2017.4.20
大腸がん

大腸がんを発見する検査の種類【初めての大腸がん検査】

大腸がんを見つけるさまざまな検査


40代からリスクが高まる大腸がん。国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターの情報によれば、2014年の大腸がんの死亡数は、全がんのなかで男性は3位、女性は1位と、男女ともに気をつけたいがんだ。初めての大腸がん検査シリーズ第3回は、大腸がんを調べるさまざまな検査を紹介する。

一般的な検診で行われる便潜血検査や直腸診や、大腸がんの疑いが強まった場合に行われる注腸造影検査、大腸内視鏡検査、大腸3D、血液検査など、ここでは個々の検査について詳しく解説する。

便に含まれた血液を調べる「便潜血検査」

便潜血検査とは、便に血液が含まれているかを調べるものだ。検査方法は簡単で自宅でも可能だ。排便したあと、専用のスティックで便を拭い取り、医療機関で検査にかける。

大腸に腫瘍がある場合は、便が通過する度に腫瘍と接触し、出血を伴うことがある。その際、付着した血液が便と一緒に排泄され、血便として確認される。ただし、それが悪性腫瘍に由来した出血と断定することは困難だ。なぜなら、良性腫瘍や炎症性疾患でも血便が生じることがあるからだ。また、血液の成分であるヘモグロビンを多量に含んだ食事を摂取した場合も、便潜血検査では陽性反応が出ることもあるため、便潜血検査だけで大腸がんを判断することは難しい。

肛門から指を挿入する「直腸診」

直腸診とは、医師などが肛門に指を入れ、その周囲に腫瘤や出血性の病変がないかを調べる検査である。手指の感覚によって診査するため、その精度は、検査を担当する医療従事者の熟練度に依存する検査といえる。また、診査できるのは、肛門から指1本分程度の範囲であるため万能とは言い難いが、肛門付近に生じた大腸がんには有用性が高い検査だ。

バリウムと空気を注入する「注腸造影検査」

注腸造影検査とは、肛門から空気と造影剤であるバリウムを注入し、エックス線撮影を行う検査である。原理としては胃部レントゲン検査と同じで、空気によって大腸を膨らませ、造影剤によって輪郭を明瞭にする。もしも腫瘤があれば、正常な大腸とは異なった輪郭が、エックス線画像として現れる。この検査はレントゲン同様、被曝を伴う。

カメラで大腸内を調べる「大腸内視鏡検査」

大腸内視鏡検査とは、大腸に挿入した内視鏡によって、リアルタイムで腫瘤の有無を調べる検査である。映像を通して大腸内壁の病変を確認できるため、大腸がんには非常に有用な検査といえる。内視鏡を挿入する際や挿入中に痛みを感じる人もいるが、エックス線検査と異なり被曝は伴わないほか、リアルタイムで腫瘍を切除できるなどのメリットがある。

CTを用いた「大腸3D検査」

大腸3Dとは、CTを使った大腸の検査法で、大腸内視鏡を使用せずに、大腸内の病変を3D画像で確認する。検査に先立って大腸内に炭酸ガスを注入し、10分程度のCT撮影を行う。大腸全体を3D画像として抽出でき、精度が高く、大腸がんの発見に大きく寄与する。

腫瘍マーカーの値を調べる「血液検査」

大腸がんでは、その他のがんと同様に血液監査が行われることがあるが、有効性はあまり高くない。具体的には、血液検査によってCEAという腫瘍マーカーを調べるが、この値が高かったとしても診断材料としては不十分といえる。なぜならCEAは、大腸がんに対する特異性が低いため、その他の疾患も疑われるからだ。そのため、大腸がんでは血液検査に重きを置くことはあまりない。

このように、大腸がんの検査にはさまざまな種類があるが、症状や検査目的に応じて使い分けたり組み合わせたりしていく必要がある。


Colorda編集部