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コレステロール値が高い

コレステロール値が高くなるメカニズム

コレステロールとは脂肪分の一種です。身体のなかでホルモンの原料になったり、細胞の膜を作ったりする働きがあります。コレステロールは2種類に分けることができ、それぞれ働きが異なります。

LDLコレステロール

別名「悪玉コレステロール」と呼ばれています。身体中の細胞にコレステロールを運搬する働きがあります。

HDLコレステロール

別名「善玉コレステロール」と呼ばれています。身体の細胞で使わずに余ったコレステロールを細胞から肝臓へ運んで処理する働きがあります。

LDLコレステロールは「悪玉」、HDLコレステロールは「善玉」と言われていますが、そもそもコレステロールは身体を構成する細胞を包む細胞膜やホルモンの原料でもあり、体を維持するためには必要不可欠です。

では、これら2種類のコレステロールはなぜ「悪玉」と「善玉」と呼ばれているのでしょうか。悪玉コレステロールは血管の内壁にへばりつき、血流を悪くしたり、血栓を作ったりする原因になるからです。自覚症状は出ませんが、悪玉コレステロールが増えると血管が細くなり、最終的に脳梗塞や動脈硬化につながりやすいです。一方、善玉コレステロールは余分なコレステロールを運んで肝臓で処理するため、血中の悪玉コレステロールを減らす働きが期待できます。

コレステロールは、遺伝や体質だけでなく、脂肪の多い食事や運動不足が原因で高くなります。油物を食べ過ぎる人、肥満傾向が強い人に多く見られるため、注意が必要です。男女ともに中年以降からコレステロール値が高くなるため、基準値を把握して自分の検査値との乖離を把握することが重要です。

厚生労働省の「医療給付実態調査(平成28年度)」報告書によると、動脈硬化が原因の入院件数は、およそ8万件です。その他、外来患者や動脈硬化予備軍まで入れると相当な人数になると考えられます。動脈硬化は、脳梗塞や大動脈瘤などを引き起こす要因になります。同報告書によると、脳梗塞が原因の入院件数は約123万件にも上ります。

コレステロール値が高い場合に考えられる病気

肥満症・脂質異常症・高血圧・糖尿病・心筋梗塞・動脈硬化・脳梗塞など

コレステロール値が高い場合の検査

コレステロール値が高い状態が続く場合の原因究明には、以下の検査を行います。

血圧測定

コレステロールにより、動脈硬化が進行すると血圧の最大値と最低値の差が少なくなります。
「血圧測定」についてもっと詳しく見る→

血液検査

血液検査でLDLコレステロールやHDLコレステロールの値を検査します。
「LDLコレステロール」についてもっと詳しくみる→
「HDLコレステロール」についてもっと詳しくみる→
「Non-HDLコレステロール」についてもっと詳しくみる→

安静時心電図検査

コレステロールにより、動脈硬化が進んでいる場合、心電図の波形に異常所見が出ることがあります。
「安静時心電図検査」についてもっと詳しくみる→

腹部CT検査

腹部をCT撮影し、断層画像を撮影することで、内臓脂肪の面積を調べます。肥満症の人はコレステロール値が高い傾向があります。

この記事の監修ドクター

上 昌広(かみ まさひろ)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所理事長
マーソ株式会社 顧問
1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。
山本 佳奈(やまもと かな)
この記事の監修ドクター
医療ガバナンス研究所 研究員
1989年生まれ。滋賀県出身。医師。
2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員、東京大学大学院医学系研究科博士課程在学中、ロート製薬健康推進アドバイザー。著書に『貧血大国・日本』(光文社新書)
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