長きにわたる選手生活で学んだ健康管理や身体のメンテナンスの大切さ
引退後1年以上の月日が経過しましたが、村主さんは今も変わらず、身体のメンテナンスには人一倍気を使っています。そんな彼女でも、年齢とともに身体の変化は感じているといいます。
「実は引退の3年前くらいから体重調整に苦労し始め、疲労の回復力も落ちてきてしまい、ケガを避けるためにも、身体のメンテナンスにかける時間はどんどん増えていきました。さらに引退後は、やや無理をして調整に失敗し、コンディションを崩してしまうことも。やっぱり年齢によってケアの仕方は変わっていくものなのです」
一方、健康管理においては、現在日本とともに拠点としているカナダでの生活が、良い影響をもたらしているそうです。
「日本でも今は比較的規則正しい生活を送っていますが、どうしても忙しくなるので、カナダにいるときの方が体調や心のバランスを保ちやすいです。向こうでは、ほぼ毎日家とリンクを往復するのみ。食事は3食自炊で、基本的には和食をとっています。今、興味と実益を兼ねてサプリメントアドバイザーの資格取得のための勉強をしているので、自然とバランスを心がけるようになってきていますね」
こういった自己管理の経験は、指導者の立場になった今、とても役に立っていると村主さんはいいます。
「スケートは個人種目なので、より自己管理が大切です。そういう意識を子どもたちにも持ってもらえるよう、メンテナンスや健康管理の大切さについては、技術指導と同様に力を入れています。さらに、その源になるのが家庭での食事ということで、親御さんに対する説明も欠かせません。子どもには分かりやすくかみ砕いた言葉で、大人には納得いく言葉で伝えなければならないのが難しいところですが、私なりにコツコツ努力しています。」
さらに、こういった身体の管理は、アスリートに限った話ではないといいます。
「身体が資本であることは誰しも同じです。定期的に検査を受け、その時の自分に合ったケアや健康管理の仕方を見つけることが大切だと思います」
今後は、以前からの夢でもあった、振付師としての活動を主軸にしていきたいと語る村主さん。持ち前の明るさとアスリートとしての根性、そして定期的な人間ドックで、さらなる活躍を目指していくそうです。