すべてのプリン体が痛風を引き起こすわけではない
プリン体は、痛風の原因としてよく知られている物質だ。プリン体の代謝産物である尿酸が体内に蓄積され結晶化し、激しい関節炎などを起こす。肉、魚、乳製品や野菜とほとんどの食材に含まれるプリン体だが、最近の研究で、肉や魚に含まれるプリン体は痛風発作の危険度を高めるが、乳製品や野菜に含まれるプリン体は高めないことがわかった。
肉と魚は痛風まっしぐら? 乳製品と野菜に注目!
マサチューセッツ総合病院リウマチ科のヒョン・コワ博士が、肥満傾向があり肉をたくさん摂取する男性群の痛風発作危険度を調べたところ、肥満傾向がなく肉の摂取量が最も少ない男性群に比べて痛風発作の危険度が2.25倍に上昇していることがわかった。さらに魚の摂取量に関しても同様の結果が得られた。肥満傾向があり魚の摂取量が最も多い男性群は、肥満傾向がなく魚の摂取量が最も少ない男性群の2.73倍の痛風発作危険度を示した。
一方、乳製品は逆の傾向が示された。肥満傾向があり乳製品の摂取量が最も多い男性群は、肥満傾向がなく乳製品の摂取量が最も少ない男性群に比べて痛風発作の危険度は0.74倍と減少していた。この傾向は肥満傾向がなく乳製品の摂取が最も多い男性群でも0.58倍と明らかな予防効果を示している。
コーヒーにも痛風予防効果を認められていることから、尿酸値の高い男性にはコーヒー牛乳がおすすめかもしれない。