「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願い。
実は昨今、アンチエイジング研究が進み、
その願いを叶える夢のようなメソッドが続々と明らかになってきている。
働き盛り、忙しい毎日を過ごしている人にこそ知ってほしい、
食べて健康に、そして若々しさを保つ、
そんな魅惑のアンチエイジング食材を紹介する。

2016.7.7

外食が多い人は、野菜ジュースでアンチエイジング!

毎日、野菜ジュースを飲めば、アルツハイマーを予防できる

Healthy carrot Juice on wooden table. Healthy drink, healthy breakfast.米国テネシー州ナッシュビルのバンダビルト大学のキ・ダイ博士らは、ワシントン州キング群在住の日系アメリカ人1,836人を9年間追跡調査し、どのような食事内容の人がアルツハイマー病を発症し、どのような食事の人がアルツハイマー病を予防できたのかを調べた。

その結果、野菜・果物ジュースを週に1回未満しか飲んでいなかった群では、517人中30人がアルツハイマー病を発症したのに対し、3回以上野菜・果物ジュースを飲んでいた群では、785人中22人しかアルツハイマー病を発症していないことがわかった。一方、週1〜2回飲んでいた群では、257人中11人がアルツハイマー病を発症していた。
この研究により、週3回以上、野菜・果物ジュースを飲むことで、アルツハイマー病を発症するリスクを76%、週1~2回飲むことにより発症リスクを16%減少させることができると推論した。

そしてさらなる研究で、ビタミンC、ビタミンE、βカロテンによる、アルツハイマーの予防効果は確認されず、それぞれの栄養素は、サプリメントではなく複数の野菜・果物からの摂取が重要であることが強調された。

野菜は栄養素の「密度」を選ぶ軸にする

この研究で野菜の栄養素が、アルツハイマー病などの高齢期の病気の予防になることがわかかったが、昨今、普段摂取する野菜のなかの栄養素の密度が低くなっていることが問題になっている。

数年前に米国のジョエル・ファーマン医師のベストセラー本「スーパー免疫力」(日本文芸社)を翻訳して紹介したが、この本のなかでファーマン医師は、野菜の「栄養素密度」を強調している。栄養素密度とは、野菜に含まれている栄養素をカロリーで割り算して計算される数値だ。たとえばニンジンの栄養密度は30。βカロテンなどの栄養素がたくさん含まれているがカロリーも高いので栄養素密度は低くなる。一方、ケールやクレソンなどの栄養密度は100。葉物の緑黄色野菜は栄養素が多いにもかかわらずカロリーが少ないので、栄養素密度が高い。

このように、効率的に栄養を取るためには、栄養素密度の高い野菜を意識して選ぶことも重要なポイントになっている。


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Colorda編集部