疲労回復と筋肉修復を早めるために必要なのは?
今回は、ライド中の栄養補給として、Vol.3でふれた「補食」についてきちんと取り上げてみたいと思います。
補食とは、運動で使ったエネルギーを補うための軽食のことです。疲労回復と筋肉修復を早めるために取り入れます。また、ライドに持って行きたいドリンクについても栄養学的観点から考察。「おすすめmemo」として、私のおすすめ商品もちょこっとご紹介。あくまで参考程度に、あとは実際にいろいろ試してみて自分に合うものを見つけてくださいね!
補食は「糖質+タンパク質+ビタミンB」が最強!
補食を取り入れるタイミングは、運動直前、運動中、運動直後です。ポイントとしては、下記3つを上手に組み合わせることです。また、持ち運びやすくて片手で摂取できることも重要です。
- 糖質:エネルギー源
- タンパク質:壊れた筋肉の修復
- ビタミンB:糖質とタンパク質を効率よく作ってくれる
エネルギーゼリー飲料
ゼリー飲料は摂取しやすく、キャップがあるため携帯性が高い点でとても優れています。また、固形物よりも消化吸収が速く、効率よくエネルギーチャージできます。
【おすすめmemo】
・クリアプロサイクルチャージ(梅丹本舗)
サイクリストにも愛用者多数。ラインナップにはカフェイン入りの商品もあり、運動量や食べるタイミングにより選べます。ビタミンB、ミネラル、クエン酸がバランスよく入っている点がおすすめ。また、吸収時間が異なる糖質がそれぞれ入っているため、持久力の必要なスポーツに向いています。
・カロリーメイトゼリー(大塚製薬)
この手の商品としては珍しく、タンパク質も含まれているのが特徴。糖質とタンパク質、ビタミンB群という黄金栄養素がバランスよく含まれているため、これ1本でエネルギー補給と筋肉回復が同時にできます。
鮭おにぎり、おかかおにぎり
糖質とタンパク質が同時に摂れます。お米には、糖質だけではなくタンパク質も含まれています。おにぎりに含まれるタンパク質だけでは足りないため、鮭やおかか(かつおぶし)などタンパク質豊富なものを具材に選ぶことをおすすめします。手作りの場合は、おかかにチーズなどを入れてもおいしく、タンパク質摂取もアップします。鮭やおかかにはビタミンBも。
あんぱん、ジャムパン
パンのなかでも脂質が少なく、糖質がしっかり摂れるのがあんパンやジャムパン。運動中や運動後は消化機能が低下しているため、消化吸収に時間がかかるバターやマーガリンなどの脂質は内臓に負担をかけてしまいます。そのため、脂質の多い食品は控え、糖質やタンパク質などを摂るようにしましょう。
和菓子
糖質の宝庫! 洋菓子と異なり、バターやマーガリンを使っていない点で和菓子はおすすめです。とくに、小豆をつかったあんや卵を使ったカステラなどはタンパク質も含みます。また、吸収が速いためすぐにエネルギーに変わります。運動1時間前~運動中~運動直後におすすめです。
運動中の水分補給にはナトリウムと糖質
サイクリングで汗をかくときは、自転車にボトルをセットしサイクリングを楽しみましょう。ボトルの中身は、ナトリウムと糖質が入っているものを。一般的にスポーツドリンクと言われるものです。
また、脚がつったり痙攣が起きたりすることがあります。原因として、水分不足や発汗によるミネラルバランスの乱れが考えられます。ミネラルの中でも特にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムのバランスの乱れが関与していると考えられています。
スポーツドリンクを薄めて飲む方もいるかもしれませんが、身体に吸収されやすい濃度で作られているため、濃度は変えずに飲むのがおすすめです。
【おすすめmemo】
・電解質パウダー(梅丹本舗)
ナトリウムと糖質がバランスよく含まれています。運動で失われたミネラルや水分が吸収されやすい仕組みに工夫されているのが特徴。脚のつりや痙攣が起こりにくいです。
・エキストラハイポトニックドリンク CCD(グリコ)
ビタミンが豊富で迅速にエネルギー源になります。また、スッキリとした味で飲みやすいです。
・アクエリアス(コカ・コーラ)
アクエリアスには、運動時に使われた筋肉を修復するのに必要なアミノ酸(BCAA)が入っている点でスポーツにおすすめ。アミノ酸はタンパク質のひとつで、BCAAとは具体的にはバリン、ロイシン、イソロイシンのことを指します。ほかのタンパク質よりも吸収が速く、筋肉の修復に優れています。
途中の栄養補給が快適なサイクリングの秘訣
サイクリング前後の食事や水分補給も大切ですが、より楽しく快適に走るには、サイクリング中の補食や水分補給もしっかり行いましょう。上記の補食のポイントを押さえつつ、カフェなどに立ち寄る“グルメライド”もサイクリング楽しみ方のひとつかもしれません。