「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願いを叶えるメソッドが、最先端の研究により明らかになってきている。
今回は、コンビニで買える健康食材に注目し、世界中の研究者の研究結果を幅広く紹介。多様な理論のなかから自分に合う方法を見つけ、ぜひ実践してほしい。

2016.12.15

ジョコビッチ選手のテニス快進撃の裏に、グルテンフリーダイエットあり

「集中力と体力を保てなかったのはグルテンの影響」と語るジョコビッチ

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世界ランキング2位、2016年のツアー優勝回数7回、グランドスラムでも2回の優勝経験がある、セルビア出身のプロテニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチ選手(※1)。今では圧倒的な強さを見せている彼だが、世界ランキング3位で伸び悩んでいた時期があり、その原因を「集中力と体力を保てなかったのは食事に含まれていた植物性タンパク質のグルテンの影響だった」と、自らの著書『Serve to Win(邦題:ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム)』(三五館)のなかで告白している。

「簡単な検査でグルテンに過敏性があることが判明し、その後14日間グルテンを断つと体重が減るとともに調子が良くなり、コート上でもこれまでにないスピード、柔軟性、集中力を発揮することができた。しかし、グルテンが含まれているベーグルを食べた翌日は目が覚めると、二日酔いのように頭が重く、身体の切れも悪く体力もフルセットもたなかった」という内容だ。

ジョコビッチ選手はそれ以来、グルテンが含まれている小麦粉製品を完全に断ち、乳製品を避け大豆プロテインのシェークを飲み、アボカドやカシューバターをたくさん摂取し、砂糖はごく少量に留めているという。そして、このグルテンフリーダイエットを取り入れてから、テニスの快進撃が続いているのだ。

グルテンが脳に悪影響を与えている!?

グルテンは腸管でアレルギーを起こすだけでなく、脳にダメージを与えていると『「いつものパン」があなたを殺す』(三笠書房)の著者デイビッド・パールマターは警鐘を鳴らす。確かにジョコビッチ選手の快進撃を見ると、栄養や筋力の問題ではなくグルテンが試合中の集中力や相手のサーブやリターンに対する反応性など脳の機能に影響を与えていた可能性は高い。

実際、グルテン由来の成分が吸収され脳のオピオイド受容体に結合することが知られている。オピオイド受容体とは、モルヒネなどの鎮静剤、アヘンなどの薬物の影響を身体に与える作用点だ。

ジョコビッチ選手の快進撃は脳のオピオイド受容体がグルテンから解放された結果なのかもしれない。

※1 2016年12月5日時点の戦績


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Colorda編集部