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人間ドック・健診Q&A

何歳まで人間ドックを受けるべき?

Answer

何歳までという定義はありません。性別や年齢、生活環境にあわせた検査を受診しましょう。

年齢に合わせて検査項目を変え、人間ドックの受診を

健康診断については、法的には74歳までの人に対する実施が義務づけられています。企業であれば、企業側には実施義務、社員には受診義務が生じます。しかし、任意で受診する人間ドックには、何歳まで受けるべきという定義がありません。健康寿命を延ばすためには、高齢であっても症状がなくても受診するほうがよいでしょう。自分の年齢や環境、生活習慣に応じて検査項目を選択することがおすすめです。人間ドックは受診する医療機関によって、コースやプランが異なります。年齢別にどの検査項目を選んで、どの疾患に気をつければよいのかご紹介します。

●30代
30歳代では、がんの発症よりも生活習慣に気をつけたほうががよいです。生活習慣病は血液検査で空腹時血糖値や血中脂質を検査すると有効です。血糖値は食後に上昇しますが、空腹時の血糖値を測定することで、糖尿病のリスク判定に活用されます。血糖値が高い状態で放置してしまうと、動脈硬化だけでなく脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高くなります。

また、30歳代から胃がんや大腸がんなど消化器系のがん疾患の発症率が高くなるため、胃レントゲン(バリウム)検査や胃カメラ(胃内視鏡)検査を行うのも望ましいです。さらに、γ-GTPを検査して肝臓の機能を測定するのも重要です。

●40代
40歳代になると、生活習慣病や消化器系の疾患が多くなります。今まで症状がなかったという人でも、人間ドックで定期的な検査をすることが望ましいです。初期症状が出なくても検査を受けたほうがよいのが、肝臓の検査です。人間ドックでは、超音波検査で肝臓の状態の確認を行います。

また、生活習慣病の血液検査や消化器系疾患の有無を調べるために、便潜血検査なども受けたほうがよいでしょう。

●50代
50歳代になって、腹囲が基準値を超えているメタボリックシンドロームになっている人は3大疾患(心疾患、脳血管疾患、がん)に特化した検査を受けるとよいでしょう。脳血管疾患の発見には、血糖値や血中脂質を検査します。また、心疾患を発見するために一般的な心電図測定のほかに、24時間単位で心臓の波形を記録できるホルター型心電図を測定します。さらに、運動時に心臓にかかる負担を考慮できる負荷心電図検査も心疾患の発見に有効です。

がんの中でも、初期症状が出にくいといわれる大腸がんや前立腺がんのために超音波検査を行う必要もあります。

●60代
60歳代になるとがんの発症リスクがピークを迎えます。健康診断だけでは、がんの早期発見につながらないため、CT検査やMRI検査など細かく身体を検査できるコースやプランがよいです。CT検査やMRI検査のほかにPET検査でも、小さながんを見つけることができます。ただし、PET検査は尿管や膀胱・前立腺などのがんを見つけるのが不得意です。

また、脳血管疾患のリスクも高いため、脳ドック(脳CT検査、脳MRI検査)も受診しておくと安心できます。さらに、生活習慣病の検査のほか、血糖値や肝機能検査・血中脂質の値なども定期的に測定しておきましょう。

女性は全年代を通じて、女性特有の疾患に関する検査を加えるとよいでしょう。

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この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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