「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願いを叶えるメソッドが、最先端の研究により明らかになってきている。
今回は、健康でいるための飲み物の選択について、世界中の研究者の研究結果を幅広く紹介。多様な理論のなかから自分に合う方法を見つけ、ぜひ実践してほしい。

2017.2.2

コーヒーのカフェインが大腸がんの発症リスクを減らす

大腸がんの発症リスクは生活習慣で下がる

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高齢化に伴い、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡する時代になった。女性のがんの死亡率の第1位、男性の第3位を占めるのは大腸がんだ。大腸がんは高カロリーの食事、赤肉や加工肉の摂取が発生リスクを高めると報告されている。一方で、健全な体重、適度な運動、良い栄養が大腸がんの発症リスクを下げると報告され、一般的に生活習慣を変えることにより大腸がんの発症リスクを60〜80%も下げることができると言われている。

これまで特定の食材により大腸がんを予防できるとの報告はなかったが、コーヒーが女性の「浸潤結腸がん」の発症リスクを下げる可能性が示唆されてはいた。

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1日4杯のレギュラーコーヒーで、死亡率が34%低下

米国ダナファーバーがん研究所のチャールズ・フックス博士らの研究チームは、カフェイン入りのコーヒーの定期的摂取が治療開始後の大腸がん患者の生存率を改善し、回復のチャンスを高める可能性を見出し、話題を呼んでいる。

研究チームは953名のステージⅢの大腸がんの患者を対象に研究開始時、化学療法中と治療半年後に食事調査を行い、コーヒーの摂取と大腸がんの再発率との関連性を検討した。その結果、1日4杯以上のレギュラーコーヒーを飲んでいる患者は、飲まない患者に比べて大腸がんの再発率が42%も低いこと、さらに死亡率は34%も低下することがわかった。

ノンカフェインのデカフェコーヒーやカフェインが含まれていないお茶には大腸がんの再発率を下げる効果を見出せなかったことから、フックス博士はカフェインが有効成分のひとつであると主張する。また、コーヒー摂取と同時に運動して適切な体重を保ち、砂糖を控え健康的な食生活をしている患者がより大腸がんの再発が抑えられていることが明らかとなった。大腸がんにかかり、再発が心配な方はデカフェでなくレギュラーコーヒーを選択したい。

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Colorda編集部