2017.2.2
上部内視鏡検査のコツ

上部内視鏡検査がラクになる4つのコツとは?【初めての上部内視鏡シリーズ Vol.5】

内視鏡検査の受診にはコツがある

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上部内視鏡検査は、内視鏡が食道などを通過する際に違和感や痛みを感じる場合があり、身体的な苦痛が大きいというイメージを持つ人も多いだろう。だが、工夫次第でその苦痛を軽減することが可能だ。初めての内視鏡シリーズ第5回は、上部内視鏡検査を少しでもラクに受けるためのコツについて解説する。

ちなみに、上部内視鏡検査は、一般的には胃カメラとも呼ばれるが、厳密には内視鏡と胃カメラは異なる。詳しくは、「上部内視鏡検査とはなにか?【初めての上部内視鏡シリーズ Vol.1】』を読んでほしい。

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コツその1:必要以上に緊張しない

上部内視鏡検査に対して漠然とした恐怖心や不安感があると、必要以上に緊張することがある。緊張によって自律神経が乱れると、検査に伴う痛みや不快感が増すだけでなく、内視鏡が通過するときに「オエッ」となる、嘔吐反射などを誘発することで内視鏡を挿入しにくくなることがある。内視鏡検査について事前に詳しく知っておき、恐怖心を取り除いておこう。

検査自体は10分前後で終わることが多く、また処置前には麻酔を使用し、痛みや違和感を緩和するケースがほとんどで、身体的な苦痛は少なくなっている。

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コツその2:検査前の麻酔を確実に効かせる

口腔から内視鏡を通す経口内視鏡では、咽頭部に麻酔を作用させる。その際、麻酔薬が含まれた液体やゼリー状の物質を数分間、喉の奥に留まらせる必要がある。これを十分に行わなければ、麻酔の作用も不十分となることがあるため注意が必要である。

コツその3:内視鏡を上手に飲み込む

内視鏡検査では、内視鏡が咽頭部を通過する際に大きな苦痛を感じるケースが多い。内視鏡をうまく飲み込めるかどうかがポイントだ。このとき、必要以上に緊張していると内視鏡を飲み込むタイミングをつかめないことがあるため、リラックスした状態でうまく飲み込めるよう、一度、イメージトレーニングをしておくといい。

コツその4:唾液は飲まず、ゲップも我慢する

上部内視鏡検査中は、可能な限り唾液は飲み込まず、ゲップをすることも控えたい。内視鏡を通した状態で唾液を飲み込むと、むせてしまうことが多い。また、ゲップをしてしまうと、再び胃内に炭酸ガスを入れる必要が出るため、胃の膨満感が増すこととなる。

上部内視鏡検査は、コツをつかめば負担をそれなりに軽減させることは可能であるといえる。また検査では、鼻腔や咽頭付近に施される部分麻酔や、精神的不安や嘔吐反射、膨満感を取り除く静脈内鎮静法などの麻酔を行うケースがほとんどで、心身の負担を軽減できるように医師が配慮している。


Colorda編集部