Colordaでたびたび登場する「健康寿命」。健康寿命を少しでも平均寿命に近づけるには?
日々の健康法としてランニングやウォーキングもいいけれど、自転車はいかが?

始めればきっとハマる、“どこでも自転車ライフ”のススメ。(全6回)

健康寿命 日常生活に制限のない期間のこと。元気に健康で自分のやりたいことを行え、行きたい場所に行け、会いたい人に会える状態を指す。
2018.10.4

Vol.6 スタミナ向上×体幹づくり、少しの時間で両方かなうのはやっぱり自転車!

子どもから年配者まで、どのタイミングでも始められるスポーツ


これまで、5回にわたり自転車と健康や楽しみ方、栄養・水分補給についてお話をしてきました。自転車は、老若男女問わず楽しめるスポーツのひとつです。近年、日本でも楽しむ方が増えてきましたが、歴史が浅いため安全に乗れる場所や気軽に立ち寄れる場所はまだまだ数少ないのが現状です。自転車が盛んなヨーロッパでは、自転車は生活の一部で、整備が行き届いており自転車専用の信号機もあります。

しかし、自転車が私たちを健康へ導いてくれることに違いはありません。成長期から年配の方まで、ダイエットや健康維持、スタミナ向上など目的によってもいろいろな場面でメリットのあるスポーツのひとつです。

たとえば成長期の子どもにとっては、スタミナ向上と体幹づくりに役立ちます。なぜなら自転車は、有酸素運動であり全身運動だからです。定期的に長い距離を走ることで基礎体力をつけることができるのです。またこれは、成長期の子どもだけではなく、運動不足のビジネスパーソンにも同じことが言えます。通勤時や週末など、少しの時間でもいいのです。

腸腰筋を鍛えておくと、年を重ねたときの転倒予防になる

Vol.1「“自転車×健康寿命”がカギ! 今こそ自転車を始めよう」で解説したように、自転車はペダリングをすることで、足腰の筋肉や腸腰筋(ちょうようきん)などさまざまな筋肉を使います。同時にハンドル操作やバランスをとるため、上半身の腕や肩、腹筋も使い自然とインナーマッスルを鍛えることにもなります。

腸腰筋は骨盤から下腹部にかけて通っている筋肉で、通称ガードル筋とも呼ばれます。この腸腰筋は足を引き上げる働きが大きく、鍛えておくことで歩行や走行中のつまづきを予防してくれます。このように、年を重ねてからのスポーツとしても大きな意義があります。

まだまだある、自転車トレーニングのこんな使われ方

サッカーや陸上競技、野球などのスポーツに比べて、足や膝、腰などに負担が少ないスポーツでもあります。他競技で怪我をした場合は、リハビリテーションや肺機能を落とさないためのトレーニングとしてとても有効とされています。

冬季スポーツのひとつであるスピードスケートの選手は夏季、氷の上での練習が困難な時期に、自転車トレーニングを行います。これは、使う筋肉がほとんど同じためです。

健康寿命を延ばしたいなら。自転車は今すぐ始められる第一歩

Vol.3「もっと快適な自転車ライフへ! 知っておきたい疲れの仕組みと疲労回復の栄養素」では、“疲れの仕組み”とそれぞれの状況に合わせた栄養素について解説しました。頭の隅でよいので留めていただき、Vol.5「何を持って行けばいい? ライド中の栄養補給と水分補給」でお伝えした栄養&水分補給を参考にしてみてください。身体のベースがととのい、自転車ライフがもっともっと快適になるはずです。

この連載を始めるころよりもさらに耳にするようになった「健康寿命」。自転車は、できるだけ長く健康を保つためのカギになると思うのです。これまでお伝えした、自転車と健康と栄養のお話がひとつでもみなさんのお役に立てることを願っています。そして、一緒に自転車ライフを楽しみましょう。


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Colorda編集部