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この検査は何のための検査?

MCV/MCH/MCHC

MCV/MCH/MCHCとは?

MCVは赤血球の平均の大きさ(平均赤血球容積)、MCHは赤血球に含まれる「ヘモグロビン」という色素の量(平均赤血球血色素量)、MCHCは赤血球に含まれるヘモグロビンの割合(平均赤血球血色素濃度)を示した数値になります。

MCV/MCH/MCHCの検査の目的

MCV、MCH、MCHCは、血液検査の赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットから計算した値で、貧血の種類を診断するのに用いられます。

MCV/MCH/MCHCの検査で見つけられる病気

血液検査でMCV、MCH、MCHCを算出することは、以下のような貧血の種類を知るのに役立ちます。
●鉄欠乏性貧血
●溶血性貧血
●再生不良性貧血
●巨赤芽球性貧血
●鉄芽球性貧血
●腎性貧血

MCV/MCH/MCHCの検査の見方

MCV、MCH、MCHCの基準値は以下のようになります。
●MCV:83~99 fL(フェムトリットル)
●MCH:27~34 pg(ピコグラム)
●MCHC:31~36 g/dl
※日本検査血液学会より

MCV、MCH、MCHCの検査値を総合的に判断することで、貧血の種類を判定します。

MCV/MCH/MCHの基準値

MCV/MCH/MCHCの長所/短所

MCV、MCH、MCHCを調べるには、赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリットの血液検査をするために採血をする必要があります。医療機関によっても異なりますが、MCV、MCH、MCHCの検査結果は採血から通常1時間程度で結果を確認できます。

人によって採血の注射針による痛みを苦痛に感じる人もいるかもしれません。採血で極度にストレスを感じると、副交感神経が緊張して、まれに冷や汗、低血圧、顔面蒼白、吐き気などの症状が現われることがあります(「迷走神経反射」といいます)。

採血では、消毒綿や手袋、注射針のなどの物品を使うため、アレルギーを起こす可能性もあります。特に、アレルギーでよくみられるのが、感染予防に使用されるアルコール綿です。アレルギーに心当たりのある人はあらかじめ、採血を担当する医療スタッフに伝えるようにしましょう。

また、採血の手技によっては神経損傷が生じることがあります 。神経損傷は、注射の針先が神経に触れることで起こります。採血時にピリッとした刺激を感じたときは、採血の担当スタッフに伝えるようにしましょう。採血による神経損傷の多くは、2~3ヵ月で自然に治ります。

なお、採血後には、アザなど皮下血種ができることがありますが、数日以内で自然に吸収されます。

MCV/MCH/MCHCの流れ

MCV、MCH、MCHCを調べるには、採血が行われます。ここでは、腕からの採血の具体的な流れについて説明します。

1. ひじの内側など血管がはっきりと確認できる部分を露出させ、専用の小さな台に腕を乗せる。
2. 上腕部を「駆血帯」と呼ばれるひもやベルトで締める。
3. アルコール綿で消毒し、注射針を刺す。
4. シリンジ内の検体が血液でいっぱいになったら、アルコール綿で抑えながら針を抜く(ほかの項目の血液検査を行うために、複数の検体を取ることがある)。
5. 注射した部位に絆創膏を貼る。血が止まるまでの数分間、自身で圧迫しておく。
6. 完全に止血したら、絆創膏を剥がす。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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