2016.3.3

身体が変わる! 3日間の簡単リフレッシュプログラム

春は心機一転、なにかをはじめたくなる季節。
そこで今回は、疲れた身体を見つめ直し、
リセット&リフレッシュするプログラムを提案する。
忙しくても簡単にトライできるメニューばかり。
まずは3日間のチャレンジで、身体が変わる感覚を感じてほしい。

今回お話をうかがったのはこの方

BODY DIRECTOR 代表 島脇伴行(しまわき ともゆき)さん

BODY DIRECTOR代表 パーソナルトレーナー
島脇伴行 (しまわき・ともゆき)

プロファイル

日本で初となる完全個室パーソナルトレーニングジム『BODY DIRECTOR(ボディディレクター)』を開業。現在、表参道と銀座の2店舗を運営している。また、全国コンサートツアー専属トレーナーとして広瀬香美さんやGLAYのコンディションサポートやメディア出演、監修などで活躍中。代表著書に『はじめての体幹&骨盤ダイエット』(ブルーロータスパブリッシング)がある。

BODY DIRECTOR公式サイト http://bodydirector.com

働き盛りが最も危険! 30~40代をむしばむ不定愁訴

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「なんだかすっきりしない、寝つきが悪い、疲れやすい、肩がこる、寝起きが悪い…などなど、働き盛りの男性は、意外に体調が悪い人が多い。このような病気じゃないけれど調子が悪い状態を不定愁訴(ふていしゅうそ)といいます。30〜40代は、社会的にも責任が強くなってきて、身体と心のバランスが崩れてしまうケースが多く見られます」(島脇さん)

これは男性に限らず、女性にもいえることだろう。仕事が忙しく生活が不規則になっていたり、ストレスやプレッシャーを抱えていたりするビジネスパーソンは多いのではないだろうか。働き盛りは自身の健康より仕事や家庭を優先する人が多い。付き合いで飲みに行き、暴飲暴食。時間がないので運動は後まわし。その積み重ねが60代以降で身体に如実に表れるのだ。

黒幕は筋肉量の低下、サルペコニア

不定愁訴のおもな原因のひとつ、それは加齢によって筋肉量が減少する「サルコペニア」だ。進行すると認知症や鬱といった病気も引き起こす可能性があるため、厚生労働省も警鐘を鳴らしており、その背景には、現代人の運動不足がある。

「本来、ヒトの身体というのは、わたしたちが思っている以上に動けるようにできています。その昔、医療の父と呼ばれるヒポクラテスは、患者を歩かせることで病気を完治させたという逸話があるのですが、それほど運動不足が不健康へと直結するのです。そして現代、アメリカスポーツ医学会が提唱する、健康を維持するために必要な運動量は、1日30分間の筋トレを週2回、1日30分、有酸素運動を週5回以上。強度は高いほうがよい。この量はトレーナーにすらインパクトを与えましたが、実際に運動量を増やしたところ、気分の落ち込みや不調がなくなるのをわたし自身が実感しています」(島脇さん)

提唱されている運動量は、有酸素運動だけでも1週間に150〜210分だ。いきなり、この運動量をこなせる人は少ないかもしれない。しかし、新生活がはじまる今こそ、生活習慣と身体を丸ごとリフレッシュするチャンスではないだろうか。このあと紹介する3日間プログラムで、身体がいきいきする感覚をまずは体感して欲しい。働き盛りの今が、未来の身体と人生を築くのだ。

運動の最大のメリットは、電気信号の改善にあり

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運動がもたらすメリットは不定愁訴を改善するだけではない。

そのひとつに、身体のあらゆる伝達がスムーズになることが挙げられる。ヒトの身体は、脳からの指令が電気信号で送られ、筋肉が収縮することで動くわけが、ランニングや筋肉トレーニングが、この電気信号の通りをよくするのだ。結果、身体のすべてのスイッチが入りやすくなり、健康体になるという効果がある。

「運動による電気信号の改善が、さまざまな病気予防になると注目されています。なかでも認知症予防に効果的。腕を伸ばす筋肉トレーニングが脳細胞の死滅を抑えるデータも出ていて、厚生労働省も運動を提唱するほどです。ほかにもアメリカの鬱病研究機関が、運動に抗鬱剤と同じだけの効果があることを認めました。薬と違って副作用はない、いいところだけが運動に秘められているのです」(島脇さん)

運動することで幸福度が上がる研究結果も発表されており、運動がもたらすメリットは圧倒的といえる。

3日でコンディションを整える! 簡単リフレッシュプログラム

誰でも簡単に、短期間で身体のコンディションを整えられるように島脇さんが考案した「簡単リフレッシュプログラム」を紹介する。筋肉質タイプや肥満タイプ、痩せタイプといったあらゆるボディタイプにも効果が出るように構成されている。自身のボディタイプを知りたい場合は、島脇さんが運営するパーソナルトレーニングジムのWEBサイトを参照してほしい。

このプログラムは筋肉を鍛える‟トレーニング”に加え、ストレッチで副交感神経を優位にして身体をリラックスさせる‟トリートメント”、食事量をコントロールして内臓を休める‟フードコントロール”の3つから構成されている。これは島脇さんが自身の経験から導きだしたアプローチ法だ。

「パーソナルトレーナーとして多くの方の体質改善をプランニングしてきましたが、トレーニングだけでは望むような結果がでませんでした。そこで食事を変えてみました。カロリー制限、摂取する栄養素の調整しタンパク質の量を増やす、添加物を減らし食べ物の質を変えるなどです。これでだいぶ効果がでたのですが、それでも人は日によって体調が違う。突き詰めていくと、その理由が副交感神経と筋肉にあると分かり、ストレッチやマッサージなどのトリートメントを追加しました。そうすると、健康という概念、つまり免疫力が強く活発に動ける状態に近づけるとわかったのです。どれかひとつ欠けても、効果の一部が流れだしてしまうから、今はこの3つを組み合わせています。」

この3方向からのアプローチで、怠けていた筋肉に刺激を与え、疲れきった内臓を休息させることで、3日という短期間だが、やがて心と身体がすっきりとしていく。そして働き盛りが抱える不定愁訴の軽減へ導いてくれるのだ。

プログラム期間中の一日のスケジュール例を下記に紹介しよう。

1日のタイムスケジュール(一例)
7:00
起床
7:30
水分摂取
8:00
トレーニング、トリートメント
12:00
昼食
15:00
水分摂取
18:00
水分摂取
22:00
就寝

あくまでスケジュールは一例で、それぞれの生活スタイルにあわせアレンジしてほしい。一般的に、トレーニングは朝に行えばその日一日の代謝が上がり、夜に行うと身体の回復がよくなるといわれている。時間帯は選んでもよいが、トリートメントはトレーニングのすぐ後に行うことが大切だ。

また食事は、1日1回しか固形物を摂らないこと。それ以外は、ジュースやスープなどの液状の食事を摂り、適宜水分を摂取しよう。詳しくは、次のページ以降で紹介する。

実践編~体幹と姿勢にキク‼︎ 島脇流トレーニング法を紹介!>>>

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Colorda編集部