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徳島県徳島市国府町芝原字天満25-1
徳島県板野郡藍住町住吉字千鳥ケ浜110-5
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徳島県は四国地方の東側に位置する県で、県庁所在地は徳島市です。郷土芸能の阿波おどりが有名なほか、鳴門海峡の渦潮や美しい秘境の渓谷である大歩危・小歩危(おおぼけこぼけ)など、風光明媚な見所も豊富な県です。また、藍染や阿波和紙など、古くから続けられてきた美しい工芸文化も魅力のひとつです。
2021年10月1日現在の人口は約71.2万人(推計人口)です。徳島県の人口は、47都道府県のうち44位(2021年1月1日現在)です。「とくしま人口ビジョン(2020年策定版)」によると、徳島県の人口は1950年の約87.9万人をピークに減少に転じています。その後1970年代の第二次ベビーブームの影響で1975年以降再度増加に転じましたが、2005年には再び減少に転じて以降、現在も減少が続いています。なお、日本全体のピークは2008年です(推計人口)。国立社会保障・人口問題研究所の2018年時点の推計によれば、徳島県の人口は現状のままでは2045年には約53.5万人に減少するとされています。
2020年7月1日現在における65歳以上の高齢者人口は約24.2万人で、高齢化率は34.0%です。2020年10月の日本全体の高齢化率は28.8%であることから、徳島県の高齢化率は全国平均を大きく上回っていると言えます。また、多くの地方自治体と同様に高齢者の人口は増加しており、今後さらに高齢化が進んでいくことが予想されます。
健康寿命とは、2000年に世界保健機関(WHO)が提唱した指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間を指します。日常生活に制限のない、自立した状態で過ごせる期間と言えます。
下記は、2016年における徳島県の健康寿命と「日常生活に制限のある期間の平均」です(カッコ内は全国平均)。日常生活に制限のある期間が長くなるほど医療費や介護費がふくらみ、公費負担が増大する要因になります。
健康寿命※2016年 | 日常生活に制限のある期間の平均※2016年 | 【参考】平均寿命※2015年 | |
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男性 | 71.34歳(72.14歳) | 9.37年(8.84年) | 80.3歳(80.8歳) |
女性 | 74.04歳(74.79歳) | 12.56年(12.34年) | 86.7歳(87.0歳) |
2016年現在の徳島県の健康寿命は、男性71.34歳、女性74.04歳で、これは47都道府県のうち男性44位、女性43位です。また、「日常生活に制限のある期間の平均」は男性が0.53年、女性は0.22年全国平均より長い結果となっており、健康寿命の延伸に課題があると言えます。
「健康徳島21(第二次)」では、健康寿命の延伸を重点目標のひとつに定め、さまざまな取り組みを行っていくとしています。
1981年以降、日本人の死因の第1位はがんです。以降、生活習慣病を主因とする疾患が上位を占めています。生活習慣病とは、生活習慣(食、運動、喫煙、飲酒等)が影響する一部のがんや心臓病(心疾患)、脳卒中(脳血管疾患)、糖尿病などを指します。人口動態調査によると、徳島県と日本全体の死因とその割合は下記のようになっています。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
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徳島県※2020年 | 悪性新生物(がん)24.7% | 心疾患14.3% | 老衰10.0% | 肺炎7.9% | 脳血管疾患6.9% |
日本全体※2020年 | 悪性新生物(がん)27.6% | 心疾患15.0% | 老衰9.6% | 脳血管疾患7.5% | 肺炎5.7% |
2020年における徳島県の死因順位は日本全体と同じです。死亡割合を日本全体と比較すると、肺炎以外の各疾患は下回り、高齢者特有の死因である老衰と肺炎の死亡割合は上回っています。これは、徳島県の高齢化率の高さが影響していると考えられます。
日本では、厚生労働省の指針に基づき、自治体主導で実施されている「5大がん検診」と呼ばれるがん検診があり、全国各自治体とも受診率の向上を目指しています。5大がん検診は、胃がん、子宮がん(子宮頸がん)、肺がん、乳がん、大腸がんの5つの検診を指します。
5大がん検診は、加入している健康保険の種類に関係なく住民票のある自治体で受診することができます。検診の種類によって対象年齢や頻度は異なりますが、受診費の一部もしくは全額が公費で負担されます。ただし、企業に勤めている方などは、企業による健康診断にがん検診が含まれていることが多いため、自治体主導のがん検診受診者は国民健康保険加入者や後期高齢者医療保険加入者を含む、「勤務先などでの受診機会のない人」が中心です。
厚生労働省が示している指針は下記の通りです。全国各市区町村に対し、科学的根拠に基づいた効果が認められるがん検診を推奨しています。
種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
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胃がん検診 | 問診、胃部X線検査(バリウム)または胃内視鏡検査(胃カメラ)のいずれか | ・バリウム検査:40歳以上・胃カメラ:50歳以上 | ・バリウム検査:年1回・胃カメラ:2年に1回 |
子宮頸がん検診 | 問診、視診、子宮頸部細胞診および内診 | 20歳以上女性 | 2年に1回 |
肺がん検診 | 問診、胸部X線検査および喀痰検査 | 40歳以上 | 年1回 |
乳がん検診 | 問診およびマンモグラフィ | 40歳以上女性 | 2年に1回 |
大腸がん検診 | 問診および便潜血検査 | 40歳以上 | 年1回 |
これを受け、全国各市区町村は、基本的に上記に沿ってがん検診を実施しています。さらに、前立腺がん検診や子宮体がん検診などの実施、年齢の引き下げ、受診費の無料化などに取り組んでいる市区町村もあります。
市町村によっては、がん検診の無料クーポンが配布されている場合があります。徳島県の県庁所在地である徳島市の場合、がん検診無料クーポンは以下の通りです。
種類 | 対象者※年齢は当該年度4月1日で判定 | 無料になる検査項目 |
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子宮頸がん | 20歳女性 | 問診、内診、子宮頸部細胞診 |
乳がん | 40歳女性 | 問診、マンモグラフィ |
また、次の方は無料でがん検診を受診することができます。
・70歳以上の方 ・65〜69歳で後期高齢者医療被保険者証を持っている方 ・市民税非課税世帯の方 ・生活保護受給世帯の方 ・「東日本大震災」にかかる災害救助法の適応となる方
がん検診の詳細は各市区町村ページをご参照ください。
徳島県徳島市の健康への取り組みを見る(医療施設一覧ページへ)
下記は、2015年度から2019年度の徳島県全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 4.0% | 17.5% | 5.3% | 12.0% | 6.9% |
2016年度 | 6.3% | 17.0% | 5.0% | 14.9% | 5.9% |
2017年度 | 5.9% | 16.7% | 4.7% | 13.9% | 5.4% |
2018年度 | 5.7% | 16.5% | 4.4% | 13.3% | 5.0% |
2019年度 | 5.5% | 16.2% | 4.0% | 13.3% | 4.8% |
下記は、自治体主導のがん検診における2015年度から2019年度の日本全体の受診率の推移です。
胃がん | 子宮頸がん | 肺がん | 乳がん | 大腸がん | |
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2015年度 | 6.3% | 23.3% | 11.2% | 20.0% | 13.8% |
2016年度 | 8.6% | 16.4% | 7.7% | 18.2% | 8.8% |
2017年度 | 8.4% | 16.3% | 7.4% | 17.4% | 8.4% |
2018年度 | 8.1% | 16.0% | 7.1% | 17.2% | 8.1% |
2019年度 | 7.8% | 15.7% | 6.8% | 17.0% | 7.7% |
徳島県のがん検診受診率は、子宮頸がん検診を除いて全検診において日本全体を下回っています。子宮頸がん検診は2015年度は日本全国を下回っていましたが、2016年度以降日本全国を上回っています。
2016年度から、日本全国で一部の受診率が顕著に増減している要因としては、地域保健・健康増進事業報告における受診率の算定法の対象者が変更されたことが考えられます。また、過去に国のがん検診推進事業として、大腸がん検診、乳がん検診では40~60歳の間で5歳おき、子宮頸がん検診では20~40歳の間で5歳おきに無料クーポンが配布されていました。しかし、2016年から大腸がん検診は事業の対象外になり、2017年から子宮頸がん検診と乳がん検診の無料クーポンは検診開始年齢(子宮頸がん検診20歳、乳がん検診40歳)のみになりました。これら無料クーポン対象外の影響が受診率低下につながっていると考えられています。このため、自治体によっては独自の無料クーポンを配布したり、キャンペーンを実施したりして、受診率向上に努めています。
がん検診の受診率向上やがん予防に向けて、徳島県では次のような取り組みを行っています。
・肝炎ウイルス検査の無料実施 徳島県在住で、過去に肝炎ウイルス検査を未受診であれば、肝炎ウイルス検査を受けることができる。肝炎ウイルスは肝臓がんの主因のひとつであり、事前に適切な検査を受けることで肝臓がんのリスクを低減することができる。検査の対象となるウイルスはB型およびC型肝炎ウイルスで、検査方法は血液検査で行われる。受診費用は無料。
・がんの知識や予防を啓蒙する対策センターを設置 徳島県では、「徳島がん対策センター」を設置し、県民に対するがんやがん予防に関する情報提供・啓蒙活動に取り組んでいる。同センターが情報一元化を目的として運営するポータルサイトでは、がんに関する知識やがん検診など予防に関する情報、各種イベントの情報などが掲載されている。
・「がん検診受診促進事業所」の登録制度 がん検診の受診促進に取り組む県内の事業所を対象に、「がん検診受診促進事業所」としての登録を募集している。がん検診受診促進事業所として登録された事業所にはオリジナルのステッカーを配布し、登録事業所であることを標榜できるようにしている。
徳島県では、市町村によって人間ドックの費用を補助または助成している場合があります。くわしくは各市町村のWebサイトをご参照ください。例として、徳島市の人間ドック・脳ドックの費用助成を紹介します。
●日帰り人間ドック 【助成対象者】徳島市在住の国民健康保険被保険者(30歳以上74歳以下)で保険料を完納している世帯の方 【自己負担額】 婦人科検診あり:12,900円 婦人科検診なし:11,000円
●脳ドック 【助成対象者】徳島市在住の国民健康保険被保険者(30歳以上74歳以下)で保険料を完納している世帯の方 【自己負担額】6,500円 ※前年度に脳ドックを受診している方の申請不可
「機能評価認定施設」とは、日本人間ドック学会が定めている「人間ドック健診施設機能評価」という評価基準をクリアした医療施設です。申請のあった人間ドック施設に対して日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みです。
審査項目には、「運営方針、組織の管理体制が確立しているか」や「検査の業務マニュアルは作成されているか」、「感染対策などの危機管理は徹底されているか」といった施設側の安全面に関する基準から、「受診者が快適に受診できるように配慮しているか」や「受診者のプライバシーに配慮しているか」といった受診者側に関する基準まで、多角的な評価基準があります。また、評価基準は5年ごとに改定され、更新審査が行われます。
全国で390以上の施設が認定されており、このうち徳島県内の機能評価認定施設は2021年10月現在で1施設あります。
マーソでは、機能評価認定施設から人間ドックのプランを探すことができます。くわしくはこちらをご覧ください。
徳島県では、健康寿命の延伸に向けてさまざまな取り組みを行っています。
・スマホアプリを活用した健康ポイントプロジェクト 健康に関する行動でポイントをためることができるスマートフォンアプリ「テクとく」を運用。健康ポイントは検診受診や健康イベントへの参加、応援事業者の利用などでたまる。たまったポイントに応じ、応援事業者での特典や県内特産品が当たる懸賞への応募、自治体マイナポイントなどを得ることができる。
・阿波踊り体操 徳島県の伝統芸能である「阿波おどり」をベースに、健康増進のためのオリジナルの体操を作成、推進活動を行っている。阿波踊り体操にはストレッチ、筋力づくり、踊りの動作(血液循環の促進)の3要素が含まれ、総合的な健康づくりにつながるよう構成されている。また、所要時間や運動強度など目的ごとに異なる11種類の体操が用意されている。
・健康に配慮した取り組みを行う飲食店の登録制度 県民の健康づくりを促進するため、野菜を多く使用したメニューやその栄養成分表示など健康に配慮した取り組みを行う飲食店を「健康づくり推奨店」として登録する取り組みを行なっている。「健康づくり推奨店」に登録されている店舗は県のホームページから一覧で見ることができる。
・禁煙宣言事業所 敷地内禁煙や建物内禁煙に取り組む事業所や店舗を「禁煙宣言事業所」として登録し、禁煙を促進する取り組みを行なっている。登録は最寄りの保健所で行え、登録すると「禁煙宣言ステッカー」を受け取ることができる。登録した事業所や店舗はこのステッカーを使用して「禁煙宣言事業所」を標榜できることに加え、県ホームページ上に禁煙宣言事業所として公開されている。
※本記事は2021年10月時点の情報を元に作成しています。