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子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)

子宮がんとは?

子宮がんとは、子宮に悪性の腫瘍が発生している疾患を指します。子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあり、がんの発生部位や発症年齢、原因などに違いがあります。子宮頸がんは子宮の入り口部分である頸部にがんが発生し、子宮体がんでは子宮の奥、つまり体部にがんが発生します。がんを発症しやすい年齢は、子宮頸がんは30~40歳代、子宮体がんは50~60歳代と言われています。

子宮がんの症状

子宮頸がんと子宮体がんで、症状が異なります。

子宮頸がんの症状

子宮頸がんは、無症状のことも多いですが、自覚する可能性のある症状は以下のようになります。
●月経以外での出血
●性行時の出血
●いつもと異なるおりものが増える
●月経血の量が増える
●月経期間が長引く

子宮体がんの症状

●月経以外での出血
●閉経後の出血
●おりものが増える
●性交時痛
●排尿痛
●排尿困難

子宮がんの原因と予防法

子宮がんの原因

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルスの持続感染が原因となることがわかっています。また、子宮体がんの発症は、エストロゲンという女性ホルモンと関連していると言われています。

予防法

・子宮がん検診を受けるようにする
子宮頸がんも子宮体がんも、初期の場合には症状がないことも多く気付かない可能性があります。子宮がん検診を定期的に受けることが、早期発見、進行を防ぐことにつながります。
・ワクチン接種をする
子宮頸がんの多くは、ヒトパピローマウイルスの持続感染が原因と考えられています。欧米では以前からがんの予防のためにヒトパピローマウイルスに対するワクチン接種が行われており、日本でも接種することが可能になりました。

子宮がんになりやすい人

子宮頸がん

●ヒトパピローマウイルスに感染している
●性交経験がある
●低年齢から性交渉がある
●性交渉の経験、パートナーが多い

子宮体がん

●未婚または晩婚
●妊娠、出産回数が少ない
●初産年齢が高い
●月経不順がある
●閉経している
●家族に子宮体がんを発症した人がいる
●肥満
●高血圧
●糖尿病
●ホルモン異常がある

子宮がんの病期(ステージ)別生存率

子宮頸がんの5年相対生存率は下記のとおりです。
子宮頸がん5年相対生存率

子宮体がんの5年相対生存率は下記のとおりです。
子宮体がん5年相対生存率

※出典:全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査(2019年3月集計)

子宮がんの罹患数・死亡数

国立がん研究センターがん情報サービスによると、がん全体の罹患数は、2014年の全国合計値では87万6713人、うち子宮頸がんの罹患数は1万490人、子宮体がんの罹患数は、1万3889人と報告されています。

厚生労働省の「平成29年(2017)人口動態統計」によると、がん(悪性新生物)全体の死亡数は37万3,334人で、うち子宮頸がんの死亡数は2,795人、子宮体がんの死亡数は2,526人と報告されています。

子宮がんを調べる検査

子宮がんを調べるためには次のような検査をします。

子宮頸がん

●子宮頸部細胞診
子宮の入り口を綿棒やブラシなどでこすって細胞を採取し、顕微鏡で異常の有無を確認します。
「子宮頸部細胞診」についてもっと詳しく見る→

●組織診
細胞診で異常を認めた場合に、疑わしい場所から小さな組織を切り取って、顕微鏡で確認します。

●コルポスコピー検査(膣拡大鏡)
コルポスコープとよばれるカメラを使用し、子宮頚部の粘膜を拡大して観察します。
「コルポスコピー検査(膣拡大鏡)」についてもっと詳しく見る→

●経膣エコー検査(経膣超音波検査)
身体の表面、または膣のなかから超音波をあてて、子宮頸がんの状態を確認します。周囲の臓器との関係やリンパ節転移の有無を調べることも可能です。
「経膣エコー検査(経膣超音波検査)」についてもっと詳しく見る→

●CT検査
X線を使用し、身体の断面像を得ることができます。がんの性質や広がり、転移の有無などを調べます

●骨盤MRI検査
磁気を使用し、身体の断面像を得ることができます。がんの状態や広がり、転移の有無などを調べます。
「骨盤MRI」についてもっと詳しく見る→

子宮体がん

●子宮体部細胞診
チューブのような細い器具を子宮の奥まで挿入して子宮内膜の細胞を採取し、顕微鏡で異常の有無を確認します。
「子宮頸部細胞診」についてもっと詳しく見る→

●組織診
細胞診で異常を認めた場合に、細いスプーンのような器具で広い範囲の内膜をこすりとり、顕微鏡で異常の有無を確認します。はさみのような器具で、子宮内膜をつまんで採取することもあります。

●子宮鏡検査
内視鏡を膣から子宮体部に挿入して観察します。がんの位置や形状を直接確認することができる検査です。

●経膣エコー検査(経膣超音波検査)
体の表面、または膣の中から超音波をあてて、子宮体がんの状態を確認します。周囲の臓器との関係やリンパ節転移の有無を調べることも可能です。
「経膣エコー検査(経膣超音波検査)」についてもっと詳しく見る→

●CT検査
X線を使用し、身体の断面像を得ることができます。がんの性質や広がり、転移の有無などを調べます

●骨盤MRI検査
磁気を使用し、身体の断面像を得ることができます。がんの状態や広がり、転移の有無などを調べます。
「骨盤MRI」についてもっと詳しく見る→

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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