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2016.3.10

Vol.1 人間ドックは「老後のための健康貯蓄」。 なぜ、人間ドックを受けるのか考えてみる

健康であれば、老後への貯蓄額を1500万円削減できる!?

人間ドックは「老後のための健康貯蓄」。 なぜ、人間ドックを受けるのか考えてみる最近、「老後の蓄えは、夫婦で3000万円は必要」などの記事を目にします。定年から年金がもらえるまでの、60~64歳の5年間で1500万円。その後、80歳まで生きたとして1500万円という計算です。これは夫婦2人の毎月の支出が、24万円として計算したもの。旅行や孫へのプレゼントなど、ゆとりある老後を過ごすには、さらにお金が必要と言われています。そして年金給付額が減るかもしれない状況や、平均寿命の伸びが、老後のお金への不安にさらに追い打ちをかけてきています。

しかし、ここで考えてみてください。60~64歳の5年間に月24万円の収入があれば、1500万円の貯蓄は必要ないと思いませんか。つまり、健康で長く働き続けることができれば、老後を悲観しなくても良くなるのではないでしょうか。実際に、最近では60歳になっても働いている方も多く、以前より働くことができる環境も整ってきています。

人間ドックの費用は、工夫次第で抑えられる

老後に働いたり、好きなことを楽しむためには、やはり健康な身体が第一です。30歳の夫婦が毎年人間ドックの受診に10万円かけたとしても、70歳までで400万円。会社勤めの方なら、健診時のオプション代程度なので、費用をグッと抑えられるでしょう。たとえば、30代や40代の女性が、毎年、乳がん検査を受けるのであれば、マンモグラフィと乳腺超音波を1年毎に交互に受けたり、毎年違ったオプション検査を組み合わせたりして、費用を抑えてより効果の高い結果を得るような工夫がオススメです。

また、それぞれの性別、年代、生活習慣などで罹りやすい病気を把握おくことも重要です。病気のリスクに合わせて受ける検査や間隔を調節することで、費用を抑えつつも、しかっり身体の点検を行いましょう。

車なら車検、人間なら人間ドック

車は保険に入り、点検、車検は毎年のように受けるのに、健診や人間ドックは受けたことがないという方は意外と多いのではないかと思います。車同様、身体も定期的に点検し、早期に故障個所を見つけることが大切。だからこそ健康な状態を長く維持できるのです。

健康は貯めることができません。健康は加齢とともに減っていき、病気や生活習慣などでも減っていきます。加齢は防げませんが、人間ドックで病気のリスクを把握し、早期発見することができれば、健康を減らさずに維持することができるのです。

「健診・人間ドックをなぜ受けるのか?」

がんですら、早期に発見して、治療をすれば死なない病気になりつつある今。定期的な身体の点検を「健康で自分らしい人生を長くいきるためための投資」と考えてみてはいかがでしょうか。


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Colorda編集部