2019.8.22

人間ドックの貧血の検査とは? なにがわかる?

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所 理事長
医学博士、星槎大学 客員教授、相馬市健康対策専門部会委員、相馬市放射能対策アドバイザー

貧血の検査の目的とは?


貧血の検査では、血液中の成分を調べることで、貧血がないかどうかを調べる。貧血は血液中の成分である赤血球のヘモグロビン量が減ることで起こる。ヘモグロビンは酸素と結びつく性質があり、身体に細胞に酸素を運ぶ役割がある。そのため、貧血になると、身体のなかで酸素不足が起こり、動悸や息切れ、めまい、倦怠感などの症状が現れるようになる。

貧血の検査方法

貧血の検査は、血液検査によって行わる。貧血を調べるための血液検査の項目には次のものがある。

赤血球(RBC)

血液を構成する成分のひとつで、ヘモグロビンを含んでいる。赤血球数の基準値は、以下のようになる。
・男性:410~530万/μl(マイクロリットル)
・女性:380~480万/μl
※臨床検査医学会「臨床検査のガイドライン」より

ヘモグロビン(Hb)

赤血球中の赤い色の色素で、鉄分によって作られている。ヘモグロビンの基準値は、以下のようになる。
・男性:14.0~18.0 g/dl
・女性:12.0~16.0 g/dl
※日本臨床検査医学会より

ヘマトクリット(Ht)

血液中に占められる赤血球の割合を示したものだ。ヘマトクリットの基準値は、以下のようになる。
・男性:40~48%
・女性:36~42%
※日本臨床検査医学会「臨床検査のガイドライン」より

血清鉄(Fe)

血液中にあるたんぱく質と結合した鉄分の量を示したものだ。血清鉄の基準値は、40~188μg/dl。
※臨床検査項目の共用基準範囲より

MCV

赤血球の平均的な大きさを表したもので、貧血の種類を見分けるために調べる。MCVの基準値は、83~99 fL(フェムトリットル)。
※日本検査血液学会

MCH

赤血球中のヘモグロビンの量を表したもので、貧血の種類を見分けるために調べる。MCHの基準値は、27~34 pg(ピコグラム)。
※日本検査血液学会

MCHC

赤血球中のヘモグロビンの濃度の平均を表したもので、貧血の種類を見分けるために調べる。MCHCの基準値は、31~36 g/dl。
※日本検査血液学会

赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリットが基準値よりも低い場合は、貧血の可能性がある。とくに、血清鉄の値が低いと、鉄欠乏性貧血が考えられ、また、そのほかにもMCV、MCH、MCHCの検査値を総合的に判断することで、貧血の種類を判定する。


Colorda編集部