「いつまでも若々しく、健康でありたい」という願い。
実は昨今、アンチエイジング研究が進み、
その願いを叶える夢のようなメソッドが続々と明らかになってきている。
働き盛り、忙しい毎日を過ごしている人にこそ知ってほしい、
老けない、ボケない、病気にならない...そんな生活習慣や食事術を紹介する。

2016.2.18

ジャンクフードが脳を萎縮させる!?

ジャンクフードといえば、トランス脂肪酸

Elevated View of a Tray With Fries, a Hamburger and Lemonade
トランス脂肪酸という言葉を聞いたことがあると思う。マーガリンやショートニングに含まれている脂肪酸で、多量に摂取すると悪玉コレステロールを増加させ心臓疾患にリスクを高めることから2003年以降、米国や欧州ではトランス脂肪酸の使用が規制されている。しかしながら、日本ではトランス脂肪酸の消費量が未だ少ないことを理由に商品表示が義務づけられていないので、どの商品にどの程度のトランス脂肪酸が含まれているかわからないのが現状である。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングには数%から十数%含まれていて、ファストフード店での揚げ物やドーナツ屋では「からっとした食感」が得られることから好んで使われている。

ジャンクフードを食べている高齢者はボケやすい

トランス脂肪酸は心臓疾患ばかりでなく、認知機能にも影響を与えていることが最近明らかとなった。米国オレゴン健康科学大学医学部のジーン・ボーマン博士らは高齢者男女104名(平均年齢87歳)を対象に30項目におよぶ血液中の栄養バイオマーカーと認知機能の関係を調査した。さらに42名に関しては磁気共鳴画像撮影装置(MRI)で脳の容積を測定した。栄養バイオマーカーはビタミンB、C、D、E、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール、中性脂肪などが含まれていた。

調査の結果、血液中のビタミンB、C、D、Eやオメガ3脂肪酸が多いと、認知テストの反応が速く脳の萎縮も観察されなかった。一方、トランス脂肪酸の濃度が高いと認知テストの結果が不良で脳が萎縮傾向にあることがわかった。トランス脂肪酸はいわゆるジャンクフードにたくさん含まれているので、ジャンクフードを避けることができればボケを封じることができそうだ。


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Colorda編集部