子宮頸がんと言えば、20代~30代の女性に急増しているがん。でも、原因のHPV(ヒトパピローマウイルス)は、男女問わず感染の可能性のある、とてもありふれたウイルスだ。
女性には、定期的に検査を受けてほしい。男性には、「パートナーが罹患したら?」を想像してほしい。
他人事じゃない子宮頸がんのこと、知ってみよう。

2016.5.26

Vol.4 20代でも命を落とす人がいる…子宮頸がん検査を受けよう

子宮頸がんは、どんな年齢の女性に多い?

doctor consulting with patient30~40代の女性に最も多く見られます。

一般にがんは高齢の方に多く発症する病気ですが、子宮頸がんは違います。30~40代の比較的若い世代に多く見られる病気で、20代でも子宮頸がんのために命を落とす人がいます。出産年齢と重なるため、妊娠時に受けた子宮頸がん検診で子宮頸がんが発見される女性も少なくありません。子宮頸がんは性交渉で感染するHPVが原因のがんですから、性交渉を開始したら、必ず子宮頸がん検診を定期的に受けるようにしましょう。定期的に検診を受ければ、がんになる前の異形成の段階で発見することができます。

子宮頸がん検診(細胞診+HPV検査)のおすすめ頻度

1~2年おきに受けることをおすすめしています。

検査の間隔は、2つの検査の結果によって決まります。例えば、細胞診もHPV検査も陰性だった場合、3年以内に子宮頸がんを発症する可能性はほとんどないことが分っていますので、「次の検査は目安として3年後で大丈夫」ということになります。細胞診は陰性でもHPV検査が陽性だった人は、「念のため、1年後にまた2つの検査を受けましょう」ということになります。

なお、29歳以下の若い女性はHPV検査の陽性率が非常に高く、しかも多くの場合自然に陰性になります。ですから、細胞診とHPV検査の併用検診は30歳以上の女性にお勧めします。29歳までは、毎年細胞診検査を受けましょう。
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本当に1年に1回の検診で大丈夫なのか?

HPVに感染しても、がんになるまで数年かかるので大丈夫です。

子宮頸がんのこわいところは、自覚症状がほとんどないまま進行してしまうことです。でも心配しないでください。HPVに感染してもすぐにがんを発病するわけではありません。子宮頸がんを発病するまでには、HPVの持続感染から、異形成という前がん状態をたどります。この持続感染~異形成の状態は数年間つづきますので、1年に1回きちんと検診を受けていれば、がんになる前の状態を発見することができます。


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Colorda編集部