「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願いを叶えるメソッドが、最先端の研究により明らかになってきている。
今回は、ストレスの軽減法に注目し、世界中の研究者の研究結果を幅広く紹介。多様な理論のなかから自分に合う方法を見つけ、ぜひ実践してほしい。

2017.1.19

人助けはストレス解消になることが判明!

ポシティブ思考は長生きのカギ

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これまでの長寿研究から、長生きする人の特徴は、ポシティブ思考型で失敗してもくよくよしないタイプの性格であることが明らかとなっている。ポシティブ思考の人はストレスを受けにくいために長寿になると考えられている。

実際、米国ケンタッキー大学のスノードン教授の報告によれば、同じ僧院で同じ生活パターンを送る180人の修道女を、22歳時に書いた人生観に関する作文から、ポジティブ思考の修道女とネガティブ思考の修道女に分類し、70年後に寿命を解析した結果、22歳時にポジティブな感情を表現していた修道女はネガティブな感情を表現していた修道女に比べて、約7年間も長生きをしていることがわかった。

失敗してもくよくよしないかどうかは生まれ持った性格にも左右され、訓練したからといって必ずしもポジティブ思考になれるものでもない。また、ストレス要因自体を回避して減らすことができればよいが、仕事関係や人間関係より生じるストレスは根本的原因を解決することは多くの場合難しいのが現状だ。

知人の援助がストレスを減らす!?

そんななか、米国エール大学医学部精神科のエミリー・アンセル博士らの研究チームが、知人や友達を援助することにより日常のストレスを減らすことができると報告し話題を呼んでいる。

研究チームは18歳から44歳までの77名の成人を対象に14日間、日常の感情や経験に関してスマートフォンを使い調査を行った。同時に、宿題を手伝う、困っている人に声をかける、ドアを開けるなどの援助行為を行ったかどうかも調査した。その結果、ストレスの多い日に援助行為をすると幸福感が高まり、ストレスは精神的な健康状態や積極性に影響を与えないことがわかった。一方で、援助行為がない日は、負の感情が増して消極的になりストレスを多く感じていることがわかった。

知人や友達を援助するという簡単な行為の積み重ねが、長寿の秘訣になるかもしれない。


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Colorda編集部