与。たまったポイントで、県内協力店で使えるカードや商品と交換できる仕組み。小学生以上を対象としており、紙の記録シートでも参加可能。
・かがわ元気シニアスタンプラリー 60歳以上の県民を対象とした取り組み。高齢者の健康づくりを促すため、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、自宅でできるセルフチェックに内容を変えて開催。
・ヘルシーうどん店マップ 野菜摂取を促すために作成されたマップ。野菜料理を提供しているうどん店を紹介している。
・10年以上続くウォーキング推進活動「あ♪歩こう運動」 2008年度から続けられている健康づくり運動。今より1000歩多く歩くためのガイドブック作成や、各市町おすすめの散歩コースを集めた「ふるさと健康のみち」などを通じて、歩くことの習慣化を進めている。
※本記事は2021年10月時点の情報を元に作成しています。