2015.4.21

“母の日”に人間ドックをプレゼントするという選択

5月10日は母の日。女性特有の病気である乳がんや子宮がんについて知り、
母の日に乳がんや子宮がんの人間ドックをプレゼントしてみよう。
プレゼントにぴったりな「マーソギフト券」もご紹介。

doctor

20~50代の“母”こそ、人間ドック受診の好適期

つねに家族のことを優先して、自分のことはついつい後回しにしがちな母親業。でもそれが、がん発見を遅らせることになっているかもしれない。

「“がん”というと、多くの人は60代以降、胃や大腸などの消化器に発生する病気と考えるでしょう。ですが、女性特有のがんは男性に比べ、若い年代から注意が必要です。子宮頸がんの発生は若年化しており、20代に最初のピークがあります。乳がんは働き盛りの女性が最もかかりやすいがんで、30代半ばから増え始め、40代後半から50代前半が発症のピークです。今や日本女性の12人にひとりという、身近ながんなのです」(島田医師)

これは、今朝の通勤でたまたま同じ車両に乗り合わせた、あるいは同じビルの職場に通う女性のうち、確実に何人かは、自覚のないままがんを抱えているということだ。

150417_graph_01

女性特有の健康リスクを知ろう

乳房と子宮、加えて卵巣。生み育てる機能を担い、女性をまさに“母たらしめる”臓器だが、一方ではがん発生のリスクも招いている。

「一般的にがんの原因は、細胞分裂時のコピーミスです。若いときは毎回、正確に作れていたものが、年齢を重ねるほどミスが生じやすくなる。肺や消化器など内臓がんのリスクが年齢とともに高まるのはそのため。乳がんや子宮頸がんもコピーミスに起因しますが、必ずしも加齢のみが原因ではありません。女性ホルモンや、性交渉そのものが大きな発生要因になります」(島田医師)

例えば、乳がんの発生や増殖に関わる、エストロゲンやプロゲステロンという女性ホルモン。このホルモンは月経の周期を一定に保ち、乳房をはじめとする女性らしい身体の発育や発達に欠かせない。だが、女性の妊娠、出産年齢が押し上げられ、一生涯にもうける子どもの数が減ったことで、エストロゲンやプロゲステロンの生涯環境は変化し、乳がんの発生率を高める方向に作用しているという。

150417_graph_02
150417_graph_03

かたや子宮頸がんの発生には、ヒトパピローマウイルス(HPV)が関わっている。このウイルスの感染自体はごくありふれたもので、すべての感染者が発がんするわけではないが、一部が子宮の入り口(頸部)の細胞をがん化させることがわかっている。

子宮体がん、卵巣がんになると、話はさらに複雑だ。乳がんで登場した女性ホルモンの影響を受けるもの、受けないもの、遺伝性のものなど、要因はひとつではない。子宮体がんは、閉経後の不正出血などの症状で気づくこともあるが、卵巣がんの場合、身体の奥深くにある位置関係が災いし、腫瘍がよほどの大きさにならない限り、これといった自覚症状がないという。

「がんは“死んでしまう病気”というイメージが強いようです。いち早く発見して治療することのメリットを知らずに、検査に足を運ばない女性が多い。非常に残念ですね。正しく知ることで救える命があるのです」(島田医師)

150417_graph_04

150417_graph_05

女性のがんは「いつ知ったか」が治療のカギになる

子宮頸部の粘膜を医師に採取してもらう細胞診、乳房を機械で圧迫してX線撮影をするマンモグラフィ。どちらもすこぶる評判が悪い。「受けないで済むにこしたことはない」と思っている女性は少なくない。

「マンモグラフィは、他の部位への転移のない、0期のがんを発見する強力な武器。発症を予防するすべがないからこそ、早く見つけることのみが、乳がんで死亡するリスクを減らす最も効果的な予防策です。時期を逃し、がんが進行してからの発見では、命を脅かすことになるだけでなく、治療によって受ける心身や経済的なダメージも大きく、治療にかかる時間も長くなります」(島田医師)

日本以外の先進国では、乳がんの検査受診率は70~90%。そのため、最近では乳がんになる人は増えていても、乳がんで亡くなる人は減っている。すなわち、検査で早く発見されるために、命を落とすことがなくなっているのだ。一方、同じく先進国である日本。女性の知識教育レベルは非常に高いにも関わらず、乳がんの検査の受診率は欧米に比べ格段に低く、現在30~40%。島田医師が、乳がん啓発運動の必要性を痛感した2000年は7~8%だったという。15年間のピンクリボン運動を経て、日本の女性の意識は確実に変わってきたが、それでも検査という行動に結びついていないのが現状だ。病気や検査について正しく知るだけでなく、実際に検査を受けるという行動に移すことこそ、乳がんによる悲しみを減らす大きなポイントだ。

早期発見のメリットは、本人はもちろん、社会にも

「女性が自分自身に目を向け、自分の健康を守ろうという気持ちを持つことが大事なんですね。その気持ちを育て、行動につなげるように後押しするのは、じつは、夫や家族、会社の同僚など、身近な人からのひと言です」(島田医師)

仕事や家事、家族のケアを優先し、自分のことを後回しにしがちな“母”だからこそ、大切な人からの一押しがあれば、女性は安心して自分のために時間とお金を使える、と島田医師は言う。

「0期の発見であれば、入院は数日と短期間ですし、他の臓器への転移や再発の危険性がほとんどないので、抗がん剤やホルモン療法など、時間も負担もかかる治療は必要ないことが多いです。乳がんや子宮がんが見つかっても、早期に治療を受ければ、その後の妊娠、出産が可能な時代。身近な“母”に健康チェックをすすめることは、家族にはもちろん、女性が働く会社や、社会にも、大きなメリットがあると思います」(島田医師)

※グラフはすべて、国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」統計より

次ページでは、検査の種類や組み合わせ方をご紹介>>>

マーソギフト券母の日パッケージ
  1. 1
  2. 2
  3. 3

Colorda編集部