2016.6.20

健康管理に取り入れたい、3タイプの最新ウェアラブル端末

ウェアラブル端末は、スポーツやフィットネスと相性バツグン!

female hand tying shoelaces wearing bright green watchband touchscreen smartwatch with red health icon on natural sea beach backgroundウェアラブル端末とは、身につけて使用する情報機器の総称のこと。世界各国で発売されており、利用者は年々増加している。国内市場では販売台数が2014年に275万台だったが、2017年には1310万台に拡大するだろうと予測されている。形状は、手首、頭に装着するものが全体の3分の2で、リストバンド型、腕時計型、メガネ型に大別される。特にリストバンド型は、24時間装着でき、心拍、歩行数、移動距離の測定などで医療や健康分野に利用価値が高い。さらに、スマートフォンと連動して、データの管理や、誰かとデータをシェアしたりランキング競争したりすることができるのも魅力だ。

売れ筋の活動量計「Fitbit」(Fitbit社)の新モデル

リストバンド型端末で人気の「Fitbit」は、機種別に歩数、消費カロリーといった基本的な項目から、GPS機能や睡眠時間の管理機能などまでが搭載されている。2017年4月には、新型モデルである「Fitbit Alta HR」が発売された。価格は2万1384円、フル充電で最長7日間の連続使用が可能だ。消費カロリーや歩数、移動距離や運動時間の表示や計測はもちろん、新たに心拍数や睡眠の深さが自動で記録されるようになった。バンドは数種類のカラーや、ステンレスや皮と取り替えもでき、ブレスレットのようにファッションとして楽しめる。さらに、長時間のデスクワークを防ぐためのバイブレーション機能付きで、運動不足の解消に役立つ。働いていてもデバイスを違和感なく見せたい、日常動作で基礎代謝量を上げたい中高年層にぴったりだ。シリーズ展開されており、睡眠をトラッキングできるものなどもあるので、生活習慣やウェアラブル端末で管理・見える化したい情報から自分にぴったりの製品を選びたい。

眠りに注目!オムロンの「ねむり時計」

睡眠がうまく取れない悩みを持つ人には、オムロンヘルスケアの「ねむり時計」(オープン価格)がある。身体とは非接触だが、枕元に置くだけで、寝具の動きなどから睡眠時間と状態を簡単に測ることができる。iPhoneやAndroidのアプリに計測データが転送されると、自分に合った眠りをサポートしてくれる。また、就寝前の呼吸法トレーニングで快眠を誘うプログラムもある。「睡眠時間」「起床時刻」「就床時刻」「寝つき時間」「起床にかかった時間」を分析し、9つの睡眠パターンを動物に例えての判定・解説をしてくれるのも面白い。例えば、夜型はフクロウで、朝弱い人はネコなどに分類され、このタイプは全体の49%を占める。

グンゼが2016年1月に開発を発表「衣料型ウェアラブルシステム」

繊維製造大手のグンゼが、日本電気(NEC)と共同開発した、「着る」端末システムが発表された。肌着として日常的に着用するだけで、姿勢、消費カロリー、心拍などの生体情報を計測できる。日常身に付ける肌着と同じように洗濯可能で、センサー機能部分も伸縮し、着心地や通気性もよい仕様になっている。データはスマートフォンなどを経由してクラウド上で管理され、猫背や身体のゆがみ、肩こり改善などにアドバイスしてくれる。まだ発売はされていないが、年内にも商品化を急いでいる模様だ。

スマートフォンやアプリとともに、ウェラブル端末も身近なものへと進化している。普段の自分の運動量や摂取カロリーを把握して、楽しみながら活動量を増やしたり、健康維持に役立てたりしてみよう。

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)

Colorda編集部