価格が高いほうが検査の精度も高い?
検査や人間ドックの価格差には複数の要因が関わっており、ほとんどの場合、精度とは無関係です。
同じ検査でも医療施設ごとに設定価格は異なる
同じ内容の検査や人間ドックにおいて、価格が高いほうが精度の高いとは一概には言えません。その理由として、受診する医療施設ごとに人間ドックの設定価格が異なるからです。
人間ドックは原則全額自己負担なため、受診費用に差が出てしまいます。受診費用を左右させるのは、医療施設の立地、医師や看護師のスタッフ数、ホスピタリティなど多岐にわたっており、ほとんどの場合は検査の精度とは関係ないことが多いです。診断時のダブルチェックの有無や専門医による画像診断などが影響することもあります。
日本人間ドック学会の「機能評価認定施設」を参考にしよう
検査を受ける人にとって精度が高い検査とはどのようなものをいうのでしょうか。参考にするとよいのは、日本人間ドック学会による「機能評価認定施設」です。人間ドックを行っている医療施設に対し、日本人間ドック学会が受診者目線で審査している取り組みで、全国381施設(2019年2月現在)が認定されています。
審査項目には、外部精度管理サーベイや画像精度管理サーベイといった第三者からの調査訪問を受けているかどうかが含まれており、検査の精度管理について水準を保たれていると考えられます。
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人間ドックが受診できる医療施設を探しましょう。予約数が多い施設から探す「予約数順から探す」、
エリアから探す「都道府県で医療施設を探す」「プランを詳細検索する」の3つの切り口から探すことが出来ます。
この記事の監修ドクター

マーソ株式会社 顧問
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)