子宮頸がんは、子宮入口に発生するがん
子宮に発生するがんを総称して“子宮がん”というが、子宮頸がんと子宮体がんは、原因も症状も異なる。
子宮頸がんは、子宮入口(頸部)の表面の細胞に発生し、性交渉によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因だ。罹患する可能性があるのは、性交渉をもったことのあるすべての女性ということになる。感染から細胞ががん化するまでは、「異形成」という状態を経て、5~10年かかることがわかっている。また細胞に「異形成」があっても、症状は特にないことが多く、「異形成」のすべてが、がん化するわけではない。
子宮頸がんの検査は、子宮の入り口の細胞を採取し、顕微鏡で調べる検査で、こうした一連の変化をいち早く見つけるために行う。症状がないうちから定期的に、継続して受けることが重要だ。初期の段階で異常が分かれば、治療で完治でき、多くの場合その後の妊娠、出産にも影響がない。
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不正出血は、子宮体がんのサインの可能性も
子宮体がんは、その多くが子宮の内側にある内膜組織に発生し、エストロゲンをはじめとするホルモンバランスの異常が、その原因と言われる。内膜は、月経とともに剥がれ落ち再生する組織なので、月経が安定している20~40代での発生は少なく、更年期前後や閉経後にリスクが高まるとされてきたが、最近は30代からの発生も増えている。子宮体がんは不正出血やおりものの異常、下腹部の痛みなどの症状から婦人科を受診して発見されることがほとんどだ。
気になる症状の原因を調べるために行うのが、子宮体部細胞診と経膣エコー(膣からの超音波検査)。前者は部分的な細胞の異常を、後者は内膜の厚みや凸凹の具合から病変の有無や範囲を調べる。早い段階での発見であれば子宮を温存する選択も可能だが、進行してからの発見では、子宮はもちろん、卵巣など周囲の組織も広く取り除く手術が必要になる。子宮を摘出するとなると、妊娠や出産は不可能になる。不正出血などの症状を軽く考えず、受診し、いち早く検査を受けることが大切だ。
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