脳ドックの選び方のポイントは?
脳神経外科の常勤医師の有無と、頭部MRI・MRA検査や頸部MRI・MRA検査が含まれているかどうかをチェックしましょう。
脳ドックを受診できる施設は多くない
日本脳ドック学会によると、 脳ドックを実施する医療施設の条件は、 脳ドック実施に関する責任医師が常任していること、脳ドックに必要な検査設備がそろっているところ、また画像読影医として脳神経外科、神経内科、脳卒中、放射線科いずれかの専門医がいること、脳ドックとしての総合評価を医師と受診者との面談により通知するところとしています。そのため脳ドックを受けることができる施設は、人間ドックではあまり多くないのが現状です。これらのポイントを踏まえたうえで施設を選ぶとよいでしょう。
また「日本脳ドック学会」では、脳ドックの検査項目のガイドラインを示しており、以下の項目が含まれているべきであると示しています。
●問診
●診察(知能検査も含む)
●血液検査
●尿検査
●生化学検査
●心電図
●頭部のMRI
●頭部および頸部のMRA
●血圧
●頚動脈超音波検査
●認知機能検査
脳ドックを受ける施設に、以上の検査項目が含まれているかを確認してみるとよいでしょう。
料金が安いところは注意を
脳ドックは数ある検査の中でも、金銭的に負担のかかるものです。相場としては、約5~10万です。もし、相場よりも安い施設を見つけたとしても、すぐに予約するのは避け、どのような検査項目があるのかを確認してください。
脳ドックの施設の中には頭部もしくは頸部のCT検査だけを行うところがありますが、予防医療においてこれらCT検査だけを行い、頭部もしくは頸部のMRI・MRA検査を行わないということはまずないでしょう。相場よりも安い施設はCT検査のみの可能性があります。充分に注意しましょう。
脳に異常があると診断されたら
万が一、脳ドックで「異常」と診断された場合は、必ず医師からの説明を聞くようにしましょう。脳にどんな異常があるか、今後どのように生活をしていくべきなのかを必ず把握してください。
もしも医師から十分な説明を受けても不安な場合は、セカンドオピニオンを受けるという方法もあります。脳ドックで撮影したMRIなどの検査写真は借りることができるため、必ず借りるか有料でコピーをしてもらい、セカンドオピニオンを受ける医療施設に持参しましょう。
関連記事
脳ドックの検査内容と見つけられる病気ー脳卒中リスクを発見できる専門ドック
脳ドックの費用・助成金 – 少しでも安く受診したい方は必見
脳ドックの検査結果の見方を徹底解説
脳ドックが受診できる医療施設を探しましょう。予約数が多い施設から探す「予約数順から探す」、
エリアから探す「都道府県で医療施設を探す」「プランを詳細検索する」の3つの切り口から探すことが出来ます。
この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)