「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願い。
実は昨今、アンチエイジング研究が進み、
その願いを叶える夢のようなメソッドが続々と明らかになってきている。
働き盛り、忙しい毎日を過ごしている人にこそ知ってほしい、
食べて健康に、そして若々しさを保つ、
そんな魅惑のアンチエイジング食材を紹介する。

2016.4.7

アンチエイジングを可能にする食材といえば、ココナッツオイル

メタボリック症候群を救い、アルツハイマー病も予防する

Coconut drink
コナッツオイルにアルツハイマー病の認知機能を改善させる効果があることが分かり、認知症で悩んでいる人やその介護で奮闘している家族に大きな福音となっている。そして、さらにココナッツオイルがメタボリック症候群で減量に苦戦している人に朗報を与えている。

メタボリック症候群を発症すると、血糖を下げるホルモンであるインスリンと食欲を抑えるホルモンであるレプチンの2つのホルモンが効きづらくなる。インスリンが効かなくなると血糖が上昇し脂肪に中性脂肪が蓄積されて内臓脂肪が増加する。一方、レプチンが効かなくなると食欲を抑制できなくなり、摂取カロリーをコントロールできなくなり体重が増加する。しかし、ココナッツオイルを摂取すると、レプチンの効きが改善することが明らかになってきた。

食欲を抑えるホルモン、レプチンの働きを高める効果

韓国の湖西大学自然科学科肥満・糖尿病センターのスンミン・パク博士らの研究グループは2型糖尿病を発症したネズミにココナッツオイルの代謝産物であるケトン体を脳室内投与し脳の食欲を制御している視床下部におけるインスリンとレプチンの働きを検討した。その結果、ケトン体を投与されたネズミで両ホルモンの働きが改善していた。つまり、ネズミは食欲を抑えることができるようになっていたのである。

甘い物に対する食欲も抑制される

糖尿病やメタボリック症候群を発症した人は空腹時に甘い物を食べたくなるが、最近の研究で脳の食欲中枢でグルコキナーゼという酵素が活性化すると、炭水化物が無性に欲しくなることも分かった。

英国、王立ロンドン大学の糖尿内分泌代謝科のシエッド・フセイン博士らの研究グループは食欲中枢のグルコキナーゼを薬剤で活性化するとネズミの糖摂取が増え、逆に不活化すると糖摂取が減少することを明らかにした。ココナッツオイルには脳のグルコキナーゼを抑制する作用が知られているので、ココナッツオイルを食前に摂取することにより食事の炭水化物摂取量を自然に減らせる機序が解明したのかも知れない。

様々な研究結果をトータルで見ると、糖尿病やメタボリック症候群の人には、ココナッツオイルは有効な食品であるといえる。


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Colorda編集部