2017.12.25

先進医療ってどんな治療? 保険は適用されないのか?

そもそも先進医療の定義とは?


先進医療とは、「医療技術ごとに適応性(対象となる疾患・症状等)および実施する医療機関が限定された、厚生労働大臣が定める高度な医療行為で、健康保険などの適用が認められていない技術」のこと。厚生労働大臣が認める医療技術、適応症、実施する医療機関は随時見直されるが、平成29年11月1日時点でその種類は104に及ぶ(※1)。がん治療では、「重粒子線治療」や「陽子線治療」などが有名だ。

先進医療はどれくらいお金がかかるのか?

先進医療は、自己負担のため高額というイメージが強い。

実際に、がん治療で行われている重粒子線治療は、1件あたり平均3,093,057円、陽子線治療で2,760,022円と厚生労働省から報告されている(※2)。これは、先進医療の技術料のみの金額で、入院費やその他の費用は含まれていない。

そもそも、医療行為には大きく「保険診療」(原則3割負担)と、全額自己負担しなければならない「保険外診療」がある。いわゆる診察や検査、投薬、入院、手術などは保険診療にあたり、「保険診療=健康保険」が適用される。それ以外は保険外診療となり、基本的には自己負担になる。もちろん、手術や投薬には、健康保険が適用されるものとそうでないものがあるので、注意しよう。

保険外診療には、評価療養(高度の医療技術を用いた療養)、選定療養(患者の快適性・利便性に関する療養など)、自由診療(患者と医療機関との間で個別の契約にしたがっておこなわれる診療)の3つがあり、先進医療は、このうちの評価療養にあたるのだ。

ただし、先進医療は受ける際の入院、投薬などには保険が適用される、いわゆる混合診療が可能だ。入院期間の例を挙げると、前述の重粒子線治療の入院期間は平均9.8日、陽子線治療で8.8日間だ。(※2)

先進医療について知っておくべき4つのポイント

先進医療について知っておくべきポイントを4つ紹介する。

1 技術料は全額患者負担

先述の通り、先進医療の技術料は、全額患者負担だ。具体的な金額は、医療機関や施される医療の種類で異なるので、厚生労働省のホームページなどで調べておくとよい。

2 先進医療は変動する

現在、先進医療技術といわれるものも、いずれ健康保険が適用される可能性がある。また、新たな技術が開発されれば、先進医療に加わるため、技術数や内容は変動する。

3 実施医療機関は指定されている

先進医療を実施する医療機関は技術ごとに定められている。たとえば、重粒子線治療ができる医療機関は、2017年11月現在で5ヶ所、陽子線治療は13ヶ所だ(※3)。

4 がん保険では、がんに関わる先進医療のみが保障対象になる

がん保険の場合、がんに関わる先進医療の技術料のみが保障対象になる。医療保険の先進医療とは内容が異なるので、改めて内容を確認することが必要。

がん保険を検討するときは、先進医療のことも考えよう

2017年には男女合計の、全がん罹患数が、1,014,000人(※4)に及ぶと予測されている。ひと昔前は、がんは告知されたら死を覚悟しなければならない病気であったが、今は早期発見、早期治療を受けることで治る病気へと変わってきている。これは医療技術の進歩の賜物であり、そのなかに高度な医療行為である先進医療も含まれている。

がんになったとき、自分にとって最善の治療を選択できるように、高額になる可能性もある先進医療も受けることができるように、がん保険や先進医療の特約などを検討したい。

※1 厚生労働省 「先進医療の概要について」
※2 厚生労働省 第49回先進医療会議「平成28年6月30日時点における先進医療Aに係る費用」平成28年度実績報告(平成27年7月1日~平成28年6月30日)
※3 厚生労働省 先進医療を実施している医療機関の一覧 ○平成29年11月1日現在 第2項先進医療技術 【先進医療A】 36種類、1034件
※4 国立がん研究センター がん情報サービス 『がん登録・統計』「2017年のがん統計予測」

AFH290-2017-5035 12月14日(181214)


Colorda編集部